出エジプト記
3701 ベツァルエルはアカシヤ材で一つの箱を作った。長さは二キュビト半、幅は一キュビト半、高さは一キュビト半。
3702 その内側と外側を純金でかぶせ、その回りに金の飾り縁を作った。
3703 箱のために、金の環四つを鋳造し、その四隅の基部に取りつけた。一方の側に二つの環を、他の側にほかの二つの環を取りつけた。
3704 また、アカシヤ材で棒を作り、これを金でかぶせ、
3705 その棒を、箱をかつぐために箱の両側にある環に通した。
3706 ついで彼は、純金で「贖いのふた」を作った。長さは二キュビト半、幅は一キュビト半。
3707 また、槌で打って作った二つの金のケルビムを「贖いのふた」の両端に作った。
3708 一つのケルブを一方の端に、他のケルブを他方の端に。ケルビムを「贖いのふた」の一部として、その両端に作った。
3709 ケルビムは翼を上のほうに伸べ広げ、その翼で「贖いのふた」をおおい、ケルビムは互いに向かい合い、その顔は「贖いのふた」に向いていた。
3710 彼は、アカシヤ材で、一つの机を作った。長さは二キュビト、幅は一キュビト、高さは一キュビト半。
3711 これを純金でかぶせ、その回りに金の飾り縁を作った。
3712 その回りに、手幅のわくを作り、そのわくの回りに金の飾り縁を作った。
3713 その机のために、金の環四個を鋳造し、その四本の足のところの四隅に、その環を取りつけた。
3714 その環はわくのわきにつけ、机をかつぐ棒を入れる所とした。
3715 アカシヤ材で、机をかつぐ棒を作り、これを金でかぶせた。
3716 さらに、机の上の器、すなわち、注ぎのささげ物を注ぐための皿や、ひしゃく、水差しや、びんを純金で作った。
3717 また彼は、純金で燭台を作った。その燭台は、槌で打って作り、その台座と、支柱と、がくと、節と、花弁とで一個の燭台とした。
3718 六つの枝をそのわきから、すなわち、燭台の三つの枝を一方のわきから、燭台の他の三つの枝を他のわきから出した。
3719 一方の一つの枝に、アーモンドの花の形をした節と花弁のある三つのがくを、また、他方の一つの枝にも、アーモンドの花の形をした節と花弁のある三つのがくをつけた。こうして燭台から出る六つの枝をみな、そのようにした。
3720 燭台の支柱には、アーモンドの花の形をした節と花弁のある四つのがくをつけた。
3721 それから出る一対の枝の下に一つの節、それから出る次の一対の枝の下に一つの節、それから出るその次の一対の枝の下に一つの節。このように六つの枝が燭台から出ていた。
3722 それらの節と枝とは燭台と一体にし、その全体は一つの純金を打って作った。
3723 また、そのともしび皿七つと、その心切りばさみと、心取り皿とを純金で作った。
3724 すなわち、純金一タラントで、燭台とそのすべての用具を作った。
3725 彼は、アカシヤ材で香の壇を作った。長さは一キュビト、幅は一キュビトの四角形で、高さは二キュビト。これの一部として角をつけた。
3726 そして、上面と回りの側面と角を純金でかぶせ、その回りに金の飾り縁を作った。
3727 その壇のために、その飾り縁の下の両わきに、相対する両側に二つの金環を作った。それは、壇をかつぐ棒を通す所である。
3728 その棒をアカシヤ材で作り、それに金をかぶせた。
3729 彼はまた、調合法にしたがい、聖なるそそぎの油と純粋なかおりの高い香を作った。
3801 ついで、彼は、アカシヤ材で全焼のいけにえのための祭壇を作った。長さ五キュビト、幅五キュビトの四角形で、高さは三キュビト。
3802 その四隅の上に、角を作った。その角はその一部である。彼は祭壇に青銅をかぶせた。
3803 彼は、祭壇のすべての用具、すなわち、つぼ、十能、鉢、肉刺し、火皿を作った。そのすべての用具を青銅で作った。
3804 祭壇のために、その下のほうに、すなわち、祭壇の出張りの下で、祭壇の高さの半ばに達する青銅の網細工の格子を作った。
3805 彼は四つの環を鋳造して、青銅の格子の四隅で棒を通す所とした。
3806 彼はアカシヤ材で棒を作り、それに青銅をかぶせた。
3807 その棒を祭壇の両側にある環に通して、それをかつぐようにした。祭壇は板で中空に作った。
