ネヘミヤ記

0701 城壁が再建され、私がとびらを取りつけたとき、門衛と、歌うたいと、レビ人が任命された。
0702 私は、兄弟ハナニと、この城のつかさハナヌヤとに、エルサレムを治めるように命じた。これは、ハナヌヤが誠実な人であり、多くの人にまさって神を恐れていたからである。
0703 私はふたりに言った。「太陽が高く上って暑くなる前に、エルサレムの門をあけてはならない。そして住民が警備に立っている間に、門を閉じ、かんぬきを差しなさい。エルサレムの住民のうちから、それぞれの見張り所と自分の家の前に見張りを立てなさい。」
0704 この町は広々としていて大きかったが、そのうちの住民は少なく、家もまだ十分に建てられていなかった。
0705 私の神は、私の心を動かして、私がおもだった人々や、代表者たちや、民衆を集めて、彼らの系図を記載するようにされた。私は最初に上って来た人々の系図を発見し、その中に次のように書かれているのを見つけた。
0706 バビロンの王ネブカデネザルが引いて行った捕囚の民で、その捕囚の身から解かれて上り、エルサレムとユダに戻り、めいめい自分の町に戻ったこの州の人々は次のとおりである。
0707 ゼルバベルといっしょに帰って来た者は、ヨシュア、ネヘミヤ、アザルヤ、ラアムヤ、ナハマニ、モルデカイ、ビルシャン、ミスペレテ、ビグワイ、ネフム、バアナ。イスラエルの民の人数は次のとおりである。
0708 パルオシュ族、二千百七十二名。
0709 シェファテヤ族、三百七十二名。
0710 アラフ族、六百五十二名。
0711 ヨシュアとヨアブの二族からなるパハテ・モアブ族、二千八百十八名。
0712 エラム族、一千二百五十四名。
0713 ザト族、八百四十五名。
0714 ザカイ族、七百六十名。
0715 ビヌイ族、六百四十八名。
0716 ベバイ族、六百二十八名。
0717 アズガデ族、二千三百二十二名。
0718 アドニカム族、六百六十七名。
0719 ビグワイ族、二千六十七名。
0720 アディン族、六百五十五名。
0721 ヒゼキヤ族、すなわちアテル族、九十八名。
0722 ハシュム族、三百二十八名。
0723 ベツァイ族、三百二十四名。
0724 ハリフ族、百十二名。
0725 ギブオン族、九十五名。
0726 ベツレヘムとネトファの人々、百八十八名。
0727 アナトテの人々、百二十八名。
0728 ベテ・アズマベテの人々、四十二名。
0729 キルヤテ・エアリムと、ケフィラと、ベエロテの人々、七百四十三名。
0730 ラマとゲバの人々、六百二十一名。
0731 ミクマスの人々、百二十二名。
0732 ベテルとアイの人々、百二十三名。
0733 別のネボの人々、五十二名。
0734 別のエラム族、一千二百五十四名。
0735 ハリム族、三百二十名。
0736 エリコの人、三百四十五名。
0737 ロデと、ハディデと、オノの人、七百二十一名。
0738 セナアの人、三千九百三十名。
0739 祭司は、ヨシュアの家のエダヤ族、九百七十三名。
0740 イメル族、一千五十二名。
0741 パシュフル族、一千二百四十七名。
0742 ハリム族、一千十七名。
0743 レビ人は、ホデヤ族のヨシュアとカデミエルの二族、七十四名。
0744 歌うたいは、アサフ族、百四十八名。
0745 門衛は、シャルム族、アテル族、タルモン族、アクブ族、ハティタ族、ショバイ族、百三十八名。
0746 宮に仕えるしもべたちは、ツィハ族、ハスファ族、タバオテ族、
0747 ケロス族、シア族、パドン族、
0748 レバナ族、ハガバ族、サルマイ族、
0749 ハナン族、ギデル族、ガハル族、
0750 レアヤ族、レツィン族、ネコダ族、
0751 ガザム族、ウザ族、パセアハ族、
0752 ベサイ族、メウニム族、ネフィシェシム族、
0753 バクブク族、ハクファ族、ハルフル族、
0754 バツリテ族、メヒダ族、ハルシャ族、
0755 バルコス族、シセラ族、テマフ族、
0756 ネツィアハ族、ハティファ族。
0757 ソロモンのしもべたちの子孫は、ソタイ族、ソフェレテ族、ペリダ族、
0758 ヤアラ族、ダルコン族、ギデル族、
0759 シェファテヤ族、ハティル族、ポケレテ・ハツェバイム族、アモン族。
0760 宮に仕えるしもべたちと、ソロモンのしもべたちの子孫は、合計三百九十二名。
