3401 次のような【主】のことばが私にあった。
3402 「人の子よ。イスラエルの牧者たちに向かって預言せよ。預言して、彼ら、牧者たちに言え。神である主はこう仰せられる。ああ。自分を肥やしているイスラエルの牧者たち。牧者は羊を養わなければならないのではないか。
3403 あなたがたは脂肪を食べ、羊の毛を身にまとい、肥えた羊をほふるが、羊を養わない。
3404 弱った羊を強めず、病気のものをいやさず、傷ついたものを包まず、迷い出たものを連れ戻さず、失われたものを捜さず、かえって力ずくと暴力で彼らを支配した。
3405 彼らは牧者がいないので、散らされ、あらゆる野の獣のえじきとなり、散らされてしまった。
3406 わたしの羊はすべての山々やすべての高い丘をさまよい、わたしの羊は地の全面に散らされた。尋ねる者もなく、捜す者もない。
3407 それゆえ、牧者たちよ、【主】のことばを聞け。
3408 わたしは生きている、──神である主の御告げ──わたしの羊はかすめ奪われ、牧者がいないため、あらゆる野の獣のえじきとなっている。それなのに、わたしの牧者たちは、わたしの羊を捜し求めず、かえって牧者たちは自分自身を養い、わたしの羊を養わない。
3409 それゆえ、牧者たちよ、【主】のことばを聞け。
3410 神である主はこう仰せられる。わたしは牧者たちに立ち向かい、彼らの手からわたしの羊を取り返し、彼らに羊を飼うのをやめさせる。牧者たちは二度と自分自身を養えなくなる。わたしは彼らの口からわたしの羊を救い出し、彼らのえじきにさせない。
3411 まことに、神である主はこう仰せられる。見よ。わたしは自分でわたしの羊を捜し出し、これの世話をする。
3412 牧者が昼間、散らされていた自分の羊の中にいて、その群れの世話をするように、わたしはわたしの羊を、雲と暗やみの日に散らされたすべての所から救い出して、世話をする。
3413 わたしは国々の民の中から彼らを連れ出し、国々から彼らを集め、彼らを彼らの地に連れて行き、イスラエルの山々や谷川のほとり、またその国のうちの人の住むすべての所で彼らを養う。
3414 わたしは良い牧場で彼らを養い、イスラエルの高い山々が彼らのおりとなる。彼らはその良いおりに伏し、イスラエルの山々の肥えた牧場で草をはむ。
3415 わたしがわたしの羊を飼い、わたしが彼らをいこわせる。──神である主の御告げ──
3416 わたしは失われたものを捜し、迷い出たものを連れ戻し、傷ついたものを包み、病気のものを力づける。わたしは、肥えたものと強いものを滅ぼす。わたしは正しいさばきをもって彼らを養う。
3417 わたしの群れよ。あなたがたについて、神である主はこう仰せられる。見よ。わたしは、羊と羊、雄羊と雄やぎとの間をさばく。
3418 あなたがたは、良い牧場で草を食べて、それで足りないのか。その牧場の残った分を足で踏みにじり、澄んだ水を飲んで、その残りを足で濁すとは。
3419 わたしの群れは、あなたがたの足が踏みつけた草を食べ、あなたがたの足が濁した水を飲んでいる。
3420 それゆえ、神である主は彼らにこう仰せられる。見よ。わたし自身、肥えた羊とやせた羊との間をさばく。
3421 あなたがたがわき腹と肩で押しのけ、その角ですべての弱いものを突き倒し、ついに彼らを外に追い散らしてしまったので、
3422 わたしはわたしの群れを救い、彼らが二度とえじきとならないようにし、羊と羊との間をさばく。
3423 わたしは、彼らを牧するひとりの牧者、わたしのしもべダビデを起こす。彼は彼らを養い、彼らの牧者となる。
3424 【主】であるわたしが彼らの神となり、わたしのしもべダビデはあなたがたの間で君主となる。【主】であるわたしがこう告げる。
3425 わたしは彼らと平和の契約を結び、悪い獣をこの国から取り除く。彼らは安心して荒野に住み、森の中で眠る。
3426 わたしは彼らと、わたしの丘の回りとに祝福を与え、季節にかなって雨を降らせる。それは祝福の雨となる。
3427 野の木は実をみのらせ、地は産物を生じ、彼らは安心して自分たちの土地にいるようになる。わたしが彼らのくびきの横木を打ち砕き、彼らを奴隷にした者たちの手から救い出すとき、彼らは、わたしが【主】であることを知ろう。
3428 彼らは二度と諸国の民のえじきとならず、この国の獣も彼らを食い殺さない。彼らは安心して住み、もう彼らを脅かす者もいない。
3429 わたしは、彼らのためにりっぱな植物を生やす。彼らは、二度とその国でききんに会うこともなく、二度と諸国の民の侮辱を受けることもない。
