0101 ダリヨス王の 二年の 六の月の一日に、預言者ハガイを通して、シェアルティエルの子、ユダの総督ゼルバベルと、エホツァダクの子、大祭司ヨシュアとに、次のような【主】のことばがあった。
0102 「万軍の【主】はこう仰せられる。この民は、【主】の宮を建てる時はまだ来ない、と言っている。」
0103 ついで預言者ハガイを通して、次のような【主】のことばがあった。
0104 「この宮が廃墟となっているのに、あなたがただけが板張りの家に住むべき時であろうか。
0105 今、万軍の【主】はこう仰せられる。あなたがたの現状をよく考えよ。
0106 あなたがたは、多くの種を蒔いたが少ししか取り入れず、食べたが飽き足らず、飲んだが酔えず、着物を着たが暖まらない。かせぐ者がかせいでも、穴のあいた袋に入れるだけだ。
0107 万軍の【主】はこう仰せられる。あなたがたの現状をよく考えよ。
0108 山に登り、木を運んで来て、宮を建てよ。そうすれば、わたしはそれを喜び、わたしの栄光を現そう。【主】は仰せられる。
0109 あなたがたは多くを期待したが、見よ、わずかであった。あなたがたが家に持ち帰ったとき、わたしはそれを吹き飛ばした。それはなぜか。──万軍の【主】の御告げ──それは、廃墟となったわたしの宮のためだ。あなたがたがみな、自分の家のために走り回っていたからだ。
0110 それゆえ、天はあなたがたのために露を降らすことをやめ、地は産物を差し止めた。
0111 わたしはまた、地にも、山々にも、穀物にも、新しいぶどう酒にも、油にも、地が生やす物にも、人にも、家畜にも、手によるすべての勤労の実にも、ひでりを呼び寄せた。」
0112 そこで、シェアルティエルの子ゼルバベルと、エホツァダクの子、大祭司ヨシュアと、民のすべての残りの者とは、彼らの神、【主】の御声と、また、彼らの神、【主】が遣わされた預言者ハガイのことばとに聞き従った。民は【主】の前で恐れた。
0113 そのとき、【主】の使いハガイは、【主】から使命を受けて、民にこう言った。「わたしは、あなたがたとともにいる。──【主】の御告げ──」
0114 【主】は、シェアルティエルの子、ユダの総督ゼルバベルの心と、エホツァダクの子、大祭司ヨシュアの心と、民のすべての残りの者の心とを奮い立たせたので、彼らは彼らの神、万軍の【主】の宮に行って、仕事に取りかかった。
0115 それは 六の月の二十四日のことであった。
0201 ダリヨス王の 二年の 七の月の二十一日に、預言者ハガイを通して、次のような【主】のことばがあった。
0202 「シェアルティエルの子、ユダの総督ゼルバベルと、エホツァダクの子、大祭司ヨシュアと、民の残りの者とに次のように言え。
0203 あなたがたのうち、以前の栄光に輝くこの宮を見たことのある、生き残った者はだれか。あなたがたは、今、これをどう見ているのか。あなたがたの目には、まるで無いに等しいのではないか。
0204 しかし、ゼルバベルよ、今、強くあれ。──【主】の御告げ──エホツァダクの子、大祭司ヨシュアよ。強くあれ。この国のすべての民よ。強くあれ。──【主】の御告げ──仕事に取りかかれ。わたしがあなたがたとともにいるからだ。──万軍の【主】の御告げ──
0205 あなたがたがエジプトから出て来たとき、わたしがあなたがたと結んだ約束により、わたしの霊があなたがたの間で働いている。恐れるな。
0206 まことに、万軍の【主】はこう仰せられる。しばらくして、もう一度、わたしは天と地と、海と陸とを揺り動かす。
0207 わたしは、すべての国々を揺り動かす。すべての国々の宝物がもたらされ、わたしはこの宮を栄光で満たす。万軍の【主】は仰せられる。
0208 銀はわたしのもの。金もわたしのもの。──万軍の【主】の御告げ──
0209 この宮のこれから後の栄光は、先のものよりまさろう。万軍の【主】は仰せられる。わたしはまた、この所に平和を与える。──万軍の【主】の御告げ──」
0210 ダリヨスの 二年の 九の月の二十四日、預言者ハガイに次のような【主】のことばがあった。
0211 「万軍の【主】はこう仰せられる。次の律法について、祭司たちに尋ねて言え。
0212 もし人が聖なる肉を自分の着物のすそで運ぶとき、そのすそがパンや煮物、ぶどう酒や油、またどんな食物にでも触れたなら、それは聖なるものとなるか。」祭司たちは答えて「否」と言った。
0213 そこでハガイは言った。「もし死体によって汚れた人が、これらのどれにでも触れたなら、それは汚れるか。」祭司たちは答えて「汚れる」と言った。
0214 ハガイはそれに応じて言った。「わたしにとっては、この民はそのようなものだ。この国もそのようである。──【主】の御告げ──彼らの手で作ったすべての物もそのようだ。彼らがそこにささげる物、それは汚れている。
0215 さあ、今、あなたがたは、きょうから後のことをよく考えよ。【主】の神殿で石が積み重ねられる前は、
0216 あなたがたはどうであったか。二十の麦束の積んである所に行っても、ただ十束しかなく、五十おけを汲もうと酒ぶねに行っても、二十おけ分しかなかった。
0217 わたしは、あなたがたを立ち枯れと黒穂病とで打ち、あなたがたの手がけた物をことごとく雹で打った。しかし、あなたがたのうちだれひとり、わたしに帰って来なかった。──【主】の御告げ──
0218 さあ、あなたがたは、きょうから後のことをよく考えよ。すなわち、 九の月の二十四日、【主】の神殿の礎が据えられた日から後のことをよく考えよ。
0219 種はまだ穀物倉にあるだろうか。ぶどうの木、いちじくの木、ざくろの木、オリーブの木は、まだ実を結ばないだろうか。きょうから後、わたしは祝福しよう。」
0220 その月の二十四日、ハガイに再び次のような【主】のことばがあった。
0221 「ユダの総督ゼルバベルに次のように言え。わたしは天と地とを揺り動かし、
0222 もろもろの王国の王座をくつがえし、異邦の民の王国の力を滅ぼし、戦車と、それに乗る者をくつがえす。馬と騎兵は彼ら仲間同士の剣によって倒れる。
0223 その日、──万軍の【主】の御告げ──シェアルティエルの子、わたしのしもべゼルバベルよ、わたしはあなたを選び取る。──【主】の御告げ──わたしはあなたを印形のようにする。わたしがあなたを選んだからだ。──万軍の【主】の御告げ──」