064001 神よ。私の嘆くとき、その声を聞いてください。恐るべき敵から、私のいのちを守ってください。
064002 悪を行う者どものはかりごとから、不法を行う者らの騒ぎから、私をかくまってください。
064003 彼らは、その舌を剣のように、とぎすまし、苦いことばの矢を放っています。
064004 全き人に向けて、隠れた所から射掛け、不意に射て恐れません。
064005 彼らは悪事に凝っています。語り合ってひそかにわなをかけ、「だれに、見破ることができよう」と言っています。
064006 彼らは不正をたくらみ、「たくらんだ策略がうまくいった」と言っています。人の内側のものと心とは、深いものです。
064007 しかし神は、矢を彼らに射掛けられるので、彼らは、不意に傷つきましょう。
064008 彼らは、おのれの舌を、みずからのつまずきとしたのです。彼らを見る者はみな、頭を振ってあざけります。
064009 こうして、すべての人は恐れ、神のみわざを告げ知らせ、そのなさったことを悟ります。
064010 正しい者は【主】にあって喜び、主に身を避けます。心の直ぐな人はみな、誇ることができましょう。
065001 神よ。あなたの御前には静けさがあり、シオンには賛美があります。あなたに誓いが果たされますように。
065002 祈りを聞かれる方よ。みもとにすべての肉なる者が参ります。
065003 咎が私を圧倒しています。しかし、あなたは、私たちのそむきの罪を赦してくださいます。
065004 幸いなことよ。あなたが選び、近寄せられた人、あなたの大庭に住むその人は。私たちは、あなたの家、あなたの聖なる宮の良いもので満ち足りるでしょう。
065005 私たちの救いの神よ。あなたは、恐ろしい事柄をもって、義のうちに私たちに答えられます。あなたは、地のすべての果て果て、遠い大海の、信頼の的です。
065006 あなたは、御力によって山々を堅く建て、力を帯びておられます。
065007 あなたは、海のとどろき、その大波のとどろき、また国々の民の騒ぎを静められます。
065008 地の果て果てに住む者もあなたの数々のしるしを恐れます。あなたは、朝と夕べの起こる所を、高らかに歌うようにされます。
065009 あなたは、地を訪れ、水を注ぎ、これを大いに豊かにされます。神の川は水で満ちています。あなたは、こうして地の下ごしらえをし、彼らの穀物を作ってくださいます。
065010 地のあぜみぞを水で満たし、そのうねをならし、夕立で地を柔らかにし、その生長を祝福されます。
065011 あなたは、その年に、御恵みの冠をかぶらせ、あなたの通られた跡にはあぶらがしたたっています。
065012 荒野の牧場はしたたり、もろもろの丘も喜びをまとっています。
065013 牧草地は羊の群れを着、もろもろの谷は穀物をおおいとしています。まことに喜び叫び、歌っています。
066001 全地よ。神に向かって喜び叫べ。
066002 御名の栄光をほめ歌い、神への賛美を栄光に輝かせよ。
066003 神に申し上げよ。「あなたのみわざは、なんと恐ろしいことでしょう。偉大な御力のために、あなたの敵は、御前にへつらい服します。
066004 全地はあなたを伏し拝み、あなたにほめ歌を歌います。あなたの御名をほめ歌います。」 セラ
066005 さあ、神のみわざを見よ。神の人の子らになさることは恐ろしい。
066006 神は海を変えて、かわいた地とされた。人々は川の中を歩いて渡る。さあ、私たちは、神にあって喜ぼう。
066007 神はその権力をもってとこしえに統べ治め、その目は国々を監視される。頑迷な者を、高ぶらせないでください。 セラ
066008 国々の民よ。私たちの神をほめたたえよ。神への賛美の声を聞こえさせよ。
066009 神は、私たちを、いのちのうちに保ち、私たちの足をよろけさせない。
066010 神よ。まことに、あなたは私たちを調べ、銀を精錬するように、私たちを練られました。
066011 あなたは私たちを網に引き入れ、私たちの腰に重荷をつけられました。
066012 あなたは人々に、私たちの頭の上を乗り越えさせられました。私たちは、火の中を通り、水の中を通りました。しかし、あなたは豊かな所へ私たちを連れ出されました。
066013 私は全焼のいけにえを携えて、あなたの家に行き、私の誓いを果たします。
066014 それは、私の苦しみのときに、私のくちびるが言ったもの、私の口が申し上げた誓いです。
066015 私はあなたに肥えた獣の全焼のいけにえを、雄羊のいけにえの煙とともにささげます。雄牛を雄やぎといっしょに、ささげます。 セラ
066016 さあ、神を恐れる者は、みな聞け。神が私のたましいになさったことを語ろう。
066017 私は、この口で神に呼ばわり、この舌であがめた。
066018 もしも私の心にいだく不義があるなら、主は聞き入れてくださらない。
066019 しかし、確かに、神は聞き入れ、私の祈りの声を心に留められた。
066020 ほむべきかな。神。神は、私の祈りを退けず、御恵みを私から取り去られなかった。