0101 ユダの王ヨタム、アハズ、ヒゼキヤの時代に、モレシェテ人ミカにあった【主】のことば。これは彼がサマリヤとエルサレムについて見た幻である。
0102 すべての国々の民よ。聞け。地と、それに満ちるものよ。耳を傾けよ。神である主は、あなたがたのうちで証人となり、主はその聖なる宮から来て証人となる。
0103 見よ。【主】は御住まいを出、降りて来て、地の高い所を踏まれる。
0104 山々は主の足もとに溶け去り、谷々は裂ける。ちょうど、火の前の、ろうのように。坂に注がれた水のように。
0105 これはみな、ヤコブのそむきの罪のため、イスラエルの家の罪のためだ。ヤコブのそむきの罪は何か。サマリヤではないか。ユダの高き所は何か。エルサレムではないか。
0106 わたしはサマリヤを野原の廃墟とし、ぶどうを植える畑とする。わたしはその石を谷に投げ入れ、その基をあばく。
0107 そのすべての刻んだ像は打ち砕かれ、その儲けはみな、火で焼かれる。わたしはそのすべての偶像を荒廃させる。それらは遊女の儲けで集められたのだから、遊女の儲けに返る。
0108 このために、わたしは嘆き、泣きわめき、はだしで、裸で歩こう。わたしはジャッカルのように嘆き、だちょうのように悲しみ泣こう。
0109 まことに、その打ち傷はいやしがたく、それはユダにまで及び、わたしの民の門、エルサレムにまで達する。
0110 ガテで告げるな。激しく泣きわめくな。ベテ・レアフラでちりの中にころび回れ。
0111 シャフィルに住む者よ。裸で恥じながら過ぎて行け。ツァアナンに住む者は出て来ない。ベテ・エツェルの嘆きは、あなたがたから、立つ所を奪い取る。
0112 マロテに住む者が、どうして、しあわせを待ち望めよう。エルサレムの門に、【主】からわざわいが下ったのに。
0113 ラキシュに住む者よ。戦車に早馬をつなげ。それはシオンの娘にとって罪の初めであった。イスラエルの犯したそむきの罪が、あなたのうちに見つけられたからだ。
0114 それゆえ、あなたは贈り物をモレシェテ・ガテに与える。アクジブの家々は、イスラエルの王たちにとって、欺く者となる。
0115 マレシャに住む者よ。わたしはまた、侵略者をあなたのところに送る。イスラエルの栄光はアドラムまで行こう。
0116 あなたの喜びとする子らのために、あなたの頭をそれ。そのそった所を、はげ鷲のように大きくせよ。彼らが捕らえられて、あなたから去って行ったから。
0201 ああ。悪巧みを計り、寝床の上で悪を行う者。朝の光とともに、彼らはこれを実行する。自分たちの手に力があるからだ。
0202 彼らは畑を欲しがって、これをかすめ、家々をも取り上げる。彼らは人とその持ち家を、人とその相続地をゆすり取る。
0203 それゆえ、【主】はこう仰せられる。「見よ。わたしは、こういうやからに、わざわいを下そうと考えている。あなたがたは首をもたげることも、いばって歩くこともできなくなる。それはわざわいの時だからだ。」
0204 その日、あなたがたについて、あざけりの声があがり、嘆きの歌が起こって言う。「私たちはすっかり荒らされてしまい、私の民の割り当て地は取り替えられてしまった。どうしてそれは私から移され、私たちの畑は裏切る者に分け与えられるのか。」
0205 それゆえ、【主】の集会で、あなたのために、くじを引いて測り綱を張る者がいなくなる。
0206 「たわごとを言うな」と言って、彼らはたわごとを言っている。そんなたわごとを言ってはならない。恥を避けることはできない。
0207 ヤコブの家がそんなことを言われてよいものか。【主】がこれをがまんされるだろうか。これは主のみわざだろうか。私のことばは、正しく歩む者に益とならないだろうか。
0208 以前から、わたしの民は敵として立ち上がっている。しかし、あなたがたは、戦いをやめて安らかに過ごしている者たちのみごとな上着をはぎ取る。
0209 あなたがたは、わたしの民の女たちを、その楽しみの家から追い出し、その幼子たちから、わたしの誉れを永遠に取り去る。
0210 さあ、立ち去れ。ここはいこいの場所ではない。ここは汚れているために滅びる。それはひどい滅びだ。
0211 もし人が風のまにまに歩き回り、偽りを言って、「私はあなたがたに、ぶどう酒と強い酒について一言しよう」と言うなら、その者こそ、この民のたわごとを言う者だ。
0212 ヤコブよ。わたしはあなたをことごとく必ず集める。わたしはイスラエルの残りの者を必ず集める。わたしは彼らを、おりの中の羊のように、牧場の中の群れのように一つに集める。こうして人々のざわめきが起ころう。
0213 打ち破る者は、彼らの先頭に立って上って行き、彼らは門を打ち破って進んで行き、そこを出て行く。彼らの王は彼らの前を進み、【主】が彼らの真っ先に進まれる。
0301 わたしは言った。聞け。ヤコブのかしらたち、イスラエルの家の首領たち。あなたがたは公義を知っているはずではないか。
0302 あなたがたは善を憎み、悪を愛し、人々の皮をはぎ、その骨から肉をそぎ取り、
0303 わたしの民の肉を食らい、皮をはぎ取り、その骨を粉々に砕き、鉢の中にあるように、また大がまの中の肉切れのように、切れ切れに裂く。
0304 それで、彼らが【主】に叫んでも、主は彼らに答えない。その時、主は彼らから顔を隠される。彼らの行いが悪いからだ。
0305 預言者たちについて、【主】はこう仰せられる。彼らはわたしの民を惑わせ、歯でかむ物があれば、「平和があるように」と叫ぶが、彼らの口に何も与えない者には、聖戦を宣言する。
0306 それゆえ、夜になっても、あなたがたには幻がなく、暗やみになっても、あなたがたには占いがない。太陽も預言者たちの上に沈み、昼も彼らの上で暗くなる。
0307 先見者たちは恥を見、占い師たちははずかしめを受ける。彼らはみな、口ひげをおおう。神の答えがないからだ。
0308 しかし、私は、力と、【主】の霊と、公義と、勇気とに満ち、ヤコブにはそのそむきの罪を、イスラエルにはその罪を告げよう。
0309 これを聞け。ヤコブの家のかしらたち、イスラエルの家の首領たち。あなたがたは公義を忌みきらい、あらゆる正しいことを曲げている。
0310 血を流してシオンを建て、不正を行ってエルサレムを建てている。
0311 そのかしらたちはわいろを取ってさばき、その祭司たちは代金を取って教え、その預言者たちは金を取って占いをする。しかもなお、彼らは【主】に寄りかかって、「【主】は私たちの中におられるではないか。わざわいは私たちの上にかかって来ない」と言う。
0312 それゆえ、シオンは、あなたがたのために、畑のように耕され、エルサレムは廃墟となり、この宮の山は森の丘となる。