エゼキエル書

4001 私たちが捕囚となって二十五年目の年の初め、その月の十日、町が占領されてから十四年目のちょうどその日、【主】の御手が私の上にあり、私をそこへ連れて行った。
4002 すなわち、神々しい幻のうちに、私はイスラエルの地へ連れて行かれ、非常に高い山の上に降ろされた。その南のほうに町が建てられているようであった。
4003 主が私をそこに連れて行かれると、そこに、ひとりの人がいた。その姿は青銅でできているようであり、その手に麻のひもと測りざおとを持って門のところに立っていた。
4004 その人は私に話しかけた。「人の子よ。あなたの目で見、耳で聞き、わたしがあなたに見せるすべての事を心に留めよ。わたしがあなたを連れて来たのは、あなたにこれを見せるためだ。あなたが見ることをみな、イスラエルの家に告げよ。」
4005 そこに、神殿の外側を巡って取り囲んでいる壁があった。その人は手に六キュビトの測りざおを持っていた。その一キュビトは、普通の一キュビトに一手幅を足した長さであった。彼がその外壁の厚さを測ると、一さおであり、その高さも一さおであった。
4006 それから、彼が東向きの門に行き、その階段を上って、門の敷居を測ると、その幅は一さおで、もう一つの門の敷居も幅は一さおであった。
4007 控え室は長さ一さお、幅一さおであり、控え室と控え室の間は五キュビトであった。門の内側の玄関の間に続く門の敷居は一さおであった。
4008 彼が門の内側の玄関の間を測ると、一さお、
4009 すなわち、門の玄関の間を測ると、八キュビト、その壁柱は二キュビトで、門の玄関の間は内側にあった。
4010 東のほうにある門の控え室は両側に三つずつあり、三つとも同じ寸法であった。壁柱も、両側とも、同じ寸法であった。
4011 彼が門の入口の幅を測ると、十キュビト、門の内のり幅の長さは十三キュビトであった。
4012 控え室の前に出た仕切りは両側ともそれぞれ一キュビトであった。控え室は両側とも六キュビトであった。
4013 彼がその門を、片側の控え室の屋根の端から他の側の屋根の端まで測ると、一つの入口から他の入口までの幅は二十五キュビトであった。
4014 彼は壁柱を六十キュビトとした。門の周囲を巡る壁柱は庭に面していた。
4015 入口の門の前から内側の門の玄関の間の前までは五十キュビトであり、
4016 門の内側にある控え室と壁柱には格子窓が取りつけられ、玄関の間もそうであった。内側の回りには窓があり、壁柱には、なつめやしの木が彫刻してあった。
4017 それから、彼は私を外庭に連れて行った。そこには部屋があり、庭の回りには石だたみが敷かれていた。石だたみの上に、三十の部屋があった。
4018 石だたみは門のわきにあり、ちょうど門の長さと同じであった。これは下の石だたみである。
4019 彼が下の門の端から内庭の外の端までその幅を測ると、東も北も百キュビトであった。
4020 彼は外庭にある北向きの門の長さと幅を測った。
4021 それには両側に三つずつ控え室があり、壁柱も玄関の間も先の門と同じ寸法であった。その長さは五十キュビト、幅は二十五キュビトであった。
4022 その窓も玄関の間もなつめやしの木の彫刻も、東向きの門と同じ寸法であった。七段の階段を上って行くと、その先に玄関の間があった。
4023 東に面する門と同様に、北に面する門にも内庭の門が向かい合っており、彼が門から門まで測ると、百キュビトであった。
4024 次に、彼は私を南のほうへ連れて行った。すると、そこにも南向きの門があり、その壁柱と玄関の間を彼が測ると、それは、ほかの門と同じ寸法であった。
4025 壁柱と玄関の間の周囲に窓があり、それはほかの窓と同じであった。門の長さは五十キュビト、幅は二十五キュビトであった。
4026 そこに上るのに七段の階段があり、その先に玄関の間があった。その両側の壁柱には、なつめやしの木が彫刻してあった。
4027 内庭には南向きの門があり、彼がこの門から南のほうに他の門まで測ると、百キュビトであった。
4028 彼が私を南の門から内庭に連れて行き、南の門を測ると、ほかの門と同じ寸法であった。
4029 その控え室も壁柱も玄関の間もほかのと同じ寸法で、壁柱と玄関の間の周囲に窓があった。門の長さは五十キュビト、幅は二十五キュビトであった。
4030 玄関の間の周囲は長さ二十五キュビト、幅五キュビトであった。
