088001 【主】、私の救いの神。私は昼は、叫び、夜は、あなたの御前にいます。
088002 私の祈りがあなたの御前に届きますように。どうか、あなたの耳を私の叫びに傾けてください。
088003 私のたましいは、悩みに満ち、私のいのちは、よみに触れていますから。
088004 私は穴に下る者とともに数えられ、力のない者のようになっています。
088005 死人の中でも見放され、墓の中に横たわる殺された者のようになっています。あなたは彼らをもはや覚えてはおられません。彼らはあなたの御手から断ち切られています。
088006 あなたは私を最も深い穴に置いておられます。そこは暗い所、深い淵です。
088007 あなたの激しい憤りが私の上にとどまり、あなたのすべての波であなたは私を悩ましておられます。 セラ
088008 あなたは私の親友を私から遠ざけ、私を彼らの忌みきらう者とされました。私は閉じ込められて、出て行くことができません。
088009 私の目は悩みによって衰えています。【主】よ。私は日ごとにあなたを呼び求めています。あなたに向かって私の両手を差し伸ばしています。
088010 あなたは死人のために奇しいわざを行われるでしょうか。亡霊が起き上がって、あなたをほめたたえるでしょうか。 セラ
088011 あなたの恵みが墓の中で宣べられましょうか、あなたの真実が滅びの中で。
088012 あなたの奇しいわざが、やみの中で知られるでしょうか、あなたの義が忘却の地で。
088013 しかし、【主】よ。この私は、あなたに叫んでいます。朝明けに、私の祈りはあなたのところに届きます。
088014 【主】よ。なぜ、私のたましいを拒み、私に御顔を隠されるのですか。
088015 私は若いころから悩み、そして死にひんしています。私はあなたの恐ろしさに耐えてきて、心が乱れています。
088016 あなたの燃える怒りが私の上を越え、あなたからの恐怖が私を滅ぼし尽くしました。
088017 これらが日夜、大水のように私を囲み、私を全く取り巻いてしまいました。
088018 あなたは私から愛する者や友を遠ざけてしまわれました。私の知人たちは暗い所にいます。
089001 私は、【主】の恵みを、とこしえに歌います。あなたの真実を代々限りなく私の口で知らせます。
089002 私はこう言います。「御恵みは、とこしえに建てられ、あなたは、その真実を天に堅く立てられる」と。
089003 「わたしは、わたしの選んだ者と契約を結び、わたしのしもべダビデに誓っている。
089004 わたしは、おまえのすえを、とこしえに堅く立て、おまえの王座を代々限りなく建てる。」 セラ
089005 【主】よ。天は、あなたの奇しいわざをほめたたえます。また、聖徒たちの集まりで、あなたの真実をも。
089006 まことに、雲の上ではだれが【主】と並びえましょう。力ある者の子らの中でだれが【主】に似ているでしょう。
089007 主は、聖徒たちのつどいで大いに恐れられている神。主の回りのすべての者にまさって恐れられている方です。
089008 万軍の神、【主】。だれが、あなたのように力がありましょう。主よ。あなたの真実はあなたを取り囲んでいます。
089009 あなたは海の高まりを治めておられます。その波がさかまくとき、あなたはそれを静められます。
089010 あなたご自身が、ラハブを殺された者のように打ち砕き、あなたの敵を力ある御腕によって散らされました。
089011 天はあなたのもの、地もあなたのもの。世界とそれを満たすものは、あなたがその基を据えられました。
089012 北と南、これらをあなたが造られました。タボルとヘルモンはあなたの御名を高らかに歌います。
089013 あなたは力ある腕を持っておられます。あなたの御手は強く、あなたの右の手は高く上げられています。
089014 義と公正は、あなたの王座の基。恵みとまことは、御前に先立ちます。
089015 幸いなことよ、喜びの叫びを知る民は。【主】よ。彼らは、あなたの御顔の光の中を歩みます。
089016 彼らは、あなたの御名をいつも喜び、あなたの義によって、高く上げられます。
089017 あなたが彼らの力の光栄であり、あなたのご恩寵によって、私たちの角が高く上げられているからです。
089018 私たちの盾は【主】のもの、私たちの王はイスラエルの聖なる方のものだからです。
089019 あなたは、かつて、幻のうちに、あなたの敬虔な者たちに告げて、仰せられました。「わたしは、ひとりの勇士に助けを与え、民の中から選ばれた者を高く上げた。
089020 わたしは、わたしのしもべダビデを見いだし、わたしの聖なる油を彼にそそいだ。
089021 わたしの手は彼とともに堅く立てられ、わたしの腕もまた彼を強くしよう。
089022 敵が彼に害を与えることはなく、不正な者も彼を悩ますことはない。
089023 わたしは彼の前で彼の仇を打ち砕き、彼を憎む者を打ち倒そう。
089024 わたしの真実とわたしの恵みとは彼とともにあり、わたしの名によって、彼の角は高く上げられる。
089025 わたしは彼の手を海の上に、彼の右の手を川の上に置こう。
