4901 アモン人について。【主】はこう仰せられる。「イスラエルには子がないのか。世継ぎがないのか。なぜ、彼らの王がガドを所有し、その民が町々に住んだのか。
4902 それゆえ、見よ、その日が来る。──【主】の御告げ──その日、わたしは、アモン人のラバに戦いの雄たけびを聞かせる。そこは荒れ果てた廃墟となり、その娘たちは火で焼かれる。イスラエルがその跡を継ぐ」と【主】は仰せられる。
4903 「ヘシュボンよ。泣きわめけ。アイが荒らされたから。ラバの娘たちよ。叫べ。荒布をまとえ。嘆いて囲い場の中を走り回れ。彼らの王が、その祭司や首長たちとともに、捕囚として連れて行かれるからだ。
4904 裏切り娘よ。あなたの谷には水が流れているからといって、なぜ、その多くの谷を誇るのか。あなたは自分の財宝に拠り頼んで、言う。『だれが、私のところに来よう。』
4905 見よ。わたしは四方からあなたに恐怖をもたらす。──万軍の神、主の御告げ──あなたがたはみな、散らされて、逃げる者を集める者もいない。
4906 そうして後、わたしはアモン人の繁栄を元どおりにする。──【主】の御告げ──」
4907 エドムについて。万軍の【主】はこう仰せられた。「テマンには、もう知恵がないのか。賢い者から分別が消えうせ、彼らの知恵は朽ちたのか。
4908 デダンの住民よ。逃げよ、のがれよ。深く潜め。わたしがエサウの災難をもたらすからだ。彼を罰する時だ。
4909 ぶどうを収穫する者たちが、あなたのところに来るなら、彼らは取り残しの実を残さない。盗人は、夜中に来るなら、彼らの気のすむまで荒らす。
4910 わたしがエサウを裸にし、その隠し所をあらわにし、身を隠すこともできないようにするからだ。彼の子孫も兄弟も隣人も踏みにじられてひとりもいなくなる。
4911 あなたのみなしごたちを見捨てよ。わたしが彼らを生きながらえさせる。あなたのやもめたちは、わたしに拠り頼まなければならない。」
4912 まことに【主】はこう仰せられる。「見よ。あの杯を飲むように定められていない者も、それを飲まなければならない。あなただけが罰を免れることができようか。罰を受けずには済まない。いや、あなたは必ずそれを飲まなければならない。
4913 わたしは自分にかけて誓ったからだ。──【主】の御告げ──必ずボツラは恐怖、そしりとなり、廃墟、ののしりとなる。そのすべての町々は、永遠の廃墟となる。」
4914 私は【主】から知らせを聞いた。「使者が国々の間に送られた。『集まって、エドムに攻め入れ。戦いに立ち上がれ。』
4915 見よ。わたしはあなたを国々の中の小さい者、人にさげすまれる者とするからだ。
4916 岩の住みかに住む者、丘の頂を占める者よ。あなたの脅かしが、あなた自身を欺いた。あなたの心は高慢だ。あなたが鷲のように巣を高くしても、わたしは、そこから引き降ろす。──【主】の御告げ──」
4917 エドムは恐怖となり、そこを通り過ぎる者はみな、色を失い、そのすべての打ち傷を見てあざける。
4918 ソドムとゴモラとその近隣の破滅のように、──【主】は仰せられる──そこに人は住まず、そこに人の子は宿らない。
4919 「見よ。獅子がヨルダンの密林から水の絶えず流れる牧場に上って来るように、わたしは一瞬にして彼らをそこから追い出そう。わたしは、選ばれた人をそこに置く。なぜなら、だれかわたしのような者があろうか。だれかわたしを呼びつける者があろうか。だれかわたしの前に立つことのできる牧者があろうか。」
4920 それゆえ、エドムに対してめぐらされた【主】のはかりごとと、テマンの住民に対して立てられたご計画を聞け。必ず、群れの小さい者まで引きずって行かれ、必ず、彼らの牧場はそのことでおびえる。
4921 彼らの倒れる音で地は震え、その叫び声が葦の海でも聞こえた。
4922 見よ。彼は鷲のように舞い上がっては襲い、ボツラの上に翼を広げる。その日、エドムの勇士の心も、産みの苦しみをする女の心のようになる。
4923 ダマスコについて。「ハマテとアルパデは恥を見た。悪い知らせを聞いたからだ。彼らは海のように震えおののいて恐れ、静まることもできない。
4924 ダマスコは弱り、恐怖に捕らわれ、身を巡らして逃げた。産婦のような苦しみと苦痛に捕らえられて。
4925 いったい、どうして、栄誉の町、わたしの喜びの都は捨てられたのか。
