レビ記
0401 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
0402 「イスラエル人に告げて言え。もし人が、【主】がするなと命じたすべてについてあやまって罪を犯し、その一つでも行った場合、
0403 もし油そそがれた祭司が罪を犯し、民が咎を覚えるなら、その人は自分の犯した罪のために、傷のない若い雄牛を、罪のためのいけにえとして【主】にささげなければならない。
0404 その雄牛を会見の天幕の入口の所、【主】の前に連れて来て、その雄牛の頭の上に手を置き、【主】の前にその雄牛をほふりなさい。
0405 油そそがれた祭司はその雄牛の血を取り、それを会見の天幕に持って入りなさい。
0406 その祭司は指を血の中に浸し、【主】の前、すなわち聖所の垂れ幕の前に、その血を七たび振りかけなさい。
0407 祭司はその血を、会見の天幕の中にある【主】の前のかおりの高い香の祭壇の角に塗りなさい。その雄牛の血を全部、会見の天幕の入口にある全焼のいけにえの祭壇の土台に注がなければならない。
0408 その罪のためのいけにえの雄牛の脂肪全部を、それから取り除かなければならない。すなわち、内臓をおおう脂肪と、内臓についている脂肪全部、
0409 二つの腎臓と、それについていて腰のあたりにある脂肪、さらに腎臓といっしょに取り除いた肝臓の上の小葉とを取り除かなければならない。
0410 これは和解のいけにえの牛から取り除く場合と同様である。祭司はそれらを全焼のいけにえの祭壇の上で焼いて煙にしなさい。
0411 ただし、その雄牛の皮と、その肉の全部、さらにその頭と足、それにその内臓と汚物、
0412 その雄牛の全部を、宿営の外のきよい所、すなわち灰捨て場に運び出し、たきぎの火で焼くこと。これは灰捨て場で焼かなければならない。
0413 また、イスラエルの全会衆があやまっていて、あることが集団の目から隠れ、【主】がするなと命じたすべてのうち一つでも行い、後で咎を覚える場合、
0414 彼らが犯したその罪が明らかになったときに、集団は罪のためのいけにえとして若い雄牛をささげ、会見の天幕の前にそれを連れて来なさい。
0415 そこで、会衆の長老たちは、【主】の前でその雄牛の頭の上に手を置き、その雄牛を【主】の前でほふりなさい。
0416 油そそがれた祭司は、その雄牛の血を会見の天幕に持って入り、
0417 祭司は指を血の中に浸して、【主】の前、垂れ幕の前に、それを七たび振りかけなさい。
0418 彼は、その血を会見の天幕の中にある【主】の前の祭壇の角に塗らなければならない。彼はその血の全部を、会見の天幕の入口にある全焼のいけにえの祭壇の土台に注がなければならない。
0419 脂肪全部をその雄牛から取り除き、祭壇の上で焼いて煙にしなければならない。
0420 この雄牛に対して、彼が罪のためのいけにえの雄牛に対してしたようにしなさい。これにも同様にしなければならない。こうして祭司は彼らのために贖いをしなさい。彼らは赦される。
0421 彼はその雄牛を宿営の外に運び出し、最初の雄牛を焼いたように、それも焼きなさい。これは集会の罪のためのいけにえである。
0422 上に立つ者が罪を犯し、その神、【主】がするなと命じたすべてのうち一つでもあやまって行い、後で咎を覚える場合、
0423 または、彼が犯した罪が自分に知らされたなら、彼はささげ物として、傷のない雄やぎを連れて来て、
0424 そのやぎの頭の上に手を置き、全焼のいけにえをほふる場所で、【主】の前にそれをほふりなさい。これは罪のためのいけにえである。
0425 祭司は指で、罪のためのいけにえの血を取り、それを全焼のいけにえの祭壇の角に塗りなさい。また、その血は全焼のいけにえの祭壇の土台に注がなければならない。
0426 また、彼は和解のいけにえの脂肪の場合と同様に、その脂肪を全部、祭壇の上で焼いて煙にしなければならない。祭司は、その人のために、その人の罪の贖いをしなさい。その人は赦される。
0427 また、もし一般の人々のひとりが、【主】がするなと命じたことの一つでも行い、あやまって罪を犯し、後で咎を覚える場合、
0428 または、彼が犯した罪が自分に知らされたなら、彼は犯した罪のために、そのささげ物として、傷のない雌やぎを連れて来て、
0429 その罪のためのいけにえの頭の上に手を置き、全焼のいけにえの場所で罪のためのいけにえをほふりなさい。
0430 祭司は指で、その血を取り、それを全焼のいけにえの祭壇の角に塗りなさい。その血は全部、祭壇の土台に注がなければならない。
0431 また、脂肪が和解のいけにえから取り除かれる場合と同様に、その脂肪全部を取り除かなければならない。祭司は【主】へのなだめのかおりとして、それを祭壇の上で焼いて煙にしなさい。祭司は、その人のために贖いをしなさい。その人は赦される。
0432 もしその人が罪のためのいけにえのために、ささげ物として子羊を連れて来る場合には、傷のない雌羊を連れて来なければならない。
