詩篇

037001 悪を行う者に対して腹を立てるな。不正を行う者に対してねたみを起こすな。
037002 彼らは草のようにたちまちしおれ、青草のように枯れるのだ。
037003 【主】に信頼して善を行え。地に住み、誠実を養え。
037004 【主】をおのれの喜びとせよ。主はあなたの心の願いをかなえてくださる。
037005 あなたの道を【主】にゆだねよ。主に信頼せよ。主が成し遂げてくださる。
037006 主は、あなたの義を光のように、あなたのさばきを真昼のように輝かされる。
037007 【主】の前に静まり、耐え忍んで主を待て。おのれの道の栄える者に対して、悪意を遂げようとする人に対して、腹を立てるな。
037008 怒ることをやめ、憤りを捨てよ。腹を立てるな。それはただ悪への道だ。
037009 悪を行う者は断ち切られる。しかし【主】を待ち望む者、彼らは地を受け継ごう。
037010 ただしばらくの間だけで、悪者はいなくなる。あなたが彼の居所を調べても、彼はそこにはいないだろう。
037011 しかし、貧しい人は地を受け継ごう。また、豊かな繁栄をおのれの喜びとしよう。
037012 悪者は正しい者に敵対して事を図り、歯ぎしりして彼に向かう。
037013 主は彼を笑われる。彼の日が迫っているのをご覧になるから。
037014 悪者どもは剣を抜き、弓を張った。悩む者、貧しい者を打ち倒し、行いの正しい者を切り殺すために。
037015 彼らの剣はおのれの心臓を貫き、彼らの弓は折られよう。
037016 ひとりの正しい者の持つわずかなものは、多くの悪者の豊かさにまさる。
037017 なぜなら、悪者の腕は折られるが、【主】は正しい者をささえられるからだ。
037018 【主】は全き人の日々を知っておられ、彼らのゆずりは永遠に残る。
037019 彼らはわざわいのときにも恥を見ず、ききんのときにも満ち足りよう。
037020 しかし悪者は滅びる。【主】の敵は牧場の青草のようだ。彼らは消えうせる。煙となって消えうせる。
037021 悪者は、借りるが返さない。正しい者は、情け深くて人に施す。
037022 主に祝福された者は地を受け継ごう。しかし主にのろわれた者は断ち切られる。
037023 人の歩みは【主】によって確かにされる。主はその人の道を喜ばれる。
037024 その人は倒れてもまっさかさまに倒されはしない。【主】がその手をささえておられるからだ。
037025 私が若かったときも、また年老いた今も、正しい者が見捨てられたり、その子孫が食べ物を請うのを見たことがない。
037026 その人はいつも情け深く人に貸す。その子孫は祝福を得る。
037027 悪を離れて善を行い、いつまでも住みつくようにせよ。
037028 まことに、【主】は公義を愛し、ご自身の聖徒を見捨てられない。彼らは永遠に保たれるが、悪者どもの子孫は断ち切られる。
037029 正しい者は地を受け継ごう。そして、そこにいつまでも住みつこう。
037030 正しい者の口は知恵を語り、その舌は公義を告げる。
037031 心に神のみおしえがあり、彼の歩みはよろけない。
037032 悪者は正しい者を待ち伏せ、彼を殺そうとする。
037033 【主】は、彼をその者の手の中に捨ておかず、彼がさばかれるとき、彼を罪に定められない。
037034 【主】を待ち望め。その道を守れ。そうすれば、主はあなたを高く上げて、地を受け継がせてくださる。あなたは悪者が断ち切られるのを見よう。
037035 私は悪者の横暴を見た。彼は、おい茂る野生の木のようにはびこっていた。
037036 だが、彼は過ぎ去った。見よ。彼はもういない。私は彼を捜し求めたが見つからなかった。
037037 全き人に目を留め、直ぐな人を見よ。平和の人には子孫ができる。
037038 しかし、そむく者は、相ともに滅ぼされる。悪者どもの子孫は断ち切られる。
037039 正しい者の救いは、【主】から来る。苦難のときの彼らのとりでは主である。
037040 【主】は彼らを助け、彼らを解き放たれる。主は、悪者どもから彼らを解き放ち、彼らを救われる。彼らが主に身を避けるからだ。
038001 【主】よ。あなたの大きな怒りで私を責めないでください。あなたの激しい憤りで私を懲らしめないでください。
