1601 アビブの月を守り、あなたの神、【主】に過越のいけにえをささげなさい。アビブの月に、あなたの神、【主】が、夜のうちに、エジプトからあなたを連れ出されたからである。
1602 【主】が御名を住まわせるために選ぶ場所で、羊と牛を過越のいけにえとしてあなたの神、【主】にささげなさい。
1603 それといっしょに、パン種を入れたものを食べてはならない。七日間は、それといっしょに種を入れないパン、悩みのパンを食べなければならない。あなたが急いでエジプトの国を出たからである。それは、あなたがエジプトの国から出た日を、あなたの一生の間、覚えているためである。
1604 七日間は、パン種があなたの領土のどこにも見あたらないようにしなければならない。また、 一日目の夕方にいけにえとしてほふったその肉を、朝まで残してはならない。
1605 あなたの神、【主】があなたに与えようとしておられるあなたの町囲みのどれでも、その中で過越のいけにえをほふることはできない。
1606 ただ、あなたの神、【主】が御名を住まわせるために選ぶその場所で、夕方、日の沈むころ、あなたがエジプトから出た時刻に、過越のいけにえをほふらなければならない。
1607 そして、あなたの神、【主】が選ぶその場所で、それを調理して食べなさい。そして朝、自分の天幕に戻って行きなさい。
1608 六日間、種を入れないパンを食べなければならない。七日目は、あなたの神、【主】へのきよめの集会である。どんな仕事もしてはならない。
1609 七週間を数えなければならない。かまを立穂に入れ始める時から、七週間を数え始めなければならない。
1610 あなたの神、【主】のために七週の祭りを行い、あなたの神、【主】が賜る祝福に応じ、進んでささげるささげ物をあなたの手でささげなさい。
1611 あなたは、あなたの息子、娘、男女の奴隷、あなたの町囲みのうちにいるレビ人、あなたがたのうちの在留異国人、みなしご、やもめとともに、あなたの神、【主】の前で、あなたの神、【主】が御名を住まわせるために選ぶ場所で、喜びなさい。
1612 あなたがエジプトで奴隷であったことを覚え、これらのおきてを守り行いなさい。
1613 あなたの打ち場とあなたの酒ぶねから、取り入れが済んだとき、七日間、仮庵の祭りをしなければならない。
1614 この祭りのときには、あなたも、あなたの息子、娘、男女の奴隷、あなたの町囲みのうちにいるレビ人、在留異国人、みなしご、やもめも共に喜びなさい。
1615 あなたの神、【主】のために、【主】が選ぶ場所で、七日間、祭りをしなければならない。あなたの神、【主】が、あなたのすべての収穫、あなたの手のすべてのわざを祝福されるからである。あなたは大いに喜びなさい。
1616 あなたのうちの男子はみな、年に三度、種を入れないパンの祭り、七週の祭り、仮庵の祭りのときに、あなたの神、【主】の選ぶ場所で、御前に出なければならない。【主】の前には、何も持たずに出てはならない。
1617 あなたの神、【主】が賜った祝福に応じて、それぞれ自分のささげ物を持って出なければならない。
1618 あなたの神、【主】があなたに与えようとしておられるあなたのすべての町囲みのうちに、あなたの部族ごとに、さばきつかさと、つかさたちを任命しなければならない。彼らは正しいさばきをもって民をさばかなければならない。
1619 あなたはさばきを曲げてはならない。人をかたよって見てはならない。わいろを取ってはならない。わいろは知恵のある人を盲目にし、正しい人の言い分をゆがめるからである。
1620 正義を、ただ正義を追い求めなければならない。そうすれば、あなたは生き、あなたの神、【主】が与えようとしておられる地を、自分の所有とすることができる。
1621 あなたが築く、あなたの神、【主】の祭壇のそばに、どんな木のアシェラ像をも立ててはならない。
1622 あなたは、あなたの神、【主】の憎む石の柱を立ててはならない。
1701 悪性の欠陥のある牛や羊を、あなたの神、【主】にいけにえとしてささげてはならない。それは、あなたの神、【主】の忌みきらわれるものだからである。
1702 あなたの神、【主】があなたに与えようとしておられる町囲みのどれでも、その中で、男であれ、女であれ、あなたの神、【主】の目の前に悪を行い、主の契約を破り、
1703 行ってほかの神々に仕え、また、日や月や天の万象など、私が命じもしなかったものを拝む者があり、
1704 それがあなたに告げられて、あなたが聞いたなら、あなたはよく調査しなさい。もし、そのことが事実で、確かであり、この忌みきらうべきことがイスラエルのうちに行われたのなら、
1705 あなたは、この悪事を行った男または女を町の広場に連れ出し、男でも女でも、彼らを石で打ちなさい。彼らは死ななければならない。
1706 ふたりの証人または三人の証人の証言によって、死刑に処さなければならない。ひとりの証言で死刑にしてはならない。
1707 死刑に処するには、まず証人たちが手を下し、ついで、民がみな、手を下さなければならない。こうしてあなたがたのうちから悪を除き去りなさい。
1708 もし、町囲みのうちで争い事が起こり、それが流血事件、権利の訴訟、暴力事件で、あなたのさばきかねるものであれば、ただちに、あなたの神、【主】の選ぶ場所に上り、
1709 レビ人の祭司たち、あるいは、その時に立てられているさばきつかさのもとに行き、尋ねなさい。彼らは、あなたに判決のことばを告げよう。
1710 あなたは、【主】が選ぶその場所で、彼らが告げる判決によって行い、すべて彼らがあなたに教えることを守り行いなさい。
