1001 そのとき、【主】は私に仰せられた。「前のような石の板を二枚切って作り、山のわたしのところに登れ。また木の箱を一つ作れ。
1002 その板の上に、わたしは、あなたが砕いた、あの最初の板にあったことばを書きしるそう。あなたはそれを箱の中に納めよ。」
1003 そこで私はアカシヤ材の箱を一つ作り、前のような石の板を二枚切り取り、その二枚の板を手にして山に登って行った。
1004 【主】は、その板に、あの集まりの日に山で火の中からあなたがたに告げた十のことばを、前と同じ文で書きしるされた。【主】はそれを私に授けた。
1005 私は向き直って、山を下り、その板を私が作った箱の中に納めたので、それはそこにある。【主】が命じられたとおりである。
1006 ──イスラエル人は、ベエロテ・ベネ・ヤアカンからモセラに旅立った。アロンはそこで死に、そこに葬られた。それで彼の子エルアザルが彼に代わって祭司の職に任じられた。
1007 そこから彼らは旅立ってグデゴダに行き、またグデゴダから水の流れる地ヨテバタに進んだ。
1008 そのとき、【主】はレビ部族をえり分けて、【主】の契約の箱を運び、【主】の前に立って仕え、また御名によって祝福するようにされた。今日までそうなっている。
1009 それゆえ、レビには兄弟たちといっしょの相続地の割り当てはなかった。あなたの神、【主】が彼について言われたように、【主】が彼の相続地である──
1010 私は最初のときのように、四十日四十夜、山にとどまった。【主】はそのときも、私の願いを聞き入れ、【主】はあなたを滅ぼすことを思いとどまられた。
1011 そして【主】は私に、「民の先頭に立って進め。そうすれば、わたしが彼らに与えると彼らの先祖たちに誓った地に彼らは入り、その地を占領することができよう」と言われた。
1012 イスラエルよ。今、あなたの神、【主】が、あなたに求めておられることは何か。それは、ただ、あなたの神、【主】を恐れ、主のすべての道に歩み、主を愛し、心を尽くし、精神を尽くしてあなたの神、【主】に仕え、
1013 あなたのしあわせのために、私が、きょう、あなたに命じる【主】の命令と主のおきてとを守ることである。
1014 見よ。天ともろもろの天の天、地とそこにあるすべてのものは、あなたの神、【主】のものである。
1015 【主】は、ただあなたの先祖たちを恋い慕って、彼らを愛された。そのため彼らの後の子孫、あなたがたを、すべての国々の民のうちから選ばれた。今日あるとおりである。
1016 あなたがたは、心の包皮を切り捨てなさい。もううなじのこわい者であってはならない。
1017 あなたがたの神、【主】は、神の神、主の主、偉大で、力あり、恐ろしい神。かたよって愛することなく、わいろを取らず、
1018 みなしごや、やもめのためにさばきを行い、在留異国人を愛してこれに食物と着物を与えられる。
1019 あなたがたは在留異国人を愛しなさい。あなたがたもエジプトの国で在留異国人であったからである。
1020 あなたの神、【主】を恐れ、主に仕え、主にすがり、御名によって誓わなければならない。
1021 主はあなたの賛美、主はあなたの神であって、あなたが自分の目で見たこれらの大きい、恐ろしいことを、あなたのために行われた。
1022 あなたの先祖たちは七十人でエジプトへ下ったが、今や、あなたの神、【主】は、あなたを空の星のように多くされた。
1101 あなたはあなたの神、【主】を愛し、いつも、主の戒めと、おきてと、定めと、命令とを守りなさい。
1102 きょう、知りなさい。私が語るのは、あなたがたの子どもたちにではない。彼らはあなたがたの神、【主】の訓練、主の偉大さ、その力強い御手、伸べられた腕、そのしるしとみわざを経験も、目撃もしなかった。
1103 これらはエジプトで、エジプトの王パロとその全土に対してなさったこと、
1104 また、エジプトの軍勢とその馬と戦車とに対してなさったことである。──彼らがあなたがたのあとを追って来たとき、葦の海の水を彼らの上にあふれさせ、【主】はこれを滅ぼして、今日に至っている──
1105 また、あなたがたがこの所に来るまで、荒野であなたがたのためになさったこと、
1106 また、ルベンの子エリアブの子であるダタンとアビラムに対してなさったことである。イスラエルのすべての人々のただ中で、地はその口をあけ、彼らとその家族、その天幕、また彼らにつくすべての生き物をのみこんだ。
1107 これら【主】がなされた偉大なみわざのすべてをその目で見たのは、あなたがたである。
1108 あなたがたは、私が、きょう、あなたに命じるすべての命令を守りなさい。そうすれば、あなたがたは、強くなり、あなたがたが、渡って行って、所有しようとしている地を所有することができ、
1109 また、【主】があなたがたの先祖たちに誓って、彼らとその子孫に与えると言われた地、乳と蜜の流れる国で、長生きすることができる。