3808 また彼は、青銅で洗盤を、また青銅でその台を作った。会見の天幕の入口で務めをした女たちの鏡でそれを作った。
3809 彼はまた、庭を造った。南側では、庭の掛け幕は百キュビトの撚り糸で織った亜麻布でできていた。
3810 柱は二十本、その二十個の台座は青銅で、柱の鉤と帯輪は銀であった。
3811 北側も百キュビトで、柱は二十本、その二十個の台座は青銅で、柱の鉤と帯輪は銀であった。
3812 西側には、五十キュビトの掛け幕があり、柱は十本、その台座は十個。柱の鉤と帯輪は銀であった。
3813 前面の東側も、五十キュビト。
3814 その片側には十五キュビトの掛け幕があり、柱は三本、その台座は三個であった。
3815 庭の門の両側をなすもう一方の片側にも十五キュビトの掛け幕があり、柱は三本、台座は三個であった。
3816 庭の周囲の掛け幕はみな、撚り糸で織った亜麻布であった。
3817 柱のための台座は青銅で、柱の鉤と帯輪は銀、その柱の頭のかぶせ物も銀であった。それで、庭の柱はみな銀の帯輪が巻きつけられていた。
3818 庭の門の幕は、刺繍されたもので、青色、紫色、緋色の撚り糸と、撚り糸で織った亜麻布とでできていた。長さは二十キュビト。高さ、あるいは幅は五キュビトで、庭の掛け幕に準じていた。
3819 その柱は四本。その台座は四個で青銅であった。その鉤は銀であり、柱の頭のかぶせ物と帯輪とは銀であった。
3820 ただし、幕屋と、その回りの庭の釘は、みな青銅であった。
3821 幕屋、すなわち、あかしの幕屋の記録は、次のとおりである。これは、モーセの命令によって調べたもの、祭司アロンの子イタマルのもとでの、レビ人の奉仕である。
3822 ユダ部族のフルの子であるウリの子ベツァルエルは、【主】がモーセに命じられたことを、ことごとく行った。
3823 彼とともに、ダン部族のアヒサマクの子オホリアブがいた。彼は彫刻をし、設計をする者、また青色、紫色、緋色の撚り糸や亜麻布で刺繍をする者であった。
3824 仕事すなわち聖所のあらゆる仕事のために用いられたすべての金は、奉献物の金であるが、聖所のシェケルで二十九タラント七百三十シェケルであった。
3825 会衆のうちの登録された者による銀は、聖所のシェケルで百タラント千七百七十五シェケルであった。
3826 これは、ひとり当たり一ベカ、すなわち、聖所のシェケルの半シェケルであって、すべて、二十歳以上で登録された者が六十万三千五百五十人であったからである。
3827 聖所の台座と垂れ幕の台座とを鋳造するために用いた銀は、百タラントであった。すなわち、一個の台座に一タラント、百の台座に百タラントであった。
3828 また、千七百七十五シェケルで彼は柱の鉤を作り、柱の頭をかぶせ、柱に帯輪を巻きつけた。
3829 奉献物の青銅は七十タラント二千四百シェケルであった。
3830 これを用いて、彼は会見の天幕の入口の台座、青銅の祭壇と、それにつく青銅の格子、および、祭壇のすべての用具を作った。
3831 また、庭の回りの台座、庭の門の台座、および、幕屋のすべての釘と、庭の回りのすべての釘を作った。
3901 彼らは、青色、紫色、緋色の撚り糸で、聖所で仕えるための式服を作った。また、【主】がモーセに命じられたとおりに、アロンの聖なる装束を作った。
3902 彼はまた、金色、青色、紫色、緋色の撚り糸と、撚り糸で織った亜麻布で、エポデを作った。
3903 彼らは金の板を打ち延ばし、巧みなわざで青色、紫色、緋色の撚り糸に撚り込み、亜麻布に織り込むために、これを切って糸とした。
3904 彼らは、エポデにつける肩当てを作った。それぞれ、エポデの両端につけられた。
3905 エポデの上で結ぶあや織りの帯は、エポデと同じ材料で、【主】がモーセに命じられたとおり、金色、青色、紫色、緋色の撚り糸、撚り糸で織った亜麻布で、エポデと同様に作った。
3906 彼らは、しまめのうを、金のわくにはめ込み、これに印を彫るようにして、イスラエルの子らの名を彫った。
3907 彼らはそれをエポデの肩当てにつけ、【主】がモーセに命じられたとおりに、イスラエルの子らの記念の石とした。
