エゼキエル書

4301 彼は私を東向きの門に連れて行った。
4302 すると、イスラエルの神の栄光が東のほうから現れた。その音は大水のとどろきのようであって、地はその栄光で輝いた。
4303 私が見た幻の様子は、私がかつてこの町を滅ぼすために来たときに見た幻のようであり、またその幻は、かつて私がケバル川のほとりで見た幻のようでもあった。それで、私はひれ伏した。
4304 【主】の栄光が東向きの門を通って宮に入って来た。
4305 霊は私を引き上げ、私を内庭に連れて行った。なんと、【主】の栄光は神殿に満ちていた。
4306 ある人が私のそばに立っているとき、私は、神殿からだれかが私に語りかけておられるのを聞いた。
4307 その方は私に言われた。「人の子よ。ここはわたしの玉座のある所、わたしの足の踏む所、わたしが永遠にイスラエルの子らの中で住む所である。イスラエルの家は、その民もその王たちも、もう二度と、淫行や高き所の王たちの死体で、わたしの聖なる名を汚さない。
4308 彼らは、自分たちの門口をわたしの門口のそばに設け、自分たちの戸口の柱をわたしの戸口の柱のかたわらに立て、わたしと彼らとの間には、ただ壁があるだけとなり、彼らの忌みきらうべきわざによってわたしの聖なる名を汚した。そこでわたしは怒って、彼らを絶ち滅ぼした。
4309 今、彼らにその淫行や王たちの死体をわたしから遠く取り除かせなければならない。わたしは永遠に彼らの中に住もう。
4310 人の子よ。イスラエルの家が自分たちの不義を恥じるために、彼らに神殿を示し、彼らにその模型を測らせよ。
4311 もし彼らが、自分たちの行ったあらゆることを恥じるなら、あなたは彼らに神殿の構造とその模型、その出口と入口、すなわち、そのすべての構造、すべての定め、すべての構造、すべての律法を示し、彼らの目の前でそれを書きしるせ。彼らが、そのすべての構造と定めとを守って、これを造るためである。
4312 宮に関する律法は次のとおりである。山の頂のその回りの全地域は最も神聖である。これが宮に関する律法である。
4313 キュビトによる祭壇の寸法は次のとおりである。──このキュビトは、普通のキュビトに一手幅足したものである。──その土台の深さは一キュビト、その回りの縁の幅は一キュビト、みぞは一あたりである。祭壇の高さは次のとおりである。
4314 この地面の土台から下の台座までは二キュビト、回りの幅は一キュビト。この低い台座から高い台座までは四キュビト、その回りの幅は一キュビト。
4315 祭壇の炉は高さ四キュビトであり、祭壇の炉から上のほうへ四本の角が出ていた。
4316 祭壇の炉は長さ十二キュビト、幅十二キュビトの正方形である。
4317 その台座は長さ十四キュビト、幅十四キュビトの正方形で、その回りのみぞは半キュビト、その縁は一キュビトであり、その階段は東に面している。」
4318 彼は私に言った。「人の子よ。神である主はこう仰せられる。祭壇の上で全焼のいけにえをささげ、血をそれに注ぎかけるために祭壇を立てる日には、次のことが祭壇に関する定めとなる。
4319 わたしに仕えるために、わたしに近づくツァドクの子孫のレビ人の祭司たちに、あなたは、罪のためのいけにえとして若い雄牛一頭を与えよ。──神である主の御告げ──
4320 あなたは、その血を取って、祭壇の四本の角と、台座の四隅と、回りのみぞにつけ、祭壇をきよめ、そのための贖いをしなければならない。
4321 またあなたは、罪のためのいけにえの雄牛を取り、これを聖所の外の宮の一定の所で焼かなければならない。
4322 二日目に、あなたは、傷のない雄やぎを罪のためのいけにえとしてささげ、雄牛できよめたように、祭壇をきよめよ。
4323 きよめ終えたら、あなたは、傷のない若い雄牛と群れのうちの傷のない雄羊とをささげよ。
4324 あなたは、それらを【主】の前にささげ、祭司たちがそれらの上に塩をまき、全焼のいけにえとして【主】にささげなければならない。
4325 七日間、あなたは毎日、罪のためのいけにえとして雄やぎをささげ、傷のない若い雄牛と群れのうちの傷のない雄羊とをささげなければならない。
4326 七日間にわたって祭壇の贖いをし、それをきよめて使い始めなければならない。
4327 この期間が終わり、八日目と、その後は、祭司たちが祭壇の上で、あなたがたの全焼のいけにえと和解のいけにえとをささげなければならない。そうすれば、わたしはあなたがたを受け入れる。──神である主の御告げ──」
4401 彼が私を聖所の東向きの外の門に連れ戻ると、門は閉じていた。
4402 【主】は私に仰せられた。「この門は閉じたままにしておけ。あけてはならない。だれもここから入ってはならない。イスラエルの神、【主】がここから入られたからだ。これは閉じたままにしておかなければならない。