0761 次の人々は、テル・メラフ、テル・ハルシャ、ケルブ、アドン、イメルから引き揚げて来たが、自分たちの先祖の家系と血統がイスラエル人であったかどうかを、証明することができなかった。
0762 すなわち、デラヤ族、トビヤ族、ネコダ族、六百四十二名。
0763 祭司のうちでは、ホバヤ族、コツ族、バルジライ族。──このバルジライは、ギルアデ人バルジライの娘のひとりを妻にめとったので、その名をもって呼ばれていた──
0764 これらの人々は、自分たちの系図書きを捜してみたが、見つからなかったので、彼らは祭司職を果たす資格がない者とされた。
0765 それで、総督は、ウリムとトンミムを使える祭司が起こるまでは最も聖なるものを食べてはならない、と命じた。
0766 全集団の合計は四万二千三百六十名であった。
0767 このほかに、彼らの男女の奴隷が七千三百三十七名いた。また彼らには男女の歌うたいが二百四十五名いた。
0768 らくだは四百三十五頭。ろばは六千七百二十頭であった。
0769 一族のかしらの何人かは、工事のためにささげ物をした。総督は資金のために金一千ダリク、鉢五十、祭司の長服五百三十着をささげ、
0770 また、一族のかしらのある者は、工事の資金のために金二万ダリク、銀二千二百ミナをささげた。
0771 そのほかの民のささげたものは、金二万ダリク、銀二千ミナ、祭司の長服六十七着であった。
0772 こうして、祭司、レビ人、門衛、歌うたい、民のある者たち、宮に仕えるしもべたち、および、すべてのイスラエル人は、自分たちのもとの町々に住みついた。イスラエル人は自分たちの町々にいたが、 七の月が近づくと、
0801 民はみな、いっせいに、水の門の前の広場に集まって来た。そして彼らは、【主】がイスラエルに命じたモーセの律法の書を持って来るように、学者エズラに願った。
0802 そこで、 七の月の一日目に祭司エズラは、男も女も、すべて聞いて理解できる人たちからなる集団の前に律法を持って来て、
0803 水の門の前の広場で、夜明けから真昼まで、男や女で理解できる人たちの前で、これを朗読した。民はみな、律法の書に耳を傾けた。
0804 学者エズラは、このために作られた木の台の上に立った。彼のそばには、右手にマティテヤ、シェマ、アナヤ、ウリヤ、ヒルキヤ、マアセヤが立ち、左手にペダヤ、ミシャエル、マルキヤ、ハシュム、ハシュバダナ、ゼカリヤ、メシュラムが立った。
0805 エズラはすべての民の面前で、その書を開いた。彼はすべての民よりも高い所にいたからである。彼がそれを開くと、民はみな立ち上がった。
0806 エズラが大いなる神、【主】をほめたたえると、民はみな、手を上げながら、「アーメン、アーメン」と答えてひざまずき、地にひれ伏して【主】を礼拝した。
0807 ヨシュア、バニ、シェレベヤ、ヤミン、アクブ、シャベタイ、ホディヤ、マアセヤ、ケリタ、アザルヤ、エホザバデ、ハナン、ペラヤなどレビ人たちは、民に律法を解き明かした。その間、民はそこに立っていた。
0808 彼らが神の律法の書をはっきりと読んで説明したので、民は読まれたことを理解した。
0809 総督であるネヘミヤと、祭司であり学者であるエズラと、民に解き明かすレビ人たちは、民全部に向かって言った。「きょうは、あなたがたの神、【主】のために聖別された日である。悲しんではならない。泣いてはならない。」民が律法のことばを聞いたときに、みな泣いていたからである。
0810 さらに、ネヘミヤは彼らに言った。「行って、上等な肉を食べ、甘いぶどう酒を飲みなさい。何も用意できなかった者にはごちそうを贈ってやりなさい。きょうは、私たちの主のために聖別された日である。悲しんではならない。あなたがたの力を【主】が喜ばれるからだ。」
0811 レビ人たちも、民全部を静めながら言った。「静まりなさい。きょうは神聖な日だから。悲しんではならない。」
0812 こうして、民はみな、行き、食べたり飲んだり、ごちそうを贈ったりして、大いに喜んだ。これは、彼らが教えられたことを理解したからである。
0813 二日目に、すべての民の一族のかしらたちと、祭司たち、レビ人たちは、律法のことばをよく調べるために、学者エズラのところに集まって来た。
0814 こうして彼らは、【主】がモーセを通して命じた律法に、イスラエル人は 七の月の祭りの間、仮庵の中に住まなければならない、と書かれているのを見つけ出した。