1711 彼らが教えるおしえによって、彼らが述べるさばきによって行わなければならない。彼らが告げる判決から右にも左にもそれてはならない。
1712 もし人が、あなたの神、【主】に仕えてそこに立つ祭司やさばきつかさに聞き従わず、不遜なふるまいをするなら、その者は死ななければならない。あなたがイスラエルのうちから悪を除き去るなら、
1713 民はみな、聞いて恐れ、不遜なふるまいをすることはもうないであろう。
1714 あなたの神、【主】があなたに与えようとしておられる地に入って行って、それを占領し、そこに住むようになったとき、あなたが、「回りのすべての国々と同じく、私も自分の上に王を立てたい」と言うなら、
1715 あなたの神、【主】の選ぶ者を、必ず、あなたの上に王として立てなければならない。あなたの同胞の中から、あなたの上に王を立てなければならない。同胞でない外国の人を、あなたの上に立てることはできない。
1716 王は、自分のために決して馬を多くふやしてはならない。馬をふやすためだといって民をエジプトに帰らせてはならない。「二度とこの道を帰ってはならない」と【主】はあなたがたに言われた。
1717 多くの妻を持ってはならない。心をそらせてはならない。自分のために金銀を非常に多くふやしてはならない。
1718 彼がその王国の王座に着くようになったなら、レビ人の祭司たちの前のものから、自分のために、このみおしえを書き写して、
1719 自分の手もとに置き、一生の間、これを読まなければならない。それは、彼の神、【主】を恐れ、このみおしえのすべてのことばとこれらのおきてとを守り行うことを学ぶためである。
1720 それは、王の心が自分の同胞の上に高ぶることがないため、また命令から、右にも左にもそれることがなく、彼とその子孫とがイスラエルのうちで、長くその王国を治めることができるためである。
1801 レビ人の祭司たち、レビ部族全部は、イスラエルといっしょに、相続地の割り当てを受けてはならない。彼らは【主】への火によるささげ物を、自分への割り当て分として、食べていかなければならない。
1802 彼らは、その兄弟たちの部族の中で相続地を持ってはならない。主が約束されたとおり、【主】ご自身が、彼らの相続地である。
1803 祭司たちが民から、牛でも羊でも、いけにえをささげる者から、受けるべきものは次のとおりである。その人は、肩と両方の頬と胃とを祭司に与える。
1804 あなたの穀物や、新しいぶどう酒や、油などの初物、羊の毛の初物も彼に与えなければならない。
1805 彼とその子孫が、いつまでも、【主】の御名によって奉仕に立つために、あなたの神、【主】が、あなたの全部族の中から、彼を選ばれたのである。
1806 もし、ひとりのレビ人が、自分の住んでいたイスラエルのうちのどの町囲みのうちからでも出て、【主】の選ぶ場所に行きたいなら、望むままに行くことができる。
1807 彼は、その所で【主】の前に仕えている自分の同族レビ人と全く同じように、彼の神、【主】の御名によって奉仕することができる。
1808 彼の分け前は、相続財産を売った分は別として、彼らが食べる分け前と同じである。
1809 あなたの神、【主】があなたに与えようとしておられる地に入ったとき、あなたはその異邦の民の忌みきらうべきならわしをまねてはならない。
1810 あなたのうちに自分の息子、娘に火の中を通らせる者があってはならない。占いをする者、卜者、まじない師、呪術者、
1811 呪文を唱える者、霊媒をする者、口寄せ、死人に伺いを立てる者があってはならない。
1812 これらのことを行う者はみな、【主】が忌みきらわれるからである。これらの忌みきらうべきことのために、あなたの神、【主】は、あなたの前から、彼らを追い払われる。
1813 あなたは、あなたの神、【主】に対して全き者でなければならない。
1814 あなたが占領しようとしているこれらの異邦の民は、卜者や占い師に聞き従ってきたのは確かである。しかし、あなたには、あなたの神、【主】は、そうすることを許されない。
1815 あなたの神、【主】は、あなたのうちから、あなたの同胞の中から、私のようなひとりの預言者をあなたのために起こされる。彼に聞き従わなければならない。
1816 これはあなたが、ホレブであの集まりの日に、あなたの神、【主】に求めたそのことによるものである。あなたは、「私の神、【主】の声を二度と聞きたくありません。またこの大きな火をもう見たくありません。私は死にたくありません」と言った。
1817 それで【主】は私に言われた。「彼らの言ったことはもっともだ。
1818 わたしは彼らの同胞のうちから、彼らのためにあなたのようなひとりの預言者を起こそう。わたしは彼の口にわたしのことばを授けよう。彼は、わたしが命じることをみな、彼らに告げる。
1819 わたしの名によって彼が告げるわたしのことばに聞き従わない者があれば、わたしが彼に責任を問う。
1820 ただし、わたしが告げよと命じていないことを、不遜にもわたしの名によって告げたり、あるいは、ほかの神々の名によって告げたりする預言者があるなら、その預言者は死ななければならない。」
1821 あなたが心の中で、「私たちは、【主】が言われたのでないことばを、どうして見分けることができようか」と言うような場合は、
1822 預言者が【主】の名によって語っても、そのことが起こらず、実現しないなら、それは【主】が語られたことばではない。その預言者が不遜にもそれを語ったのである。彼を恐れてはならない。