4031 その玄関の間は外庭に面し、その壁柱にはなつめやしの木が彫刻してあった。その階段は八段であった。
4032 次に、彼は私を内庭の東のほうに連れて行った。そこの門を測ると、ほかの門と同じ寸法であった。
4033 その控え室も壁柱も玄関の間もほかのと同じ寸法で、壁柱と玄関の間の周囲に窓があった。門の長さは五十キュビト、幅は二十五キュビトであった。
4034 その玄関の間は外庭に面し、両側の壁柱にはなつめやしの木が彫刻してあった。階段は八段であった。
4035 彼は私を北の門に連れて行った。それを測ると、ほかの門と同じ寸法であった。
4036 その控え室も壁柱も玄関の間もほかのと同じ寸法で、その周囲に窓があった。門の長さは五十キュビト、幅は二十五キュビトであった。
4037 その玄関の間は外庭に面し、両側の壁柱にはなつめやしの木が彫刻してあった。階段は八段であった。
4038 門の壁柱のそばに戸のある部屋があり、そこは全焼のいけにえをすすぎ清める所であった。
4039 門の玄関の間には、全焼のいけにえ、罪のためのいけにえ、罪過のためのいけにえをほふるために、両側にそれぞれ二つずつの台があった。
4040 北の門の入口へ上って行くと、外側に二つの台があり、門の玄関の間の他の側にも二つの台があった。
4041 すなわち、門の片側に四つの台があり、他の側に四つの台があり、この八つの台の上でいけにえをほふるのである。
4042 また、全焼のいけにえのための四つの切り石の台があり、その長さは一キュビト半、幅は一キュビト半、その高さは一キュビトであった。その上に全焼のいけにえや、ほかのいけにえをほふるための道具が置かれていた。
4043 内側には、周囲に一手幅の縁が取りつけてあり、ささげ物の肉は台の上に置かれるようになっていた。
4044 彼は私を内庭に連れて行った。内庭には二つの部屋があり、北の門のわきにある部屋は南を向き、南の門のわきのは北を向いていた。
4045 彼は私に言った。「この南向きの部屋は、宮の任務を果たす祭司たちのためであり、
4046 北向きの部屋は、祭壇の任務を果たす祭司たちのためである。彼らはツァドクの子孫であり、レビの子孫の中で【主】に近づいて仕える者たちである。」
4047 彼が庭を測ると、長さ百キュビト、幅百キュビトの正方形であった。神殿の前には祭壇があった。
4048 彼が私を神殿の玄関の間に連れて行って、玄関の間の壁柱を測ると、両側とも五キュビトであり、その門の幅は十四キュビト、その門の両わきの壁は、それぞれ三キュビトであった。
4049 玄関の間の間口は二十キュビト、奥行は十二キュビトであった。そこへ上るのに階段があり、両側の壁柱のそばにはそれぞれ円柱が立っていた。
4101 彼は私を本堂へ連れて行った。その壁柱を測ると、その幅は両側とも六キュビトであった。これが壁柱の幅であった。
4102 入口の幅は十キュビト、入口の両わきの壁はそれぞれ五キュビトであり、本堂の長さを測ると、四十キュビト、幅は二十キュビトであった。
4103 彼が奥に入り、入口の壁柱を測ると、二キュビト、入口は六キュビト、入口の両わきの壁は七キュビトであった。
4104 彼はまた、本堂に面して長さ二十キュビト、幅二十キュビトを測って、私に「これが至聖所だ」と言った。
4105 彼が神殿の壁を測ると、六キュビト、神殿の周囲を囲む階段式の脇間の幅は四キュビトであった。
4106 階段式の脇間は三段に重なり、各段に三十あった。神殿の周囲の階段式の脇間は壁に固定してささえられ、神殿の壁は梁でささえられていなかった。
4107 階段式の脇間の幅は階段を上るごとに広くなっていた。それは神殿の周囲にあるらせん階段を上るごとに、その段の幅も広くなり、その下の段から上の段へは中央の階段を通って上るのである。
4108 私は神殿の回りが高くなっているのを見た。階段式の脇間の土台は、長めの六キュビトの測りざおいっぱいであった。
4109 階段式の脇間の外側の壁の厚さは五キュビトであった。神殿の階段式の脇間と、
4110 部屋との間には空地があり、それが神殿の周囲を幅二十キュビトで囲んでいた。
4111 階段式の脇間の入口は空地のほうに向き、一つの入口は北向きで、他の入口は南のほうに向き、その空地は幅五キュビトで周囲を囲んでいた。
4112 西側の聖域にある建物は、その奥行が七十キュビト、その建物の回りの壁は、厚さ五キュビト、その間口は九十キュビトであった。