4926 それゆえ、その日、その若い男たちは町の広場に倒れ、その戦士たちもみな、断ち滅ぼされる。──万軍の【主】の御告げ──
4927 わたしは、ダマスコの城壁に火をつける。その火はベン・ハダデの宮殿をなめ尽くす。」
4928 バビロンの王ネブカデレザルが打ったケダルとハツォルの王国について。【主】はこう仰せられる。「さあ、ケダルへ攻め上り、東の人々を荒らせ。
4929 その天幕と羊の群れは奪われ、その幕屋もそのすべての器も、らくだも、運び去られる。人々は彼らに向かって『恐れが回りにある』と叫ぶ。
4930 ハツォルの住民よ。逃げよ。遠くへのがれよ。深く潜め。──【主】の御告げ──バビロンの王ネブカデレザルは、あなたがたに対してはかりごとをめぐらし、あなたがたに対してたくらみを設けているからだ。
4931 さあ、安心して住んでいるのんきな国に攻め上れ。──【主】の御告げ──そこにはとびらもなく、かんぬきもなく、その民は孤立して住んでいる。
4932 彼らのらくだは獲物に、その家畜の群れは分捕り物になる。わたしは、こめかみを刈り上げている者たちを四方に吹き散らし、彼らに災難を各方面から来させる。──【主】の御告げ──
4933 ハツォルはとこしえまでも荒れ果てて、ジャッカルの住みかとなり、そこに人は住まず、そこに人の子は宿らない。」
4934 ユダの王ゼデキヤの治世の初めに、エラムについて預言者エレミヤにあった【主】のことば。
4935 万軍の【主】はこう仰せられる。「見よ。わたしはエラムの力の源であるその弓を砕く。
4936 わたしは天の四隅から、四方の風をエラムに来させ、彼らをこの四方の風で吹き散らし、エラムの散らされた者が入らない国はないようにする。
4937 わたしは、エラムを敵の前におののかせ、そのいのちをねらう者たちの前におののかせ、彼らの上にわざわいを下し、わたしの燃える怒りをその上に下す。──【主】の御告げ──わたしは、彼らのうしろに剣を送って、彼らを絶ち滅ぼす。
4938 わたしはエラムにわたしの王座を置き、王や首長たちをそこから滅ぼす。──【主】の御告げ──
4939 しかし、終わりの日になると、わたしはエラムの繁栄を元どおりにする。──【主】の御告げ──」
5001 【主】が預言者エレミヤを通して、バビロンについて、すなわちカルデヤ人の国について語られたみことば。
5002 「諸国の民の間に告げ、旗を掲げて知らせよ。隠さずに言え。『バビロンは捕らえられた。ベルははずかしめられ、メロダクは砕かれた。その像ははずかしめられ、その偶像は砕かれた。』
5003 なぜなら、北から一つの国がここに攻め上り、この地を荒れ果てさせたからだ。ここには住む者もない。人間から家畜に至るまで逃げ去った。
5004 その日、その時、──【主】の御告げ──イスラエルの民もユダの民も共に来て、泣きながら歩み、その神、【主】を、尋ね求める。
5005 彼らはシオンを求め、その道に顔を向けて、『来たれ。忘れられることのないとこしえの契約によって、【主】に連なろう』と言う。
5006 わたしの民は、迷った羊の群れであった。その牧者が彼らを迷わせ、山々へ連れ去った。彼らは山から丘へと行き巡って、休み場も忘れてしまった。
5007 彼らを見つける者はみな彼らを食らい、敵は『私たちには罪がない。彼らが、正しい牧場である【主】、彼らの先祖の望みであった【主】に、罪を犯したためだ』と言った。
5008 バビロンの中から逃げ、カルデヤ人の国から出よ。群れの先頭に立つやぎのようになれ。
5009 見よ。わたしが、大国の集団を奮い立たせて、北の地からバビロンに攻め上らせる。彼らはこれに向かって陣ぞなえをし、これを攻め取る。彼らの矢は、練達の勇士の矢のようで、むなしくは帰らない。
5010 カルデヤは略奪され、これを略奪する者はみな満ち足りる。──【主】の御告げ──
5011 わたしの相続地を略奪する者たち。あなたがたは楽しみ、こおどりして喜び、穀物を打つ雌の子牛のようにはしゃぎ、荒馬のようにいなないても、
5012 あなたがたの母はいたく恥を見、あなたがたを産んだ者ははずかしめを受けた。見よ。彼女は国々のうちの最後の者、荒野となり、砂漠と荒れた地となる。
5013 【主】の怒りによって、そこに住む者はなく、ことごとく廃墟と化する。バビロンのあたりを通り過ぎる者はみな、色を失い、そのすべての打ち傷を見てあざける。
