民数記
0401 【主】はモーセとアロンに告げて仰せられた。
0402 「レビ人のうち、ケハテ族の人口調査を、その氏族ごとに、父祖の家ごとにせよ。
0403 それは会見の天幕で務めにつき、仕事をすることのできる三十歳以上五十歳までのすべての者である。
0404 ケハテ族の会見の天幕での奉仕は、最も聖なるものにかかわることであって次のとおりである。
0405 宿営が進むときは、アロンとその子らは入って行って、仕切りの幕を取り降ろし、あかしの箱をそれでおおい、
0406 その上にじゅごんの皮のおおいを掛け、またその上に真っ青の布を延べ、かつぎ棒を通す。
0407 また、供えのパンの机の上に青色の布を延べ、その上に皿、ひしゃく、水差し、注ぎのささげ物のためのびんを載せ、またその上に常供のパンを置かなければならない。
0408 これらのものの上に緋色の撚り糸の布を延べ、じゅごんの皮のおおいでこれをおおい、かつぎ棒を通す。
0409 青色の布を取って、燭台とともしび皿、心切りばさみ、心取り皿およびそれに用いるすべての油のための器具をおおい、
0410 この燭台とそのすべての器具をじゅごんの皮のおおいの中に入れ、これをかつぎ台に載せる。
0411 また金の祭壇の上に青色の布を延べなければならない。それをじゅごんの皮のおおいでおおい、かつぎ棒を通す。
0412 聖所で務めに用いる用具をみな取り、青色の布の中に入れ、じゅごんの皮のおおいでそれをおおい、これをかつぎ台に載せ、
0413 祭壇から灰を除き、紫色の布をその上に延べる。
0414 その上に、祭壇で用いるすべての用器、すなわち火皿、肉刺し、十能、鉢、これら祭壇のすべての用具を載せ、じゅごんの皮のおおいをその上に延べ、かつぎ棒を通す。
0415 宿営が進むときは、アロンとその子らが聖なるものと聖所のすべての器具をおおい終わって、その後にケハテ族が入って来て、これらを運ばなければならない。彼らが聖なるものに触れて死なないためである。これらは会見の天幕で、ケハテ族のになうものである。
0416 祭司アロンの子エルアザルの責任は、ともしび用の油、かおりの高い香、常供の穀物のささげ物、そそぎの油についてであり、幕屋全体とその中にあるすべての聖なるものと、その用具についての責任である。」
0417 ついで【主】はモーセとアロンに告げて仰せられた。
0418 「あなたがたは、ケハテ人諸氏族の部族をレビ人のうちから絶えさせてはならない。
0419 あなたがたは、彼らに次のようにし、彼らが最も聖なるものに近づくときにも、死なずに生きているようにせよ。アロンとその子らが、入って行き、彼らにおのおのの奉仕と、そのになうものとを指定しなければならない。
0420 彼らが入って行って、一目でも聖なるものを見て死なないためである。」
0421 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
0422 「あなたはまた、ゲルション族の人口調査を、その父祖の家ごとに、その氏族ごとに行い、
0423 三十歳以上五十歳までの者で会見の天幕で務めを果たし、奉仕をすることのできる者をすべて登録しなければならない。
0424 ゲルション人諸氏族のなすべき奉仕とそのになうものに関しては次のとおりである。
0425 すなわち幕屋の幕、会見の天幕とそのおおい、その上に掛けるじゅごんの皮のおおい、会見の天幕の入口の垂れ幕を運び、
0426 また庭の掛け幕、幕屋と祭壇の回りを取り巻く庭の門の入口の垂れ幕、それらのひも、およびそれらに用いるすべての用具を運び、これらに関係するすべての奉仕をしなければならない。
0427 彼らのになうものと奉仕にかかわるゲルション族のすべての奉仕は、アロンとその子らの命令によらなければならない。あなたがたは、彼らに、任務として、彼らがになうものをすべて割り当てなければならない。
0428 以上がゲルション諸氏族の会見の天幕においての奉仕であって、彼らの任務は祭司アロンの子イタマルの監督のもとにある。
0429 メラリ族について、あなたはその氏族ごとに、父祖の家ごとに、彼らを登録しなければならない。
0430 三十歳以上五十歳までの者で、務めにつき、会見の天幕の奉仕をすることのできる者たちすべてを登録しなければならない。
0431 会見の天幕での彼らのすべての奉仕で、彼らがになう任務のあるものは次のとおりである。幕屋の板、その横木、その柱とその台座、
0432 庭の回りの柱と、その台座、釘、ひも、これらの用具と、その奉仕に使うすべての物である。あなたがたは彼らがになう任務のある用具を名ざして割り当てなければならない。
0433 これが会見の天幕でのすべての奉仕に関するメラリ諸氏族の奉仕であって、これは祭司アロンの子イタマルの監督のもとにある。」
0434 そこでモーセとアロンと会衆の上に立つ者たちは、ケハテ族をその氏族ごとに、父祖の家ごとに、
0435 三十歳以上五十歳までの者で、会見の天幕での奉仕の務めにつくことのできる者を、すべて登録した。
0436 その氏族ごとに登録された者は、二千七百五十人であった。
0437 これはケハテ人諸氏族で登録された者であって、会見の天幕で奉仕する者の全員であり、モーセとアロンが、モーセを通して示された【主】の命令によって登録した者たちである。
