レビ記


2201 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
2202 「アロンとその子らに告げよ。イスラエル人の聖なるものは、わたしのために聖別しなければならない。彼らはわたしの聖なる名を汚してはならない。それは彼らがわたしのために、聖なるものとすべきものである。わたしは【主】である。
2203 彼らに言え。代々にわたり、あなたがたの子孫のだれかが、イスラエル人が【主】のために聖別した聖なるものに汚れたままで近づくなら、その者は、わたしの前から断ち切られる。わたしは【主】である。
2204 アロンの子孫のうち、ツァラアトの者、または漏出のある者はだれでも、きよくなるまで聖なるものを食べてはならない。また、死体によって汚されたものに触れる者、精を漏らす者、
2205 あるいはすべて人を汚す、群生するものに触れる者、または、どのような汚れでも、人を汚れさせる人間に触れる者、
2206 このようなものに触れる者は、夕方まで汚れる。その者は、からだに水を浴びずに、聖なるものを食べてはならない。
2207 ただし、日が沈めば、彼はきよくなり、その後、聖なるものを食べることができる。それは彼の食物だからである。
2208 自然に死んだものや、野獣に裂き殺されたものを食べて、汚れてはならない。わたしは【主】である。
2209 彼らがわたしの戒めを守るなら、彼らが、これを汚し、そのために罪を負って、死ぬことはない。わたしは彼らを聖別する【主】である。
2210 0 一般の者はだれも聖なるものを食べてはならない。祭司と同居している者や雇い人は、聖なるものを食べてはならない。
2211 祭司に金で買われた者は、これを食べることができる。また、その家で生まれたしもべも、祭司のパンを食べることができる。
2212 祭司の娘が一般の人と結婚したなら、彼女は聖なる奉納物を食べてはならない。
2213 祭司の娘がやもめ、あるいは離婚された者となり、子どももなく、娘のときのように再びその父の家に戻っていれば、その父の食物を食べることができる。しかし、一般の者はだれも、それを食べてはならない。
2214 だれかが、あやまって聖なるものを食べるなら、それにその五分の一を足して、その聖なるものを祭司に渡す。
2215 イスラエル人に、その【主】に奉納する聖なるものを汚し、
2216 聖なるものを食べて、その罪過の咎を負うようにさせてはならない。わたしは彼らを聖別する【主】だからである。」
2217 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
2218 「アロンとその子ら、またすべてのイスラエル人に告げて言え。だれでも、イスラエルの家の者、またはイスラエルにいる在留異国人がささげ物をささげ、誓願のささげ物、あるいは進んでささげるささげ物として、全焼のいけにえを【主】にささげるなら、
2219 あなたがたが受け入れられるためには、それは牛、羊、あるいはやぎのうちの傷のない雄でなければならない。
2220 欠陥のあるものは、いっさいささげてはならない。それはあなたがたのために受け入れられないからである。
2221 また、人が特別の誓願を果たすため、あるいは進んでささげるささげ物として、牛か羊の中から和解のいけにえを【主】にささげるときは、それが受け入れられるためには傷のないものでなければならない。それにはどのような欠陥もあってはならない。
2222 盲目のもの、折れたところのあるもの、傷のあるもの、あるいは、うみの出るもの、湿疹のあるもの、かさぶたのあるもの、あなたがたはこれらのものを【主】にささげてはならない。また、これらのものを【主】への火によるささげ物として祭壇の上にささげてはならない。
2223 牛や羊で、足が伸びすぎているか、またはなえ縮んだものは、進んでささげるささげ物とすることはできるが、誓願のささげ物としては受け入れられない。
2224 あなたがたは、こうがんの押しつぶされたもの、砕けたもの、裂かれたもの、切り取られたものを【主】にささげてはならない。あなたがたの地でそのようなことをしてはならない。
2225 また、あなたがたは、外国人の手から何かこのようなものを受けて、あなたがたの神のパンとしてささげてはならない。これらのものはそこなわれており、欠陥があるから、あなたがたのために受け入れられない。」
2226 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
2227 「牛か羊かやぎが生まれたときは、七日間、その母親といっしょにしておく。八日目以後、それは【主】への火によるささげ物として受け入れられる。
2228 しかし、牛でも、羊でも、それをその子と同じ日にほふってはならない。
2229 【主】に感謝のいけにえをささげるときは、あなたがたが受け入れられるように、それをささげなければならない。
2230 その同じ日にこれを食べ、朝までそれを残しておいてはならない。わたしは【主】である。
2231 あなたがたは、わたしの命令を守り、これを行え。わたしは【主】である。
2232 わたしの聖なる名を汚してはならない。むしろわたしはイスラエル人のうちで聖とされなければならない。わたしはあなたがたを聖別した【主】である。