0433 その罪のためのいけにえの頭の上に手を置き、全焼のいけにえをほふる場所で、罪のためのいけにえとしてほふりなさい。
0434 祭司は指で、罪のためのいけにえの血を取り、それを全焼のいけにえの祭壇の角に塗りなさい。その血は全部、祭壇の土台に注がなければならない。
0435 また、和解のいけにえの子羊の脂肪が取り除かれる場合と同様に、その脂肪全部を取り除かなければならない。祭司はそれを祭壇の上で、【主】への火によるささげ物の上に載せて焼いて煙にしなさい。祭司は、その人のために、その人が犯した罪の贖いをしなさい。その人は赦される。
0501 人が罪を犯す場合、すなわち、証言しなければのろわれるという声を聞きながら──彼がそれを見ているとか、知っている証人であるのに──、そのことについて証言しないなら、その人は罪の咎を負わなければならない。
0502 あるいは人が、汚れた獣の死体でも、汚れた家畜の死体でも、汚れた群生するものの死体でも、すべて汚れたものに触れ、汚れてはいたのに、そのことが彼の目から隠れ、後で咎を覚える場合、
0503 あるいは人が、触れれば汚れると言われる人のどんな汚れにも触れ、そのことを知ってはいたが、それが彼の目から隠れ、後で咎を覚える場合、
0504 あるいは人が口で軽々しく、害になることでも益になることでも誓う場合、その人が軽々しく誓ったことがどんなことであれ、そのことを知ってはいたのに彼の目から隠れ、後でそれらの一つについて咎を覚える場合、
0505 これらの一つについて咎を覚えるときは、犯した罪を告白しなさい。
0506 自分が犯した罪のために、償いとして、羊の群れの子羊でも、やぎでも、雌一頭を、【主】のもとに連れて来て、罪のためのいけにえとしなさい。祭司はその人のために、その人の罪の贖いをしなさい。
0507 しかし、もし彼に羊を買う余裕がなければ、自分が犯した罪の償いとして、山鳩二羽あるいは家鳩のひな二羽を【主】のところに持って来なさい。一羽は罪のためのいけにえ、他の一羽は全焼のいけにえとする。
0508 彼はこれらを祭司のところに持って行き、祭司は罪のためのいけにえとなるものを、まずささげなさい。彼はその頭の首のところをひねり裂きなさい。それを切り離してはならない。
0509 それから罪のためのいけにえの血を祭壇の側面に振りかけ、血の残りはその祭壇の土台のところに絞り出しなさい。これは罪のためのいけにえである。
0510 祭司はもう一羽のほうも、定めに従って全焼のいけにえとしなければならない。祭司はその人のために、その人が犯した罪の贖いをしなさい。その人は赦される。
0511 もしその人が山鳩二羽あるいは家鳩のひな二羽さえも手に入れることができなければ、その犯した罪のためのささげ物として、十分の一エパの小麦粉を罪のためのいけにえとして持って来なさい。その人はその上に油を加えたり、その上に乳香を添えたりしてはならない。これは罪のためのいけにえであるから。
0512 彼はそれを祭司のところに持って行きなさい。祭司はそのひとつかみを記念の部分としてそれから取り出し、祭壇の上で、【主】への火によるささげ物といっしょにそれを焼いて煙にしなさい。これは罪のためのいけにえである。
0513 祭司はその人のために、その人が犯したこれらの一つの罪の贖いをしなさい。その人は赦される。その残りは、穀物のささげ物と同じく、祭司のものとなる。」
0514 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
0515 「人が不実なことを行い、あやまって【主】の聖なるものに対して罪を犯したときは、その償いのために、羊の群れから傷のない雄羊一頭、聖所のシェケルで数シェケルの銀に当たるとあなたが評価したものを取って、罪過のためのいけにえとして【主】のもとに連れて来る。
0516 彼は、その聖なるものを犯した罪の償いをしなければならない。それにその五分の一を加えて、祭司にそれを渡さなければならない。祭司は、罪過のためのいけにえの雄羊で、彼のために贖いをしなければならない。その人は赦される。
0517 また、もし人が罪を犯し、【主】がするなと命じたすべてのうち一つでも行い、それを知らずにいて、後で咎を覚える場合、その咎を負わなければならない。
0518 その人は、羊の群れからあなたが評価した傷のない雄羊一頭を取って、罪過のためのいけにえとして祭司のところに連れて来る。祭司は、彼があやまって犯し、しかも自分では知らないでいた過失について、彼のために贖いをする。彼は赦される。
0519 これは罪過のためのいけにえである。彼は確かに【主】の前に償いの責めを負った。」
0601 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
0602 「人が【主】に対して罪を犯し、不実なことを行うなら、すなわち預かり物や担保の物、あるいはかすめた物について、隣人を欺いたり、隣人をゆすったり、