3908 彼はまた、胸当てを巧みな細工で、エポデの細工と同じように、金色や青色、紫色、緋色の撚り糸、撚り糸で織った亜麻布で作った。
3909 四角形で二重にし、その胸当てを作った。長さ一あたり、幅一あたりで、二重であった。
3910 それに、四列の宝石をはめ込んだ。 一列は赤めのう、トパーズ、エメラルド。
3911 二列はトルコ玉、サファイヤ、ダイヤモンド。
3912 三列はヒヤシンス石、めのう、紫水晶。
3913 四列は緑柱石、しまめのう、碧玉。これらを金のわくに入れてはめ込んだ。
3914 これらの宝石は、イスラエルの子らの名によるもので、彼らの名にしたがい、十二個で、十二の部族のために印の彫り物が、一つの名につき一つずつあった。
3915 ついで、編んで撚った純金の鎖を、胸当ての上に作った。
3916 彼らは金のわく二個と金の環を二個作り、二個の環を胸当ての両端につけた。
3917 そして彼らは、二筋の金のひもを胸当ての両端の二個の環につけた。
3918 その二筋のひもの他の端を、先の二つのわくにつけ、エポデの肩当てに外側に向くようにつけた。
3919 ほかに、二個の金の環を作り、これを胸当ての両端、すなわち、エポデの前に来る胸当ての内側の縁につけた。
3920 ほかに、二個の金の環を作り、エポデの二つの肩当ての下端の外側に、すなわち、エポデのあや織りの帯の上部の継ぎ目に接した面の上につけた。
3921 胸当ては青ひもで、その環のところをエポデの環に結びつけ、エポデのあや織りの帯の上にあるようにし、胸当てがエポデからずり落ちないようにした。【主】がモーセに命じられたとおりである。
3922 また、エポデの下に着る青服を青色の撚り糸だけで織って作った。
3923 青服の口は、その真ん中にあって、よろいのえりのようで、その口の周囲には縁をつけて、ほころびないようにした。
3924 青服のすその上に、青色、紫色、緋色の撚り糸で、撚ったざくろを作った。
3925 また彼らは、純金の鈴を作り、その鈴を青服のすそ回りの、ざくろとざくろとの間につけた。
3926 【主】がモーセに命じられたとおりに、仕えるための青服のすそ回りには、鈴にざくろ、鈴にざくろがあった。
3927 彼らは、アロンとその子らのために、織った亜麻布で長服と、
3928 亜麻布でかぶり物と、亜麻布で美しいターバンと、撚り糸で織った亜麻布でももひきを作った。
3929 撚り糸で織った亜麻布や青色、紫色、緋色の撚り糸で、刺繍してできた飾り帯を作った。【主】がモーセに命じられたとおりである。
3930 ついで、聖別の記 の札を純金で作り、その上に印を彫るように、「【主】の聖なるもの」という文字を書きつけた。
3931 これに青ひもをつけ、それをかぶり物の回りに上から結びつけた。【主】がモーセに命じられたとおりである。
3932 こうして、会見の天幕である幕屋の、すべての奉仕が終わった。イスラエル人は、すべて、【主】がモーセに命じられたとおりにした。そのようにした。
3933 彼らは幕屋と天幕、および、そのすべての用具をモーセのところに持って来た。すなわち、それは、その留め金、その板、その横木、その柱、その台座、
3934 赤くなめした雄羊の皮のおおい、じゅごんの皮のおおい、仕切りの垂れ幕、
3935 あかしの箱と、その棒、「贖いのふた」、
3936 机と、すべての器、供えのパン、
3937 純金の燭台と、そのともしび皿、すなわち、一列に並べるともしび皿と、そのすべての用具、および、その燈火用の油、
3938 金の祭壇、そそぎの油、かおりの高い香、天幕の入口の垂れ幕、
3939 青銅の祭壇と、それにつく青銅の格子と、棒と、そのすべての用具、洗盤とその台、
3940 庭の掛け幕とその柱と、その台座、庭の門のための垂れ幕とそのひもと、その釘、また、会見の天幕のための幕屋に用いるすべての用具、
3941 聖所で仕えるための式服、祭司アロンの聖なる装束と、祭司として仕える彼の子らの装束である。
3942 イスラエル人は、すべて、【主】がモーセに命じられたとおりに、そのすべての奉仕を行った。
3943 モーセが、すべての仕事を彼らが、まことに【主】が命じられたとおりに、したのを見たとき、モーセは彼らを祝福した。