0815 これを聞くと、彼らは、自分たちのすべての町々とエルサレムに、次のようなおふれを出した。「山へ出て行き、オリーブ、野生のオリーブの木、ミルトス、なつめやし、また、枝の茂った木などの枝を取って来て、書かれているとおりに仮庵を作りなさい。」
0816 そこで、民は出て行って、それを持って帰り、それぞれ自分の家の屋根の上や、庭の中、または、神の宮の庭や、水の門の広場、エフライムの門の広場などに、自分たちのために仮庵を作った。
0817 捕囚から帰って来た全集団は、仮庵を作り、その仮庵に住んだ。ヌンの子ヨシュアの時代から今日まで、イスラエル人はこのようにしていなかったので、それは非常に大きな喜びであった。
0818 神の律法の書は、最初の日から最後の日まで、毎日朗読された。祭りは七日間、祝われ、八日目には定めに従って、きよめの集会が行われた。
0901 その月の二十四日に、イスラエル人は断食をし、荒布を着け、土をかぶって集まった。
0902 そして、すべての外国人との縁を絶ったイスラエルの子孫は立ち上がって、自分たちの罪と、先祖の咎を告白した。
0903 彼らはその所に立ったままで、昼の四分の一は、彼らの神、【主】の律法の書を朗読し、次の四分の一は、告白をして、彼らの神、【主】を礼拝した。
0904 ヨシュア、バニ、カデミエル、シェバヌヤ、ブニ、シェレベヤ、バニ、ケナニは、レビ人の台の上に立ち上がり、彼らの神、【主】に対し大声で叫んだ。
0905 それからまた、レビ人のヨシュア、カデミエル、バニ、ハシャブネヤ、シェレベヤ、ホディヤ、シェバヌヤ、ペタヘヤは言った。「立ち上がって、とこしえからとこしえまでいますあなたがたの神、【主】をほめたたえよ。すべての祝福と賛美を越えるあなたの栄光の御名はほむべきかな。」
0906 「ただ、あなただけが【主】です。あなたは天と、天の天と、その万象、地とその上のすべてのもの、海とその中のすべてのものを造り、そのすべてを生かしておられます。そして、天の軍勢はあなたを伏し拝んでおります。
0907 あなたこそ神である【主】です。あなたはアブラムを選んでカルデヤ人のウルから連れ出し、彼にアブラハムという名を与えられました。
0908 あなたは、彼の心が御前に真実であるのを見て、カナン人、ヘテ人、エモリ人、ペリジ人、エブス人、ギルガシ人の地を、彼と彼の子孫に与えるとの契約を彼と結び、あなたの約束を果たされました。あなたは正しい方だからです。
0909 あなたはエジプトで私たちの先祖が受けた悩みを見、また、葦の海のほとりでの彼らの叫びを聞かれました。
0910 あなたは、パロとそのすべての家臣、その国のすべての民に対して、しるしと不思議を行われました。これは、彼らが私たちの先祖に対して、かってなことをしていたのをあなたが知られたからです。こうして、今日あるとおり、あなたは名をあげられました。
0911 あなたが彼らの前で海を分けたので、彼らは海の中のかわいた地を通って行きました。しかし、あなたは、奔流に石を投げ込むように、彼らの追っ手を海の深みに投げ込まれました。
0912 昼間は雲の柱によって彼らを導き、夜は火の柱によって彼らにその行くべき道を照らされました。
0913 あなたはシナイ山の上に下り、天から彼らと語り、正しい定めと、まことの律法、良きおきてと命令を彼らにお与えになりました。
0914 あなたの聖なる安息を彼らに教え、あなたのしもべモーセを通して、命令とおきてと律法を彼らに命じられました。
0915 彼らが飢えたときには、天からパンを彼らに与え、彼らが渇いたときには、岩から水を出し、こうして、彼らに与えると誓われたその地を所有するために進んで行くよう彼らに命じられました。
0916 しかし、彼ら、すなわち私たちの先祖は、かってにふるまい、うなじをこわくし、あなたの命令に聞き従いませんでした。
0917 彼らは聞き従うことを拒み、あなたが彼らの間で行われた奇しいみわざを記憶もせず、かえってうなじをこわくし、ひとりのかしらを立ててエジプトでの奴隷の身に戻ろうとしました。それにもかかわらず、あなたは赦しの神であり、情け深く、あわれみ深く、怒るのにおそく、恵み豊かであられるので、彼らをお捨てになりませんでした。
0918 彼らが自分たちのために、一つの鋳物の子牛を造り、『これがあなたをエジプトから導き上ったあなたの神だ』と言って、ひどい侮辱を加えたときでさえ、
0919 あなたは、大きなあわれみをかけ、彼らを荒野に見捨てられませんでした。昼間は雲の柱が彼らから離れないで、道中、彼らを導き、夜には火の柱が彼らの行くべき道を照らしました。