3430 このとき、彼らは、わたしが【主】で、彼らとともにいる彼らの神であり、彼らイスラエルの家がわたしの民であることを知ろう。──神である主の御告げ──
3431 あなたがたはわたしの羊、わたしの牧場の羊である。あなたがたは人で、わたしはあなたがたの神である。──神である主の御告げ──」
3501 次のような【主】のことばが私にあった。
3502 「人の子よ。顔をセイルの山に向け、これについて預言して、
3503 言え。神である主はこう仰せられる。セイルの山よ。わたしはおまえに立ち向かい、おまえにわたしは手を伸ばし、おまえを荒れ果てさせ、荒廃した地とする。
3504 わたしがおまえの町々を廃墟にし、おまえを荒れ果てさせるとき、おまえは、わたしが【主】であることを知ろう。
3505 おまえはいつまでも敵意を抱き、イスラエル人が災難に会うとき、彼らの最後の刑罰の時、彼らを剣に渡した。
3506 それゆえ、──わたしは生きている。神である主の御告げ──わたしは必ずおまえを血に渡す。血はおまえを追う。おまえは血を憎んだが、血はおまえを追いかける。
3507 わたしはセイルの山を荒れ果てさせ、廃墟とし、そこを行き来する者を断ち滅ぼす。
3508 わたしはその山々を死体で満たし、剣で刺し殺された者たちがおまえの丘や谷や、すべての谷川に倒れる。
3509 わたしはおまえを永遠に荒れ果てさせる。おまえの町々は回復しない。おまえたちは、わたしが【主】であることを知ろう。
3510 おまえは、『これら二つの民、二つの国は、われわれのものだ。われわれはそれを占領しよう』と言ったが、そこに【主】がおられた。
3511 それゆえ、──わたしは生きている。神である主の御告げ──おまえが彼らを憎んだのと同じほどの怒りとねたみで、わたしはおまえを必ず罰し、わたしがおまえをさばくとき、わたし自身を現そう。
3512 おまえはイスラエルの山々に向かって、『これは荒れ果てて、われわれのえじきとなる』と言って、侮辱したが、【主】であるわたしがこれをみな聞いたことを、おまえは知るようになる。
3513 おまえたちは、わたしに向かって高慢なことばを吐いたが、わたしはそれを聞いている。
3514 神である主はこう仰せられる。わたしはおまえを荒れ果てさせて、全土を喜ばせよう。
3515 おまえは、イスラエルの家の相続地が荒れ果てたのを喜んだが、わたしはおまえに同じようにしよう。セイルの山よ。おまえは荒れ果て、エドム全体もそうなる。人々は、わたしが【主】であることを知ろう。
3601 人の子よ。イスラエルの山々に預言して言え。イスラエルの山々よ。【主】のことばを聞け。
3602 神である主はこう仰せられる。敵がおまえたちに向かって、『あはは、昔からの高き所がわれわれの所有となった』と言っている。
3603 それゆえ、預言して言え。神である主はこう仰せられる。実にそのために、おまえたちは、回りの民に荒らされ、踏みつけられ、ほかの国々の所有にされたので、おまえたちは、民の語りぐさとなり、そしりとなった。
3604 それゆえ、イスラエルの山々よ、神である主のことばを聞け。神である主は、山や丘、谷川や谷、荒れ果てた廃墟、また、回りのほかの国々にかすめ奪われ、あざけられて見捨てられた町々に、こう仰せられる。
3605 それゆえ、神である主はこう仰せられる。わたしは燃えるねたみをもって、ほかの国々、エドム全土に告げる。彼らは心の底から喜び、思い切りあざけって、わたしの国を自分たちの所有とし、牧場をかすめ奪ったのだ。
3606 それゆえ、イスラエルの地について預言し、山や丘、谷川や谷に向かって言え。神である主はこう仰せられる。見よ。おまえたちが諸国の民の侮辱を受けているので、わたしはねたみと憤りとをもって告げる。
3607 それゆえ、神である主はこう仰せられる。わたしは誓う。おまえたちを取り囲む諸国の民は、必ず自分たちの恥を負わなければならない。
3608 だが、おまえたち、イスラエルの山々よ。おまえたちは枝を出し、わたしの民イスラエルのために実を結ぶ。彼らが帰って来るのが近いからだ。
3609 わたしはおまえたちのところに行き、おまえたちのところに向かう。おまえたちは耕され、種が蒔かれる。
3610 わたしは、おまえたちの上に人をふやし、イスラエルの全家に人をふやす。町々には人が住みつき、廃墟は建て直される。
3611 わたしは、おまえたちの上に人と獣をふやす。彼らはふえ、多くの子を生む。わたしはおまえたちのところに、昔のように人を住まわせる。いや、以前よりも栄えさせる。このとき、おまえたちは、わたしが【主】であることを知ろう。