2233 あなたがたの神となるために、あなたがたをエジプトの地から連れ出した者、わたしは、【主】である。」
2301 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
2302 「イスラエル人に告げて言え。あなたがたが聖なる会合として召集する【主】の例祭、すなわちわたしの例祭は次のとおりである。
2303 六日間は仕事をしてもよい。しかし七日目は全き休みの安息、聖なる会合の日である。あなたがたは、いっさいの仕事をしてはならない。この日はあなたがたがどこに住んでいても【主】の安息日である。
2304 あなたがたが定期に召集しなければならない聖なる会合、すなわち【主】の例祭は次のとおりである。
2305 一月の十四日には、夕暮れに過越のいけにえを【主】にささげる。
2306 この月の十五日は、【主】の、種を入れないパンの祭りである。七日間、あなたがたは種を入れないパンを食べなければならない。
2307 最初の日は、あなたがたの聖なる会合とし、どんな労働の仕事もしてはならない。
2308 七日間、火によるささげ物を【主】にささげる。七日目は聖なる会合である。あなたがたは、どんな労働の仕事もしてはならない。」
2309 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
2310 「イスラエル人に告げて言え。わたしがあなたがたに与えようとしている地に、あなたがたが入り、収穫を刈り入れるときは、収穫の初穂の束を祭司のところに持って来る。
2311 祭司は、あなたがたが受け入れられるために、その束を【主】に向かって揺り動かす。祭司は安息日の翌日、それを揺り動かさなければならない。
2312 あなたがたは、束を揺り動かすその日に、【主】への全焼のいけにえとして、一歳の傷のない雄の子羊をささげる。
2313 その穀物のささげ物は、油を混ぜた小麦粉十分の二エパであり、【主】への火によるささげ物、なだめのかおりである。その注ぎのささげ物はぶどう酒で、一ヒンの四分の一である。
2314 あなたがたは神へのささげ物を持って来るその日まで、パンも、炒り麦も、新穀も食べてはならない。これはあなたがたがどこに住んでいても、代々守るべき永遠のおきてである。
2315 あなたがたは、安息日の翌日から、すなわち奉献物の束を持って来た日から、満七週間が終わるまでを数える。
2316 七回目の安息日の翌日まで五十日を数え、あなたがたは新しい穀物のささげ物を【主】にささげなければならない。
2317 あなたがたの住まいから、奉献物としてパン──【主】への初穂として、十分の二エパの小麦粉にパン種を入れて焼かれるもの──二個を持って来なければならない。
2318 そのパンといっしょに、【主】への全焼のいけにえとして、一歳の傷のない雄の子羊七頭、若い雄牛一頭、雄羊二頭、また、【主】へのなだめのかおりの、火によるささげ物として、彼らの穀物のささげ物と注ぎのささげ物とをささげる。
2319 また、雄やぎ一頭を、罪のためのいけにえとし、一歳の雄の子羊二頭を、和解のいけにえとする。
2320 祭司は、これら二頭の雄の子羊を、初穂のパンといっしょに、奉献物として【主】に向かって揺り動かす。これらは【主】の聖なるものであり、祭司のものとなる。
2321 その日、あなたがたは聖なる会合を召集する。それはあなたがたのためである。どんな労働の仕事もしてはならない。これはあなたがたがどこに住んでいても、代々守るべき永遠のおきてである。
2322 あなたがたの土地の収穫を刈り入れるとき、あなたは刈るときに、畑の隅まで刈ってはならない。あなたの収穫の落ち穂も集めてはならない。貧しい者と在留異国人のために、それらを残しておかなければならない。わたしはあなたがたの神、【主】である。」
2323 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
2324 「イスラエル人に告げて言え。 七月の 一日は、あなたがたの全き休みの日、ラッパを吹き鳴らして記念する聖なる会合である。
2325 どんな労働の仕事もしてはならない。火によるささげ物を【主】にささげなさい。」
2326 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
2327 「特にこの 七月の十日は贖罪の日、あなたがたのための聖なる会合となる。あなたがたは身を戒めて、火によるささげ物を【主】にささげなければならない。
2328 その日のうちは、いっさいの仕事をしてはならない。その日は贖罪の日であり、あなたがたの神、【主】の前で、あなたがたの贖いがなされるからである。
2329 その日に身を戒めない者はだれでも、その民から断ち切られる。
2330 その日のうちに仕事を少しでもする者はだれでも、わたしはその者を、彼の民の間から滅ぼす。
2331 どんな仕事もしてはならない。これは、あなたがたがどこに住んでいても、代々守るべき永遠のおきてである。
2332 これは、あなたがたの全き休みの安息である。あなたがたは身を戒める。すなわち、その月の九日の夕方には、その夕方から次の夕方まで、あなたがたの安息を守らなければならない。」