0438 ゲルション族で、その氏族ごとに、父祖の家ごとに登録され、
0439 三十歳以上五十歳までの者で、会見の天幕での奉仕の務めにつくことのできる者の全員、
0440 その氏族ごとに、父祖の家ごとに登録された者は、二千六百三十人であった。
0441 これはゲルション諸氏族で登録された者であって、会見の天幕で奉仕する者の全員であり、モーセとアロンが【主】の命により登録した者たちである。
0442 メラリ諸氏族で、その氏族ごとに、父祖の家ごとに登録され、
0443 三十歳以上五十歳までの者で、会見の天幕での奉仕の務めにつくことのできる者の全員、
0444 その氏族ごとに登録された者は、三千二百人であった。
0445 これはメラリ諸氏族で登録された者であって、モーセとアロンが、モーセを通して示された【主】の命令によって登録した者たちである。
0446 モーセとアロンとイスラエルの族長たちが、レビ人を、その氏族ごとに、父祖の家ごとに登録した登録者の全員、
0447 三十歳以上五十歳までの者で会見の天幕で、働く奉仕と、になう奉仕をする者全員、
0448 その登録された者は、八千五百八十人であった。
0449 モーセを通して示された【主】の命令によって、彼は、おのおのその奉仕とそのになうものについて、彼らを登録した。【主】がモーセに命じたとおりに登録された者たちである。
0501 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
0502 「イスラエル人に命じて、ツァラアトの者、漏出を病む者、死体によって身を汚している者をすべて宿営から追い出せ。
0503 男でも女でも追い出し、彼らを宿営の外に追い出して、わたしがその中に住む宿営を汚さないようにしなければならない。」
0504 イスラエル人はそのようにして、彼らを宿営の外に追い出した。【主】がモーセに告げられたとおりにイスラエル人は行った。
0505 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
0506 「イスラエル人に告げよ。男にせよ、女にせよ、【主】に対して不信の罪を犯し、他人に何か一つでも罪を犯し、自分でその罪を認めたときは、
0507 自分の犯した罪を告白しなければならない。その者は罪過のために総額を弁償する。また、それにその五分の一を加えて、当の被害者に支払わなければならない。
0508 もしその人に、罪過のための弁償を受け取る権利のある親類がいなければ、その弁償された罪過のためのものは【主】のものであり祭司のものとなる。そのほか、その者の罪の贖いをするための贖いの雄羊もそうなる。
0509 こうしてイスラエル人が祭司のところに持って来るすべての聖なる奉納物はみな、祭司のものとなる。
0510 すべて人の聖なるささげ物は祭司のものとなり、すべて人が祭司に与えるものは祭司のものとなる。」
0511 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
0512 「イスラエル人に告げて言え。もし人の妻が道をはずして夫に対して不信の罪を犯し、
0513 男が彼女と寝て交わったが、そのことが彼女の夫の目に隠れており、彼女は身を汚したが、発見されず、それに対する証人もなく、またその場で彼女が捕らえられもしなかった場合、
0514 妻が身を汚していて、夫にねたみの心が起こって妻をねたむか、あるいは妻が身を汚していないのに、夫にねたみの心が起こって妻をねたむかする場合、
0515 夫は妻を祭司のところに連れて行き、彼女のために大麦の粉十分の一エパをささげ物として携えて行きなさい。この上に油をそそいでも乳香を加えてもいけない。これはねたみのささげ物、咎を思い出す覚えの穀物のささげ物だからである。
0516 祭司は、その女を近寄らせ、【主】の前に立たせる。
0517 祭司はきよい水を土の器に取り、幕屋の床にあるちりを取ってその水に入れる。
0518 祭司は、【主】の前に女を立たせて、その女の髪の毛を乱れさせ、その手にねたみのささげ物である覚えの穀物のささげ物を与える。祭司の手にはのろいをもたらす苦い水がなければならない。
0519 祭司は女に誓わせ、これに言う。『もしも、他の男があなたと寝たことがなく、またあなたが夫のもとにありながら道ならぬことをして汚れたことがなければ、あなたはこののろいをもたらす苦い水の害を受けないように。
0520 しかしあなたが、もし夫のもとにありながら道ならぬことを行って身を汚し、夫以外の男があなたと寝たのであれば、』
0521 ──そこで祭司はその女にのろいの誓いを誓わせ、これに言う──『【主】があなたのももをやせ衰えさせ、あなたの腹をふくれさせ、あなたの民のうちにあって【主】があなたをのろいとし誓いとされるように。
0522 またこののろいをもたらす水があなたのからだに入って腹をふくれさせ、ももをやせ衰えさせるように。』その女は、『アーメン、アーメン』と言う。
0523 祭司はこののろいを書き物に書き、それを苦い水の中に洗い落とす。
0524 こののろいをもたらす苦い水をその女に飲ませると、のろいをもたらす水が彼女の中に入って苦くなるであろう。