038002 あなたの矢が私の中に突き刺さり、あなたの手が私の上に激しく下って来ました。
038003 あなたの憤りのため、私の肉には完全なところがなく、私の罪のため私の骨には健全なところがありません。
038004 私の咎が、私の頭を越え、重荷のように、私には重すぎるからです。
038005 私の傷は、悪臭を放ち、ただれました。それは私の愚かしさのためです。
038006 私はかがみ、深くうなだれ、一日中、嘆いて歩いています。
038007 私の腰はやけどでおおい尽くされ、私の肉には完全なところがありません。
038008 私はしびれ、砕き尽くされ、心の乱れのためにうめいています。
038009 主よ。私の願いはすべてあなたの御前にあり、私の嘆きはあなたから隠されていません。
038010 私の心はわななきにわななき、私の力は私を見捨て、目の光さえも、私にはなくなりました。
038011 私の愛する者や私の友も、私のえやみを避けて立ち、私の近親の者も遠く離れて立っています。
038012 私のいのちを求める者はわなを仕掛け、私を痛めつけようとする者は私の破滅を告げ、一日中、欺きを語っています。
038013 しかし私には聞こえません。私は耳の聞こえない者のよう。口を開かず、話せない者のよう。
038014 まことに私は、耳が聞こえず、口で言い争わない人のようです。
038015 それは、【主】よ、私があなたを待ち望んでいるからです。わが神、主よ。あなたが答えてくださいますように。
038016 私は申しました。「私の足がよろけるとき、彼らが私のことで喜ばず、私に対して高ぶらないようにしてください。」
038017 私はつまずき倒れそうであり、私の痛みはいつも私の前にあります。
038018 私は自分の咎を言い表し、私の罪で私は不安になっています。
038019 しかし私の敵は、活気に満ちて、強く、私を憎む偽り者が多くいます。
038020 また、善にかえて悪を報いる者どもは、私が善を追い求めるからといって、私をなじっています。
038021 私を見捨てないでください。【主】よ。わが神よ。私から遠く離れないでください。
038022 急いで私を助けてください。主よ、私の救いよ。
039001 私は言った。私は自分の道に気をつけよう。私が舌で罪を犯さないために。私の口に口輪をはめておこう。悪者が私の前にいる間は。
039002 私はひたすら沈黙を守った。よいことにさえ、黙っていた。それで私の痛みは激しくなった。
039003 私の心は私のうちで熱くなり、私がうめく間に、火は燃え上がった。そこで私は自分の舌で、こう言った。
039004 【主】よ。お知らせください。私の終わり、私の齢が、どれだけなのか。私が、どんなに、はかないかを知ることができるように。
039005 ご覧ください。あなたは私の日を手幅ほどにされました。私の一生は、あなたの前では、ないのも同然です。まことに、人はみな、盛んなときでも、全くむなしいものです。 セラ
039006 まことに、人は幻のように歩き回り、まことに、彼らはむなしく立ち騒ぎます。人は、積みたくわえるが、だれがそれを集めるのかを知りません。
039007 主よ。今、私は何を待ち望みましょう。私の望み、それはあなたです。
039008 私のすべてのそむきの罪から私を助け出してください。私を愚か者のそしりとしないでください。
039009 私は黙し、口を開きません。あなたが、そうなさったからです。
039010 どうか、あなたのむちを私から取り除いてください。あなたの手に打たれて、私は衰え果てました。
039011 あなたは、不義を責めて人を懲らしめ、その人の望むものを、しみが食うように、なくしてしまわれます。まことに、人はみな、むなしいものです。 セラ
039012 私の祈りを聞いてください。【主】よ。私の叫びを耳に入れてください。私の涙に、黙っていないでください。私はあなたとともにいる旅人で、私のすべての先祖たちのように、寄留の者なのです。
039013 私を見つめないでください。私が去って、いなくなる前に、私がほがらかになれるように。

次へ
戻る
INDEX