1110 なぜなら、あなたが、入って行って、所有しようとしている地は、あなたがたが出て来たエジプトの地のようではないからである。あそこでは、野菜畑のように、自分で種を蒔き、自分の力で水をやらなければならなかった。
1111 しかし、あなたがたが、渡って行って、所有しようとしている地は、山と谷の地であり、天の雨で潤っている。
1112 そこはあなたの神、【主】が求められる地で、年の初めから年の終わりまで、あなたの神、【主】が、絶えずその上に目を留めておられる地である。
1113 もし、私が、きょう、あなたがたに命じる命令に、あなたがたがよく聞き従って、あなたがたの神、【主】を愛し、心を尽くし、精神を尽くして仕えるなら、
1114 「わたしは季節にしたがって、あなたがたの地に雨、先の雨と後の雨を与えよう。あなたは、あなたの穀物と新しいぶどう酒と油を集めよう。
1115 また、わたしは、あなたの家畜のため野に草を与えよう。あなたは食べて満ち足りよう。」
1116 気をつけなさい。あなたがたの心が迷い、横道にそれて、ほかの神々に仕え、それを拝むことのないように。
1117 【主】の怒りがあなたがたに向かって燃え上がり、主が天を閉ざされないように。そうなると、雨は降らず、地はその産物を出さず、あなたがたは、【主】が与えようとしておられるその良い地から、すぐに滅び去ってしまおう。
1118 あなたがたは、私のこのことばを心とたましいに刻みつけ、それをしるしとして手に結びつけ、記 として額の上に置きなさい。
1119 それをあなたがたの子どもたちに教えなさい。あなたが家にすわっているときも、道を歩くときも、寝るときも、起きるときも、それを唱えるように。
1120 これをあなたの家の門柱と門に書きしるしなさい。
1121 それは、【主】があなたがたの先祖たちに、与えると誓われた地で、あなたがたの日数と、あなたがたの子孫の日数が、天が地をおおう日数のように長くなるためである。
1122 もし、あなたがたが、私の命じるこのすべての命令を忠実に守り行い、あなたがたの神、【主】を愛して、主のすべての道に歩み、主にすがるなら、
1123 【主】はこれらの国々をことごとくあなたがたの前から追い払い、あなたがたは、自分たちよりも大きくて強い国々を占領することができる。
1124 あなたがたが足の裏で踏む所は、ことごとくあなたがたのものとなる。あなたがたの領土は荒野からレバノンまで、あの川、ユーフラテス川から西の海までとなる。
1125 だれひとりとして、あなたがたの前に立ちはだかる者はいない。あなたがたの神、【主】は、あなたがたに約束されたとおり、あなたがたが足を踏み入れる地の全面に、あなたがたに対するおびえと恐れを臨ませられる。
1126 見よ。私は、きょう、あなたがたの前に、祝福とのろいを置く。
1127 もし、私が、きょう、あなたがたに命じる、あなたがたの神、【主】の命令に聞き従うなら、祝福を、
1128 もし、あなたがたの神、【主】の命令に聞き従わず、私が、きょう、あなたがたに命じる道から離れ、あなたがたの知らなかったほかの神々に従って行くなら、のろいを与える。
1129 あなたが、入って行って、所有しようとしている地に、あなたの神、【主】があなたを導き入れたなら、あなたはゲリジム山には祝福を、エバル山にはのろいを置かなければならない。
1130 それらの山は、ヨルダンの向こう、日の入るほうの、アラバに住むカナン人の地にあり、ギルガルの前方、モレの樫の木の付近にあるではないか。
1131 あなたがたは、ヨルダンを渡り、あなたがたの神、【主】があなたがたに与えようとしておられる地に入って、それを所有しようとしている。あなたがたがそこを所有し、そこに住みつくとき、
1132 私がきょう、あなたがたの前に与えるすべてのおきてと定めを守り行わなければならない。
1201 これは、あなたの父祖の神、【主】が、あなたに与えて所有させようとしておられる地で、あなたがたが生きるかぎり、守り行わなければならないおきてと定めである。
1202 あなたがたが所有する異邦の民が、その神々に仕えた場所は、高い山の上であっても、丘の上であっても、また青々と茂ったどの木の下であっても、それをことごとく必ず破壊しなければならない。
1203 彼らの祭壇をこわし、石の柱を打ち砕き、アシェラ像を火で焼き、彼らの神々の彫像を粉砕して、それらの名をその場所から消し去りなさい。
1204 あなたがたの神、【主】に対して、このようにしてはならない。
1205 ただあなたがたの神、【主】がご自分の住まいとして御名を置くために、あなたがたの全部族のうちから選ぶ場所を尋ねて、そこへ行かなければならない。
1206 あなたがたは全焼のいけにえや、ほかのいけにえ、十分の一と、あなたがたの奉納物、誓願のささげ物、進んでささげるささげ物、あなたがたの牛や羊の初子を、そこに携えて行きなさい。
1207 その所であなたがたは家族の者とともに、あなたがたの神、【主】の前で祝宴を張り、あなたの神、【主】が祝福してくださったあなたがたのすべての手のわざを喜び楽しみなさい。