089026 彼は、わたしを呼ぼう。『あなたはわが父、わが神、わが救いの岩』と。
089027 わたしもまた、彼をわたしの長子とし、地の王たちのうちの最も高い者としよう。
089028 わたしの恵みを彼のために永遠に保とう。わたしの契約は彼に対して真実である。
089029 わたしは彼の子孫をいつまでも、彼の王座を天の日数のように、続かせよう。
089030 もし、その子孫がわたしのおしえを捨て、わたしの定めのうちを歩かないならば、
089031 また、もし彼らがわたしのおきてを破り、わたしの命令を守らないならば、
089032 わたしは杖をもって、彼らのそむきの罪を、むちをもって、彼らの咎を罰しよう。
089033 しかし、わたしは恵みを彼からもぎ取らず、わたしの真実を偽らない。
089034 わたしは、わたしの契約を破らない。くちびるから出たことを、わたしは変えない。
089035 わたしは、かつて、わが聖によって誓った。わたしは決してダビデに偽りを言わない。
089036 彼の子孫はとこしえまでも続き、彼の王座は、太陽のようにわたしの前にあろう。
089037 それは月のようにとこしえに、堅く立てられる。雲の中の証人は真実である。」 セラ
089038 しかし、あなたは拒んでお捨てになりました。あなたによって油そそがれた者に向かって、あなたは激しく怒っておられます。
089039 あなたは、あなたのしもべの契約を廃棄し、彼の冠を地に捨てて汚しておられます。
089040 あなたは彼の城壁をことごとく打ちこわし、その要塞を廃墟とされました。
089041 道を通り過ぎる者はみな、彼から奪い取り、彼は隣人のそしりとなっています。
089042 あなたは彼の仇の右の手を高く上げ、彼の敵をみな喜ばせておられます。
089043 そればかりか、あなたは彼の剣の刃を折り曲げ、彼が戦いに立てないようにされています。
089044 あなたは、彼の輝きを消し、彼の王座を地に投げ倒してしまわれました。
089045 あなたは、彼の若い日を短くし、恥で彼をおおわれました。 セラ
089046 いつまでですか。【主】よ。あなたがどこまでも身を隠し、あなたの憤りが火のように燃えるのは。
089047 どうか、心に留めていてください。私がどれだけ長く生きるかを。あなたはすべての人の子らをいかにむなしいものとして創造されたかを。
089048 いったい、生きていて死を見ない者はだれでしょう。だれがおのれ自身を、よみの力から救い出せましょう。 セラ
089049 主よ。あなたのさきの恵みはどこにあるのでしょうか。それはあなたが真実をもってダビデに誓われたものです。
089050 主よ。心に留めてください。あなたのしもべたちの受けるそしりを。私が多くの国々の民のすべてをこの胸にこらえていることを。
089051 【主】よ。あなたの敵どもは、そのようにそしり、そのように、あなたに油そそがれた者の足跡をそしりました。
089052 ほむべきかな。【主】。とこしえまでも。アーメン。アーメン。 四巻
090001 主よ。あなたは代々にわたって私たちの住まいです。
090002 山々が生まれる前から、あなたが地と世界とを生み出す前から、まことに、とこしえからとこしえまであなたは神です。
090003 あなたは人をちりに帰らせて言われます。「人の子らよ、帰れ。」
090004 まことに、あなたの目には、千年も、きのうのように過ぎ去り、夜回りのひとときのようです。
090005 あなたが人を押し流すと、彼らは、眠りにおちます。朝、彼らは移ろう草のようです。
090006 朝は、花を咲かせているが、また移ろい、夕べには、しおれて枯れます。
090007 まことに、私たちはあなたの御怒りによって消えうせ、あなたの激しい憤りにおじ惑います。
090008 あなたは私たちの不義を御前に、私たちの秘めごとを御顔の光の中に置かれます。
090009 まことに、私たちのすべての日はあなたの激しい怒りの中に沈み行き、私たちは自分の齢をひと息のように終わらせます。
090010 私たちの齢は七十年。健やかであっても八十年。しかも、その誇りとするところは労苦とわざわいです。それは早く過ぎ去り、私たちも飛び去るのです。
090011 だれが御怒りの力を知っているでしょう。だれがあなたの激しい怒りを知っているでしょう。その恐れにふさわしく。
090012 それゆえ、私たちに自分の日を正しく数えることを教えてください。そうして私たちに知恵の心を得させてください。
090013 帰って来てください。【主】よ。いつまでこのようなのですか。あなたのしもべらを、あわれんでください。
090014 どうか、朝には、あなたの恵みで私たちを満ち足らせ、私たちのすべての日に、喜び歌い、楽しむようにしてください。
090015 あなたが私たちを悩まされた日々と、私たちがわざわいに会った年々に応じて、私たちを楽しませてください。
090016 あなたのみわざをあなたのしもべらに、あなたの威光を彼らの子らに見せてください。
090017 私たちの神、主のご慈愛が私たちの上にありますように。そして、私たちの手のわざを確かなものにしてください。どうか、私たちの手のわざを確かなものにしてください。