0525 祭司は女の手からねたみのささげ物を取り、この穀物のささげ物を【主】に向かって揺り動かし、それを祭壇にささげる。
0526 祭司は、その穀物のささげ物から記念の部分をひとつかみ取って、それを祭壇で焼いて煙とする。その後に、女にその水を飲ませなければならない。
0527 その水を飲ませたときに、もし、その女が夫に対して不信の罪を犯して身を汚していれば、のろいをもたらす水はその女の中に入って苦くなり、その腹はふくれ、そのももはやせ衰える。その女は、その民の間でのろいとなる。
0528 しかし、もし女が身を汚しておらず、きよければ、害を受けず、子を宿すようになる。
0529 これがねたみの場合のおしえである。女が夫のもとにありながら道ならぬことをして身を汚したり、
0530 または人にねたみの心が起こって、自分の妻をねたむ場合には、その妻を【主】の前に立たせる。そして祭司は女にこのおしえをすべて適用する。
0531 夫には咎がなく、その妻がその咎を負うのである。」
0601 【主】はモーセに告げて仰せられた。
0602 「イスラエル人に告げて言え。男または女が【主】のものとして身を聖別するため特別な誓いをして、ナジル人の誓願を立てる場合、
0603 ぶどう酒や強い酒を断たなければならない。ぶどう酒の酢や強い酒の酢を飲んではならない。ぶどう汁をいっさい飲んではならない。ぶどうの実の生のものも干したものも食べてはならない。
0604 彼のナジル人としての聖別の期間には、ぶどうの木から生じるものはすべて、種も皮も食べてはならない。
0605 彼がナジル人としての聖別の誓願を立てている間、頭にかみそりを当ててはならない。【主】のものとして身を聖別している期間が満ちるまで、彼は聖なるものであって、頭の髪の毛をのばしておかなければならない。
0606 【主】のものとして身を聖別している間は、死体に近づいてはならない。
0607 父、母、兄弟、姉妹が死んだ場合でも、彼らのため身を汚してはならない。その頭には神の聖別があるからである。
0608 彼は、ナジル人としての聖別の期間は、【主】に聖なるものである。
0609 もしだれかが突然、彼のそばで死んで、その聖別された頭を汚した場合、彼は、その身をきよめる日に頭をそる。すなわち七日目にそらなければならない。
0610 そして八日目に山鳩二羽か家鳩のひな二羽を会見の天幕の入口の祭司のところに持って来なければならない。
0611 祭司はその一羽を罪のためのいけにえとし、他の一羽を全焼のいけにえとしてささげ、死体によって招いた罪について彼のために贖いをし、彼はその日にその頭を聖なるものとし、
0612 ナジル人としての聖別の期間をあらためて【主】のものとして聖別する。そして一歳の雄の子羊を携えて来て、罪過のためのいけにえとする。それ以前の日数は、彼の聖別が汚されたので無効になる。
0613 これがナジル人についてのおしえである。ナジル人としての聖別の期間が満ちたときは、彼を会見の天幕の入口に連れて来なければならない。
0614 彼は【主】へのささげ物として、一歳の雄の子羊の傷のないもの一頭を全焼のいけにえとして、また一歳の雌の子羊の傷のないもの一頭を罪のためのいけにえとして、また傷のない雄羊一頭を和解のいけにえとして、
0615 また種を入れないパン一かご、油を混ぜた小麦粉の輪型のパン、油を塗った種を入れないせんべい、これらの穀物のささげ物と注ぎのささげ物を、ささげなければならない。
0616 祭司はこれらのものを【主】の前にささげ、罪のためのいけにえと全焼のいけにえとをささげる。
0617 雄羊を和解のいけにえとして、一かごの種を入れないパンに添えて【主】にささげ、さらに祭司は穀物のささげ物と注ぎのささげ物をささげる。
0618 ナジル人は会見の天幕の入口で、聖別した頭をそり、その聖別した頭の髪の毛を取って、和解のいけにえの下にある火にくべる。
0619 祭司は煮えた雄羊の肩と、かごの中の種を入れない輪型のパン一個と、種を入れないせんべい一個を取って、ナジル人がその聖別した髪の毛をそって後に、これらをその手の上に載せる。
0620 祭司はこれらを奉献物として【主】に向かって揺り動かす。これは聖なるものであって、奉献物の胸、奉納物のももとともに祭司のものとなる。その後に、このナジル人はぶどう酒を飲むことができる。
0621 これがナジル人についてのおしえである。ナジル人としての聖別に加えて、その人の及ぶ以上に【主】へのささげ物を誓う者は、ナジル人としての聖別のおしえに加えて、その誓った誓いのことばどおりにしなければならない。」
0622 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
0623 「アロンとその子らに告げて言え。あなたがたはイスラエル人をこのように祝福して言いなさい。
0624 『【主】があなたを祝福し、あなたを守られますように。
0625 【主】が御顔をあなたに照らし、あなたを恵まれますように。
0626 【主】が御顔をあなたに向け、あなたに平安を与えられますように。』
0627 彼らがわたしの名でイスラエル人のために祈るなら、わたしは彼らを祝福しよう。」