4403 ただ、君主だけが、君主として【主】の前でパンを食べるためにそこにすわることができる。彼は門の玄関の間を通って入り、またそこを通って出て行かなければならない。」
4404 彼は私を、北の門を通って神殿の前に連れて行った。私が見ると、なんと、【主】の栄光が【主】の神殿に満ちていた。そこで、私はひれ伏した。
4405 すると【主】は私に仰せられた。「人の子よ。【主】の宮のすべての定めとそのすべての律法について、わたしがあなたに告げていることをことごとく心に留め、それに目を注ぎ、耳を傾けよ。宮に入れる者と、聖所に入れないすべての者を心に留めよ。
4406 あなたは、反逆の家、イスラエルの家にこう言え。神である主はこう仰せられる。イスラエルの家よ。あなたがたのあらゆる忌みきらうべきわざは、もうたくさんだ。
4407 あなたがたは、心にも肉体にも割礼を受けていない外国人を連れて来て、わたしの聖所におらせ、わたしの宮を汚した。あなたがたは、わたしのパンと脂肪と血とをささげたが、あなたがたのすべての忌みきらうべきわざによって、わたしとの契約を破った。
4408 あなたがたは、わたしの聖所での任務も果たさず、かえって、自分たちの代わりにわたしの聖所で任務を果たす者たちを置いた。
4409 神である主はこう仰せられる。心にも肉体にも割礼を受けていない外国人は、だれもわたしの聖所に入ってはならない。イスラエル人の中にいる外国人はみなそうだ。
4410 レビ人でも、イスラエルが迷って自分たちの偶像を慕って、わたしから迷い出たとき、わたしを捨て去ったので、彼らは自分たちの咎を負わなければならない。
4411 彼らは宮の門で番をし、宮で奉仕をして、わたしの聖所で仕えるはずなのだ。彼らは民のために、全焼のいけにえや、ほかのいけにえをほふり、民に仕えて彼らに奉仕しなければならない。
4412 それなのにレビ人たちは、民の偶像の前で民に仕え、イスラエルの家を不義に引き込んだ。それゆえ、わたしは彼らに誓う。──神である主の御告げ──彼らは自分たちの咎を負わなければならない。
4413 彼らは、祭司としてわたしに仕えるために、わたしに近づいてはならない。わたしのあらゆる聖なる物、または最も聖なる物に触れてはならない。彼らは自分たちの恥と自分たちの行った忌みきらうべきわざの責めとを負わなければならない。
4414 わたしは彼らに、宮のあらゆる奉仕とそこで行われるすべての宮の任務を果たさせる。
4415 しかし、イスラエル人が迷ってわたしから離れたときもわたしの聖所の任務を果たした、ツァドクの子孫のレビ人の祭司たちは、わたしに近づいてわたしに仕え、わたしに脂肪と血とをささげてわたしに仕えることができる。──神である主の御告げ──
4416 彼らはわたしの聖所に入り、わたしの机に近づいてわたしに仕え、わたしへの任務を果たすことができる。
4417 彼らは内庭の門に入るときには、亜麻布の服を着なければならない。内庭の門、および神殿の中で務めをするときは、毛織り物を身に着けてはならない。
4418 頭には亜麻布のかぶり物をかぶり、腰には亜麻布のももひきをはかなければならない。汗の出るような物を身に着けてはならない。
4419 彼らが外庭に出て、外庭の民のところに出て行くときは、務めのときに着ていた服を脱ぎ、それを聖所の部屋にしまい、ほかの服を着なければならない。その服によって民を聖なるものとしないためである。
4420 彼らは頭をそってはならない。髪を長く伸ばしすぎてもいけない。頭は適当に刈らなければならない。
4421 祭司はだれも、内庭に入るときには、ぶどう酒を飲んではならない。
4422 やもめや、離婚された女を妻にしてはならない。ただ、イスラエルの民のうちの処女をめとらなければならない。しかし、やもめでも、それが祭司のやもめであれば、めとってもよい。
4423 彼らは、わたしの民に、聖なるものと俗なるものとの違いを教え、汚れたものときよいものとの区別を教えなければならない。
4424 争いがあるときには、彼らは、わたしの定めに従ってさばきの座に着き、これをさばかなければならない。わたしのすべての例祭には、わたしの律法とおきてとを守り、わたしの安息日を聖別しなければならない。
4425 彼らは、死人に近づいて身を汚してはならない。ただし、自分の父、母、息子、娘、兄弟、未婚の姉妹のためには汚れてもよい。
4426 その場合、その人は、きよめられて後、さらに七日間待たなければならない。
4427 聖所で仕えるために聖所の内庭に入る日には、彼は罪のためのいけにえをささげなければならない。──神である主の御告げ──
4428 これが彼らの相続地となる。わたしが彼らの相続地である。あなたがたはイスラエルの中で彼らに所有地を与えてはならない。わたしが彼らの所有地である。