3612 わたしは、わたしの民イスラエル人に、おまえたちの上を歩かせる。彼らはおまえを所有し、おまえは彼らの相続地となる。おまえはもう二度と彼らに子を失わせてはならない。
3613 神である主はこう仰せられる。彼らはおまえたちに、『おまえは人間を食らい、自分の国民の子どもを失わせている』と言っている。
3614 それゆえ、おまえは二度と人間を食らわず、二度とおまえの国民の子どもを失わせてはならない。──神である主の御告げ──
3615 わたしは、二度と諸国の民の侮辱をおまえに聞こえさせない。おまえは国々の民のそしりを二度と受けてはならない。おまえの国民をもうつまずかせてはならない。──神である主の御告げ──」
3616 次のような【主】のことばが私にあった。
3617 「人の子よ。イスラエルの家が、自分の土地に住んでいたとき、彼らはその行いとわざとによって、その地を汚した。その行いは、わたしにとっては、さわりのある女のように汚れていた。
3618 それでわたしは、彼らがその国に流した血のために、また偶像でこれを汚したことのために、わたしの憤りを彼らに注いだ。
3619 わたしは彼らを諸国の民の間に散らし、彼らを国々に追い散らし、彼らの行いとわざとに応じて彼らをさばいた。
3620 彼らは、その行く先の国々に行っても、わたしの聖なる名を汚した。人々は彼らについて、『この人々は【主】の民であるのに、主の国から出されたのだ』と言ったのだ。
3621 わたしは、イスラエルの家がその行った諸国の民の間で汚したわたしの聖なる名を惜しんだ。
3622 それゆえ、イスラエルの家に言え。神である主はこう仰せられる。イスラエルの家よ。わたしが事を行うのは、あなたがたのためではなく、あなたがたが行った諸国の民の間であなたがたが汚した、わたしの聖なる名のためである。
3623 わたしは、諸国の民の間で汚され、あなたがたが彼らの間で汚したわたしの偉大な名の聖なることを示す。わたしが彼らの目の前であなたがたのうちにわたしの聖なることを示すとき、諸国の民は、わたしが【主】であることを知ろう。──神である主の御告げ──
3624 わたしはあなたがたを諸国の民の間から連れ出し、すべての国々から集め、あなたがたの地に連れて行く。
3625 わたしがきよい水をあなたがたの上に振りかけるそのとき、あなたがたはすべての汚れからきよめられる。わたしはすべての偶像の汚れからあなたがたをきよめ、
3626 あなたがたに新しい心を与え、あなたがたのうちに新しい霊を授ける。わたしはあなたがたのからだから石の心を取り除き、あなたがたに肉の心を与える。
3627 わたしの霊をあなたがたのうちに授け、わたしのおきてに従って歩ませ、わたしの定めを守り行わせる。
3628 あなたがたは、わたしがあなたがたの先祖に与えた地に住み、あなたがたはわたしの民となり、わたしはあなたがたの神となる。
3629 わたしはあなたがたをすべての汚れから救い、穀物を呼び寄せてそれをふやし、ききんをあなたがたに送らない。
3630 わたしは木の実と畑の産物をふやす。それであなたがたは、諸国の民の間で二度とききんのためにそしりを受けることはない。
3631 あなたがたは、自分たちの悪い行いと、良くなかったわざとを思い出し、自分たちの不義と忌みきらうべきわざをいとうようになる。
3632 わたしが事を行うのは、あなたがたのためではない。──神である主の御告げ──イスラエルの家よ。あなたがたは知らなければならない。恥じよ。あなたがたの行いによってはずかしめを受けよ。
3633 神である主はこう仰せられる。わたしが、あなたがたをすべての不義からきよめる日に、わたしは町々を人が住めるようにし、廃墟を建て直す。
3634 この荒れ果てた地は、通り過ぎるすべての者に荒地とみなされていたが、耕されるようになる。
3635 このとき、人々はこう言おう。『荒れ果てていたこの国は、エデンの園のようになった。廃墟となり、荒れ果て、くつがえされていた町々も城壁が築かれ、人が住むようになった』と。
3636 あなたがたの回りに残された諸国の民も、【主】であるわたしが、くつがえされた所を建て直し、荒れ果てていた所に木を植えたことを知るようになる。【主】であるわたしがこれを語り、これを行う。
3637 神である主はこう仰せられる。わたしはイスラエルの家の願いを聞き入れて、次のことをしよう。わたしは、羊の群れのように人をふやそう。
3638 ちょうど、聖別された羊の群れのように、例祭のときのエルサレムの羊の群れのように、廃墟であった町々を人の群れで満たそう。このとき、彼らは、わたしが【主】であることを知ろう。」