4113 彼が神殿を測ると、長さは百キュビト、その聖域と建物とその壁とで、長さ百キュビトであった。
4114 また、東側の聖域と神殿に面する幅も百キュビトであった。
4115 彼が神殿の裏にある聖域に面した建物の長さと、両側の回廊とを測ると、百キュビトであった。本堂の内側と、庭の玄関の間、
4116 門口と格子窓と三段になった回廊とは、床から窓まで羽目板が張り巡らされていた。また、窓にはおおいがあった。
4117 入口の上部にも、神殿の内側にも外側にも、これを囲むすべての壁の内側にも外側にも彫刻がしてあり、
4118 ケルビムと、なつめやしの木とが彫刻してあった。なつめやしの木はケルブとケルブとの間にあり、おのおのケルブには二つの顔があった。
4119 人間の顔は一方のなつめやしの木に向かい、若い獅子の顔は他方のなつめやしの木に向かい、このように、神殿全体の回りに彫刻してあった。
4120 床から入口の上まで、本堂の壁にケルビムとなつめやしの木が彫刻してあった。
4121 本堂の戸口の柱は四角で、至聖所の前には何かに似たものがあった。
4122 それは木の祭壇のようであり、高さは三キュビト、長さは二キュビトで、その四隅も台も側面も木でできていた。彼は私に、「これが【主】の前にある机だ」と言った。
4123 また、本堂と至聖所にそれぞれ二つのとびらがあり、
4124 それらのとびらにはそれぞれ二つの戸が折りたたむようになっていた。すなわち、一つのとびらには二つの戸があり、ほかのとびらにも二つの戸があった。
4125 本堂のとびらには、壁に彫刻されていたのと同じようなケルビムとなつめやしの木が彫刻してあった。外側の玄関の間の前には木のひさしがあった。
4126 玄関の間の両わきの壁には格子窓となつめやしの木があり、神殿の階段式の脇間とひさしも同様であった。
4201 彼は私を北のほうの外庭に連れ出し、聖域に面し、北方の建物に面している部屋へ連れて行った。
4202 その長さは百キュビト、その端に北の入口があり、幅は五十キュビトであった。
4203 二十キュビトの内庭に面し、外庭の石だたみに面して、三階になった回廊があった。
4204 部屋の前には幅十キュビトの通路が内側にあり、その長さは百キュビトであった。その部屋の入口は北に向いていた。
4205 上の部屋は、回廊が場所を取ったので、建物の下の部屋よりも、また二階の部屋よりも狭かった。
4206 なぜなら、これらは三階建てであり、庭の柱のような柱がないためである。それで、上の部屋は下の部屋よりも、また二階の部屋よりも狭かった。
4207 部屋に沿った外側の石垣は、外庭のほうにあって、部屋に面し、その長さは五十キュビトであった。
4208 したがって、外庭に面する部屋の長さは五十キュビトであった。しかし、本堂に面する側は百キュビトであった。
4209 これらの部屋の下には、外庭から入れるように、東側に出入口があった。
4210 聖域や建物に面している南側の庭の厚い石垣の中には、部屋があった。
4211 その部屋の通路は、北側の部屋と同じように見え、長さも同じ、幅も同じで、そのすべての出口も構造も入口も、同様であった。
4212 南側の部屋の入口も同様で、通路の先端に入口があり、東側の石垣に面し、そこから入れる通路があった。
4213 彼は私に言った。「聖域に面している北の部屋と南の部屋は、聖なる部屋であって、【主】に近づく祭司たちが最も聖なるささげ物を食べる所である。その場所は神聖であるから、彼らはそこに最も聖なる物、すなわち穀物のささげ物、罪のためのいけにえ、罪過のためのいけにえを置く。
4214 祭司たちは聖所に入ったなら、そこから外庭に出てはならない。彼らが奉仕に用いる服は神聖だから、それを脱いで他の服に着替えてから民の所に近づかなければならない。」
4215 彼は、神殿の内側を測り終えると、東向きの門に私を連れ出し、神殿の周囲を測った。
4216 彼が測りざおで東側を測ると、測りざおで五百さおであった。
4217 北側を測ると、測りざおで五百さおであった。
4218 南側を測ると、測りざおで五百さおであった。
4219 彼が西側に回って測りざおで測ると、五百さおであった。
4220 彼が外壁の回りを巡って四方を測ると、その長さは五百さお、幅も五百さおで、聖なるものと俗なるものとを区別していた。

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