1208 あなたがたは、私たちがきょう、ここでしているようにしてはならない。おのおのが自分の正しいと見ることを何でもしている。
1209 あなたがたがまだ、あなたの神、【主】のあなたに与えようとしておられる相続の安住地に行っていないからである。
1210 あなたがたは、ヨルダンを渡り、あなたがたの神、【主】があなたがたに受け継がせようとしておられる地に住み、主があなたがたの回りの敵をことごとく取り除いてあなたがたを休ませ、あなたがたが安らかに住むようになるなら、
1211 あなたがたの神、【主】が、御名を住まわせるために選ぶ場所へ、私があなたがたに命じるすべての物を持って行かなければならない。あなたがたの全焼のいけにえとそのほかのいけにえ、十分の一と、あなたがたの奉納物、それにあなたがたが【主】に誓う最良の誓願のささげ物とである。
1212 あなたがたは、息子、娘、男奴隷、女奴隷とともに、あなたがたの神、【主】の前で喜び楽しみなさい。また、あなたがたの町囲みのうちにいるレビ人とも、そうしなさい。レビ人にはあなたがたにあるような相続地の割り当てがないからである。
1213 全焼のいけにえを、かって気ままな場所でささげないように気をつけなさい。
1214 ただ【主】があなたの部族の一つのうちに選ぶその場所で、あなたの全焼のいけにえをささげ、その所で私が命じるすべてのことをしなければならない。
1215 しかしあなたの神、【主】があなたに賜った祝福にしたがって、いつでも自分の欲するとき、あなたのどの町囲みのうちでも、獣をほふってその肉を食べることができる。汚れた人も、きよい人も、かもしかや、鹿と同じように、それを食べることができる。
1216 ただし、血は食べてはならない。それを地面に水のように注ぎ出さなければならない。
1217 あなたの穀物や新しいぶどう酒や油の十分の一、あるいは牛や羊の初子、または、あなたが誓うすべての誓願のささげ物や進んでささげるささげ物、あるいは、あなたの奉納物を、あなたの町囲みのうちで食べることはできない。
1218 ただ、あなたの神、【主】が選ぶ場所で、あなたの息子、娘、男奴隷、女奴隷、およびあなたの町囲みのうちにいるレビ人とともに、あなたの神、【主】の前でそれらを食べなければならない。あなたの神、【主】の前で、あなたの手のすべてのわざを喜び楽しみなさい。
1219 あなたは一生、あなたの地で、レビ人をないがしろにしないように気をつけなさい。
1220 あなたの神、【主】が、あなたに告げたように、あなたの領土を広くされるなら、あなたが肉を食べたくなったとき、「肉を食べたい」と言ってよい。あなたは食べたいだけ、肉を食べることができる。
1221 もし、あなたの神、【主】が御名を置くために選ぶ場所が遠く離れているなら、私があなたに命じたように、あなたは【主】が与えられた牛と羊をほふり、あなたの町囲みのうちで、食べたいだけ食べてよい。
1222 かもしかや、鹿を食べるように、それを食べてよい。汚れた人もきよい人もいっしょにそれを食べることができる。
1223 ただ、血は絶対に食べてはならない。血はいのちだからである。肉とともにいのちを食べてはならない。
1224 血を食べてはならない。それを水のように地面に注ぎ出さなければならない。
1225 血を食べてはならない。あなたも、後の子孫もしあわせになるためである。あなたは【主】が正しいと見られることを行わなければならない。
1226 ただし、あなたがささげようとする聖なるものと誓願のささげ物とは、【主】の選ぶ場所へ携えて行かなければならない。
1227 あなたの全焼のいけにえはその肉と血とを、あなたの神、【主】の祭壇の上にささげなさい。あなたの、ほかのいけにえの血は、あなたの神、【主】の祭壇の上に注ぎ出さなければならない。その肉は食べてよい。
1228 気をつけて、私が命じるこれらのすべてのことばに聞き従いなさい。それは、あなたの神、【主】がよいと見、正しいと見られることをあなたが行い、あなたも後の子孫も永久にしあわせになるためである。
1229 あなたが、入って行って、所有しようとしている国々を、あなたの神、【主】が、あなたの前から絶ち滅ぼし、あなたがそれらを所有して、その地に住むようになったら、
1230 よく気をつけ、彼らがあなたの前から根絶やしにされて後に、彼らにならって、わなにかけられないようにしなさい。彼らの神々を求めて、「これらの異邦の民は、どのように神々に仕えたのだろう。私もそうしてみよう」と言わないようにしなさい。
1231 あなたの神、【主】に対して、このようにしてはならない。彼らは、【主】が憎むあらゆる忌みきらうべきことを、その神々に行い、自分たちの息子、娘を自分たちの神々のために、火で焼くことさえしたのである。
1232 あなたがたは、私があなたがたに命じるすべてのことを、守り行わなければならない。これにつけ加えてはならない。減らしてはならない。