4429 彼らの食物は、穀物のささげ物、罪のためのいけにえ、罪過のためのいけにえである。イスラエルのうちのすべての献納物は彼らのものである。
4430 あらゆる種類の初物、あなたがたのあらゆる奉納物のうちの最上の奉納物は、すべて祭司たちのものであり、あなたがたの麦粉の初物も祭司に与えなければならない。あなたの家に祝福が宿るためである。
4431 祭司たちは、死んだものや裂き殺されたものはすべて、鳥であれ獣であれ、食べてはならない。
4501 あなたがたがその地を相続地として、くじで分けるとき、その地の聖なる区域を奉納地として【主】にささげなければならない。その長さは二万五千キュビト、幅は一万キュビト。その周囲の全域は聖なる地である。
4502 このうち、縦横五百キュビトの正方形を聖所に当て、その回りを五十キュビトの空地にしなければならない。
4503 先に測った区域から、長さ二万五千キュビト、幅一万キュビトを測れ。そして、その中に聖なる至聖所があるようにせよ。
4504 これは国の聖なる所である。これは、聖所で仕え、主に近づいて仕える祭司たちのものとしなければならない。ここを彼らの家の敷地とし、聖所のために聖別しなければならない。
4505 また、長さ二万五千キュビト、幅一万キュビトの地は、宮で奉仕をするレビ人のものとし、二十の部屋を彼らの所有としなければならない。
4506 聖なる奉納地に沿って、幅五千キュビト、長さ二万五千キュビトを町の所有とし、これをイスラエルの全家のものとする。
4507 君主の土地は、聖なる奉納地と町の所有地との両側にあり、聖なる奉納地と町の所有地に面し、西側は西のほうへ、東側は東のほうへ延びている。その長さは一つの部族の割り当て地と同じで、この国の西の境界線から東の境界線にまで及んでいる。
4508 これがイスラエルの中の彼の所有地である。わたしの君主たちは、二度とわたしの民をしいたげることなく、この地は部族ごとに、イスラエルの家に与えられる。
4509 神である主はこう仰せられる。イスラエルの君主たちよ。もうたくさんだ。暴虐と暴行を取り除き、公義と正義とを行え。わたしの民を重税で追い立てることをやめよ。──神である主の御告げ──
4510 正しいはかり、正しいエパ、正しいバテを使え。
4511 エパとバテとを同一量にせよ。バテはホメルの十分の一、エパもホメルの十分の一とせよ。その量はホメルを単位とせよ。
4512 一シェケルは二十ゲラである。二十シェケルと二十五シェケルと十五シェケルとで一ミナとせよ。
4513 あなたがたがささげる奉納物は次のとおりである。小麦一ホメルから六分の一エパ、大麦一ホメルから六分の一エパをささげ、
4514 油の単位により、油のバテで、一コルから十分の一バテをささげよ。一コルは一ホメルと同じく十バテである。
4515 また、イスラエルの潤った地の羊の群れから二百頭ごとに一頭の羊を、ささげ物、全焼のいけにえ、和解のいけにえのためにささげ、彼らのための贖いとせよ。──神である主の御告げ──
4516 国のすべての民に、この奉納物をイスラエルの君主に納めさせよ。
4517 君主は、祭りの日、新月の祭り、安息日、すなわちイスラエルの家のあらゆる例祭に、全焼のいけにえ、穀物のささげ物、注ぎのぶどう酒を供える義務がある。彼はイスラエルの家の贖いのため、罪のためのいけにえ、穀物のささげ物、全焼のいけにえ、和解のいけにえをささげなければならない。
4518 神である主はこう仰せられる。 一の月の 一日に、あなたは傷のない若い雄牛を取り、聖所をきよめなければならない。
4519 祭司は罪のためのいけにえから、血を取り、それを宮の戸口の柱や、祭壇の台座の四隅や、内庭の門の脇柱に塗らなければならない。
4520 その月の七日にも、あなたは、あやまって罪を犯した者やわきまえのない者のためにこのようにし、宮のために贖いをしなければならない。
4521 一の月の十四日に、あなたがたは過越の祭りを守り、その祭りの七日間、種を入れないパンを食べなければならない。
4522 その日に君主は、自分のためと国のすべての民のために、罪のためのいけにえとして雄牛をささげなければならない。
4523 その祭りの七日間、彼は全焼のいけにえとして傷のない七頭の雄牛と七頭の雄羊を、七日間、毎日、【主】にささげなければならない。また一頭の雄やぎを、罪のためのいけにえとして、毎日ささげなければならない。
4524 穀物のささげ物は、雄牛一頭に一エパ、雄羊一頭に一エパをささげなければならない。油は一エパごとに一ヒンとする。
4525 七の月の十五日の祭りにも、七日間、これと同じようにささげなければならない。すなわち、罪のためのいけにえ、全焼のいけにえ、穀物のささげ物、それに油を、同じようにささげなければならない。

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