0603 あるいは落とし物を見つけながら欺くなど、人が行って罪を犯すことになるどれか一つについて偽りの誓いをする場合、
0604 この人が罪を犯し、後で咎を覚える場合、そのかすめた品や、強迫してゆすりとった物、自分に託された預かり物、見つけた落とし物、
0605 あるいは、それについて偽って誓った物全部を返さなければならない。元の物を償い、またこれに五分の一を加えなければならない。彼は咎を覚えるとき、その元の所有者に、これを返さなければならない。
0606 この人は【主】への罪過のためのいけにえを、その評価により、羊の群れから傷のない雄羊一頭を罪過のためのいけにえとして祭司のところに連れて来なければならない。
0607 祭司は、【主】の前で彼のために贖いをする。彼が行って咎を覚えるようになる、どのことについても赦される。」
0608 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
0609 「アロンとその子らに命じて言え。全焼のいけにえのおしえは次のとおりである。全焼のいけにえそのものは、一晩中朝まで、祭壇の上の炉床にあるようにし、祭壇の火はそこで燃え続けさせなければならない。
0610 祭司は亜麻布の衣を着なさい。また亜麻布のももひきをその身にはかなければならない。そして、祭壇の上で火が焼き尽くした全焼のいけにえの脂肪の灰を取り出し、祭壇のそばに置きなさい。
0611 祭司はその装束を脱ぎ、別の装束を着けて、脂肪の灰を宿営の外のきよい所に持ち出しなさい。
0612 祭壇の火はそのまま燃え続けさせ、それを消してはならない。かえって、祭司は朝ごとに、その上にたきぎをくべ、その上に全焼のいけにえを整え、和解のいけにえの脂肪をその上で焼いて煙にしなさい。
0613 火は絶えず祭壇の上で燃え続けさせなければならない。消してはならない。
0614 穀物のささげ物のおしえは次のとおりである。アロンの子らは祭壇の前でそれを【主】の前にささげなさい。
0615 すなわち、その中から穀物のささげ物のひとつかみの小麦粉と油を取り出し、穀物のささげ物の上の乳香全部といっしょに、この記念の部分を、【主】へのなだめのかおりとして祭壇の上で焼いて煙にしなさい。
0616 その残った分は、アロンとその子らが食べることができる。それを聖なる所で種を入れないパンにして食べなければならない。それを会見の天幕の庭で食べなければならない。
0617 これにパン種を入れて焼いてはならない。わたしは、それを火によるささげ物のうちから、彼らの分け前として与えた。それは罪のためのいけにえや罪過のためのいけにえと同じように、最も聖なるものである。
0618 アロンの子らのうち、男子だけがそれを食べることができる。これは、【主】への火によるささげ物のうちから、あなたがたが代々受け取る永遠の分け前である。それに触れるものはみな、聖なるものとなる。」
0619 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
0620 「アロンとその子らが、その油そそがれる日に、【主】にささげるささげ物は次のとおりである。小麦粉、十分の一エパを常供の穀物のささげ物とする。半分は朝、他の半分は夕方の分である。
0621 それを油でよくこねて平なべの上で作らなければならない。それを、粉々にした焼いた穀物のささげ物として持って入らなければならない。【主】へのなだめのかおりとしてささげなければならない。
0622 さらに、彼の子らのうち、油そそがれて、彼の跡を継ぐ祭司は、このことをしなければならない。永遠の定めによって、それを【主】のために完全に焼いて煙にしなければならない。
0623 このように、祭司の穀物のささげ物はすべて全焼のささげ物としなければならない。これを食べてはならない。」
0624 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
0625 「アロンとその子らに告げて言え。罪のためのいけにえに関するおしえは次のとおりである。罪のためのいけにえは、全焼のいけにえがほふられる場所、【主】の前でほふらなければならない。これは最も聖なるものである。
0626 罪のためのいけにえをささげる祭司はそれを食べなければならない。それは、聖なる所、会見の天幕の庭で食べなければならない。
0627 その肉に触れるものはみな、聖なるものとなる。また、その血が少しでも着物の上にはねかかったときには、あなたは、そのはねかかったものを聖なる所で洗わなければならない。
0628 さらにそれを煮た土の器はこわされなければならない。もしそれが青銅の器で煮られたのであれば、その器はすりみがかれ、水で洗われなければならない。
0629 祭司たちのうち、男子はみな、これを食べることができる。これは最も聖なるものである。
0630 しかし、聖所での贖いをするためにその血が会見の天幕に持って行かれた罪のためのいけにえは、食べてはならない。これは火で焼かれなければならない。