0920 あなたは、彼らに悟らせようと、あなたのいつくしみ深い霊を賜り、彼らの口からあなたのマナを絶やさず、彼らが渇いたときには、彼らに水を与えられました。
0921 四十年の間、あなたは彼らを荒野で養われたので、彼らは何も不足することなく、彼らの着物もすり切れず、足もはれませんでした。
0922 あなたは彼らに王国や国々の民を与え、それらを領地として割り当てられました。こうして、彼らはシホンの地、すなわちヘシュボンの王の地と、バシャンの王オグの地を占領しました。
0923 あなたは彼らの子孫を空の星のようにふやし、彼らの先祖たちに、入って行って所有せよ、と言われた地に、彼らを導き入れられました。
0924 こうして、その子孫は、入って行って、その地を所有しました。あなたは、彼らの前でこの地の住民、カナン人を屈服させ、これを彼らの手に渡し、その王たちや、この地の人々も渡して、これを思いどおりに扱うようにされました。
0925 こうして、彼らは城壁のある町々と、肥えた土地を攻め取り、あらゆる良い物の満ちた家、掘り井戸、ぶどう畑、オリーブ畑、および果樹をたくさん手に入れました。それで、彼らは食べて、満腹し、肥え太って、あなたの大いなる恵みを楽しみました。
0926 しかし、彼らは反抗的で、あなたに反逆し、あなたの律法をうしろに投げ捨て、あなたに立ち返らせようとして彼らを戒めたあなたの預言者たちを殺し、ひどい侮辱を加えました。
0927 そこで、あなたは彼らを敵の手に渡され、敵が彼らを苦しめました。彼らがその苦難の時にあなたに叫び求めると、あなたは天からこれを聞き入れ、あなたの大いなるあわれみによって、彼らに救う者たちを与え、彼らを敵の手から救ってくださいました。
0928 しかし、ひと息つくと、彼らはまた、あなたの前に悪事を行いました。そこで、あなたは彼らを敵の手にゆだねられ、敵が彼らを支配しました。しかし、彼らが立ち返って、あなたに叫び求めると、あなたは天からこれを聞き入れ、あなたのあわれみによって、たびたび彼らを救い出されました。
0929 あなたは彼らを戒めて、彼らをあなたの律法に立ち返らせようとされましたが、彼らはかってなふるまいをして、あなたの命令に聞き従わず、もし人がこれを行うなら、これによって生きる、というあなたの定めにそむいて罪を犯し、肩を怒らして、うなじをこわくし、聞き入れようとはしませんでした。
0930 それでも、あなたは何年も彼らを忍び、あなたの預言者たちを通して、あなたの霊によって彼らを戒められましたが、彼らは耳を傾けませんでした。それであなたは、彼らを国々の民の手に渡されました。
0931 しかし、あなたは大いなるあわれみをかけて、彼らを滅ぼし尽くさず、彼らを捨てられませんでした。あなたは、情け深く、あわれみ深い神であられますから。
0932 私たちの神、契約と恵みを守られる、大いなる、力強い、恐るべき神よ。アッシリヤの王たちの時代から今日まで、私たちと私たちの王たち、私たちのつかさ、祭司、預言者たち、また、私たちの先祖と、あなたの民全部に降りかかったすべての困難を、どうか今、小さい事とみなさないでください。
0933 私たちに降りかかって来たすべての事において、あなたは正しかったのです。あなたは誠実をもって行われたのに、私たちは悪を行ったのです。
0934 私たちの王たち、つかさたち、祭司たち、先祖たちは、あなたの律法を守らず、あなたの命令と、あなたが彼らに与えた警告を心に留めませんでした。
0935 彼らは、自分たちの王国のうちと、あなたが彼らに与えたその大きな恵みのうちに、また、あなたが彼らの前に置かれた広くて肥えた土地のうちにありながら、あなたに仕えず、また自分たちの悪い行いから、立ち返りもしませんでした。
0936 ご覧ください。私たちは今、奴隷です。あなたが私たちの先祖に与えて、その実りと、その良い物を食べるようにされたこの地で、ご覧ください、私たちは奴隷です。
0937 私たちが罪を犯したので、あなたは私たちの上に王たちを立てられましたが、その王たちのために、この地は多くの収穫を与えています。彼らは私たちのからだと、私たちの家畜を思いどおりに支配しております。それで私たちは非常な苦しみの中におります。」
0938 これらすべてのことのゆえに、私たちは堅い盟約を結び、それを書きしるした。そして、私たちのつかさたち、レビ人たち、祭司たちはそれに印を押した。

次へ
戻る
INDEX