2333 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
2334 「イスラエル人に告げて言え。この 七月の十五日には、七日間にわたる【主】の仮庵の祭りが始まる。
2335 最初の日は聖なる会合であって、あなたがたは、労働の仕事はいっさいしてはならない。
2336 七日間、あなたがたは火によるささげ物を【主】にささげなければならない。八日目も、あなたがたは聖なる会合を開かなければならない。あなたがたは火によるささげ物を【主】にささげる。これはきよめの集会で、労働の仕事はいっさいしてはならない。
2337 以上が【主】の例祭である。あなたがたは聖なる会合を召集して、火によるささげ物、すなわち、全焼のいけにえ、穀物のささげ物、和解のいけにえ、注ぎのささげ物を、それぞれ定められた日に、【主】にささげなければならない。
2338 このほか、【主】の安息日、また、あなたがたが【主】にささげる献上物、あらゆる誓願のささげ物、進んでささげるあらゆるささげ物がある。
2339 特に、あなたがたがその土地の収穫をし終わった 七月の十五日には、七日間にわたる【主】の祭りを祝わなければならない。最初の日は全き休みの日であり、八日目も全き休みの日である。
2340 最初の日に、あなたがたは自分たちのために、美しい木の実、なつめやしの葉と茂り合った木の大枝、また川縁の柳を取り、七日間、あなたがたの神、【主】の前で喜ぶ。
2341 年に七日間、【主】の祭りとしてこれを祝う。これはあなたがたが代々守るべき永遠のおきてとして、 七月にこれを祝わなければならない。
2342 あなたがたは七日間、仮庵に住まなければならない。イスラエルで生まれた者はみな、仮庵に住まなければならない。
2343 これは、わたしが、エジプトの国からイスラエル人を連れ出したとき、彼らを仮庵に住まわせたことを、あなたがたの後の世代が知るためである。わたしはあなたがたの神、【主】である。」
2344 こうしてモーセはイスラエル人に【主】の例祭について告げた。
2401 ついで【主】はモーセに告げて仰せられた。
2402 「あなたはイスラエル人に命じて、ともしびを絶えずともしておくために、燈火用の質の良い純粋なオリーブ油を持って来させよ。
2403 アロンは会見の天幕の中、あかしの箱の垂れ幕の外側で、夕方から朝まで【主】の前に絶えず、そのともしびを整えておかなければならない。これは、あなたがたが代々守るべき永遠のおきてである。
2404 彼は純金の燭台の上に、そのともしびを絶えず【主】の前に整えておかなければならない。
2405 あなたは小麦粉を取り、それで輪型のパン十二個を焼く。一つの輪型のパンは十分の二エパである。
2406 それを【主】の前の純金の机の上に、一並び六個ずつ、二並びに置く。
2407 それぞれの並びに純粋な乳香を添え、【主】への火によるささげ物として、これをパンの記念の部分とする。
2408 彼は安息日ごとに、絶えずこれを【主】の前に、整えておかなければならない。これはイスラエル人からのものであって永遠の契約である。
2409 これはアロンとその子らのものとなり、彼らはこれを聖なる所で食べる。これは最も聖なるものであり、【主】への火によるささげ物のうちから、彼の受け取る永遠の分け前である。」
2410 さて、イスラエルの女を母とし、エジプト人を父とする者が、イスラエル人のうちに出たが、このイスラエルの女の息子と、あるイスラエル人とが宿営の中で争った。
2411 そのとき、イスラエルの女の息子が、御名を冒涜してのろったので、人々はこの者をモーセのところに連れて来た。その母の名はシェロミテで、ダンの部族のディブリの娘であった。
2412 人々は【主】の命令をまって彼らにはっきりと示すため、この者を監禁しておいた。
2413 そこで、【主】はモーセに告げて仰せられた。
2414 「あの、のろった者を宿営の外に連れ出し、それを聞いた者はすべてその者の頭の上に手を置き、全会衆はその者に石を投げて殺せ。
2415 あなたはイスラエル人に告げて言え。自分の神をのろう者はだれでも、その罪の罰を受ける。
2416 【主】の御名を冒涜する者は必ず殺されなければならない。全会衆は必ずその者に石を投げて殺さなければならない。在留異国人でも、この国に生まれた者でも、御名を冒涜するなら、殺される。
2417 かりそめにも人を打ち殺す者は、必ず殺される。
2418 動物を打ち殺す者は、いのちにはいのちをもって償わなければならない。
2419 もし人がその隣人に傷を負わせるなら、その人は自分がしたと同じようにされなければならない。
2420 骨折には骨折。目には目。歯には歯。人に傷を負わせたように人は自分もそうされなければならない。
2421 動物を打ち殺す者は償いをしなければならず、人を打ち殺す者は殺されなければならない。
2422 あなたがたは、在留異国人にも、この国に生まれた者にも、一つのさばきをしなければならない。わたしはあなたがたの神、【主】である。」
2423 モーセがこのようにイスラエル人に告げたので、彼らはのろった者を宿営の外に連れ出し、彼に石を投げて殺した。こうしてイスラエル人は、【主】がモーセに命じられたとおりに行った。




次へ
戻る
INDEX