1001 後の雨の時に、【主】に雨を求めよ。【主】はいなびかりを造り、大雨を人々に与え、野の草をすべての人に下さる。
1002 テラフィムはつまらないことをしゃべり、占い師は偽りを見、夢見る者はむなしいことを語り、むなしい慰めを与えた。それゆえ、人々は羊のようにさまよい、羊飼いがいないので悩む。
1003 わたしの怒りは羊飼いたちに向かって燃える。わたしは雄やぎを罰しよう。万軍の【主】はご自分の群れであるユダの家を訪れ、彼らを戦場のすばらしい馬のようにされる。
1004 この群れからかしら石が、この群れから鉄のくいが、この群れからいくさ弓が、この群れからすべての指揮者が、ともどもに出て来る。
1005 道ばたの泥を踏みつける勇士のようになって、彼らは戦場で戦う。【主】が彼らとともにおられるからだ。馬に乗る者どもは恥を見る。
1006 わたしはユダの家を強め、ヨセフの家を救う。わたしは彼らを連れ戻す。わたしが彼らをあわれむからだ。彼らは、わたしに捨てられなかった者のようになる。わたしが、彼らの神、【主】であり、彼らに答えるからだ。
1007 エフライムは勇士のようになり、その心はぶどう酒に酔ったように喜ぶ。彼らの子らは見て喜び、その心は【主】にあって大いに楽しむ。
1008 わたしは彼らに合図して、彼らを集める。わたしが彼らを贖ったからだ。彼らは以前のように数がふえる。
1009 わたしは彼らを国々の民の間にまき散らすが、彼らは遠くの国々でわたしを思い出し、その子らとともに生きながらえて帰って来る。
1010 わたしは彼らをエジプトの地から連れ帰り、アッシリヤから彼らを寄せ集める。わたしはギルアデの地とレバノンへ彼らを連れて行くが、そこも彼らには足りなくなる。
1011 彼らは苦難の海を渡り、海では波を打つ。彼らはナイル川のすべての淵をからす。アッシリヤの誇りは低くされ、エジプトの杖は離れる。
1012 彼らの力は【主】にあり、彼らは主の名によって歩き回る。──【主】の御告げ──
1101 レバノンよ。おまえの門をあけよ。火が、おまえの杉の木を焼き尽くそう。
1102 もみの木よ。泣きわめけ。杉の木は倒れ、みごとな木々が荒らされたからだ。バシャンの樫の木よ。泣きわめけ。深い森が倒れたからだ。
1103 聞け。牧者たちの嘆きを。彼らのみごとな木々が荒らされたからだ。聞け。若い獅子のほえる声を。ヨルダンの茂みが荒らされたからだ。
1104 私の神、【主】は、こう仰せられる。「ほふるための羊の群れを養え。
1105 これを買った者が、これをほふっても、罪にならない。これを売る者は、『【主】はほむべきかな。私も富みますように』と言っている。その牧者たちは、これを惜しまない。
1106 わたしが、もう、この地の住民を惜しまないからだ。──【主】の御告げ──見よ。わたしは、人をそれぞれ隣人の手に渡し、王の手に渡す。彼らはこの地を打ち砕くが、わたしは彼らの手からこれを救い出さない。」
1107 私は羊の商人たちのために、ほふられる羊の群れを飼った。私は二本の杖を取り、一本を「慈愛」と名づけ、他の一本を、「結合」と名づけた。こうして、私は群れを飼った。
1108 私は一月のうちに三人の牧者を消し去った。私の心は、彼らにがまんできなくなり、彼らの心も、私をいやがった。
1109 私は言った。「私はもう、あなたがたを飼わない。死にたい者は死ね。隠されたい者は隠されよ。残りの者は、互いに相手の肉を食べるがよい。」
1110 私は、私の杖、慈愛の杖を取り上げ、それを折った。私がすべての民と結んだ私の契約を破るためである。
1111 その日、それは破られた。そのとき、私を見守っていた羊の商人たちは、それが【主】のことばであったことを知った。
1112 私は彼らに言った。「あなたがたがよいと思うなら、私に賃金を払いなさい。もし、そうでないなら、やめなさい。」すると彼らは、私の賃金として、銀三十シェケルを量った。
1113 【主】は私に仰せられた。「彼らによってわたしが値積もりされた尊い価を、陶器師に投げ与えよ。」そこで、私は銀三十を取り、それを【主】の宮の陶器師に投げ与えた。
1114 そして私は、結合という私のもう一本の杖を折った。これはユダとイスラエルとの間の兄弟関係を破るためであった。
1115 【主】は私に仰せられた。「あなたは、もう一度、愚かな牧者の道具を取れ。
1116 見よ。わたしはひとりの牧者をこの地に起こすから。彼は迷い出たものを尋ねず、散らされたものを捜さず、傷ついたものをいやさず、飢えているものに食べ物を与えない。かえって肥えた獣の肉を食らい、そのひづめを裂く。
1117 ああ。羊の群れを見捨てる、能なしの牧者。剣がその腕とその右の目を打ち、その腕はなえ、その右の目は視力が衰える。」
1201 宣告。イスラエルについての【主】のことば。──天を張り、地の基を定め、人の霊をその中に造られた方、【主】の御告げ──
1202 見よ。わたしはエルサレムを、その回りのすべての国々の民をよろめかす杯とする。ユダについてもそうなる。エルサレムの包囲されるときに。
1203 その日、わたしはエルサレムを、すべての国々の民にとって重い石とする。すべてそれをかつぐ者は、ひどく傷を受ける。地のすべての国々は、それに向かって集まって来よう。
1204 その日、──【主】の御告げ──わたしは、すべての馬を打って驚かせ、その乗り手を打って狂わせる。しかし、わたしはユダの家の上に目を開き、国々の民のすべての馬を打って盲目にする。
1205 ユダの首長たちは心の中で言おう。エルサレムの住民の力は彼らの神、万軍の【主】にある、と。
1206 その日、わたしは、ユダの首長たちを、たきぎの中にある火鉢のようにし、麦束の中にある燃えているたいまつのようにする。彼らは右も左も、回りのすべての国々の民を焼き尽くす。しかし、エルサレムは、エルサレムのもとの所にそのまま残る。
1207 【主】は初めに、ユダの天幕を救われる。それは、ダビデの家の栄えと、エルサレムの住民の栄えとが、ユダ以上に大きくならないためである。
1208 その日、【主】は、エルサレムの住民をかばわれる。その日、彼らのうちのよろめき倒れた者もダビデのようになり、ダビデの家は神のようになり、彼らの先頭に立つ【主】の使いのようになる。
1209 その日、わたしは、エルサレムに攻めて来るすべての国々を捜して滅ぼそう。
1210 わたしは、ダビデの家とエルサレムの住民の上に、恵みと哀願の霊を注ぐ。彼らは、自分たちが突き刺した者、わたしを仰ぎ見、ひとり子を失って嘆くように、その者のために嘆き、初子を失って激しく泣くように、その者のために激しく泣く。
1211 その日、エルサレムでの嘆きは、メギドの平地のハダデ・リモンのための嘆きのように大きいであろう。
1212 この地はあの氏族もこの氏族もひとり嘆く。ダビデの家の氏族はひとり嘆き、その妻たちもひとり嘆く。ナタンの家の氏族はひとり嘆き、その妻たちもひとり嘆く。
1213 レビの家の氏族はひとり嘆き、その妻たちもひとり嘆く。シムイの氏族はひとり嘆き、その妻たちもひとり嘆く。
1214 残りのすべての氏族はあの氏族もこの氏族もひとり嘆き、その妻たちもひとり嘆く。