5014 すべて弓を張る者よ。バビロンの回りに陣ぞなえをし、これを射よ。矢を惜しむな。彼女は【主】に罪を犯したのだから。
5015 その回りに、ときの声をあげよ。彼女は降伏した。その柱は倒れ、その城壁はこわれた。これこそ【主】の復讐だ。彼女に復讐せよ。彼女がしたとおりに、これにせよ。
5016 種を蒔く者や、刈り入れの時にかまを取る者を、バビロンから切り取れ。しいたげる者の剣を避けて、人はおのおの自分の民に帰り、自分の国へ逃げて行く。」
5017 イスラエルは雄獅子に散らされた羊。先にはアッシリヤの王がこれを食らったが、今度はついに、バビロンの王ネブカデレザルがその骨まで食らった。
5018 それゆえ、イスラエルの神、万軍の【主】は、こう仰せられる。「見よ。わたしはアッシリヤの王を罰したように、バビロンの王とその国を罰する。
5019 わたしはイスラエルをその牧場に帰らせる。彼はカルメルとバシャンで草を食べ、エフライムの山とギルアデで、その願いは満たされる。
5020 その日、その時、──【主】の御告げ──イスラエルの咎は見つけようとしても、それはなく、ユダの罪も見つけることはできない。わたしが残す者の罪を、わたしが赦すからだ。」
5021 「メラタイムの地、ペコデの住民のところに攻め上れ。彼らを追って、殺し、彼らを聖絶せよ。──【主】の御告げ──すべて、わたしがあなたに命じたとおりに、行え。」
5022 「国中には戦いの声、大いなる破滅。
5023 万国を打った鉄槌は、どうして折られ、砕かれたのか。バビロンよ。どうして国々の恐怖となったのか。
5024 バビロンよ。わたしがおまえにわなをかけ、おまえは捕らえられた。おまえはそれを知らなかった。おまえは見つけられてつかまえられた。おまえが【主】に争いをしかけたからだ。
5025 【主】はその倉を開いて、その憤りの武器を持ち出された。それは、カルデヤ人の国で、万軍の神、主の、される仕事があるからだ。
5026 四方からそこに攻め入れ。その穀物倉を開け。これを麦束のように積み上げ、これを聖絶して、何一つ残すな。
5027 その雄牛をみな滅ぼせ。ほふり場に下らせよ。ああ。哀れな彼ら。彼らの日、その刑罰の時が来たからだ。」
5028 聞け。バビロンの国からのがれて来た者が、シオンで、私たちの神、【主】の、復讐のこと、その宮の復讐のことを告げ知らせている。
5029 射手を呼び集めてバビロンを攻め、弓を張る者はみな、これを囲んで陣を敷き、ひとりものがすな。そのしわざに応じてこれに報い、これがしたとおりに、これにせよ。【主】に向かい、イスラエルの聖なる方に向かって高ぶったからだ。
5030 「それゆえ、その日、その若い男たちは町の広場に倒れ、その戦士もみな、断ち滅ぼされる。──【主】の御告げ──
5031 高ぶる者よ。見よ。わたしはあなたを攻める。──万軍の神、主の御告げ──あなたの日、わたしがあなたを罰する時が来たからだ。
5032 そこで、高ぶる者はつまずき倒れ、これを起こす者もいない。わたしは、その町に火をつける。火はその回りのものをすべて焼き尽くす。」
5033 万軍の【主】はこう仰せられる。「イスラエルの民とユダの民は、共にしいたげられている。彼らをとりこにした者はみな、彼らを捕らえて解放しようとはしない。」
5034 彼らを贖う方は強く、その名は万軍の【主】。主は、確かに彼らの訴えを支持し、この国をいこわせるが、バビロンの住民を震え上がらせる。
5035 剣が、カルデヤ人にも、──【主】の御告げ──バビロンの住民、その首長たち、知恵ある者たちにも下る。
5036 剣が自慢する者たちにも下り、彼らは愚かになる。剣がその勇士たちにも下り、彼らはおののく。
5037 剣がその馬と車と、そこに住む混血の民にも下り、彼らは女のようになる。剣がその財宝にも下り、それらはかすめ取られる。
5038 その水の上には、ひでりが下り、それはかれる。ここは刻んだ像の国で、彼らは偶像の神に狂っているからだ。
5039 それゆえ、そこには荒野の獣が山犬とともに住み、だちょうがそこに住む。もう、いつまでも人は住まず、代々にわたって、住む人はない。
5040 神がソドムと、ゴモラと、その近隣を滅ぼされたように、──【主】の御告げ──そこには人が住まず、そこには人の子が宿らない。
5041 見よ。一つの民が北から来る。大きな国と多くの王が地の果て果てから奮い立つ。
5042 彼らは弓と投げ槍を堅く握り、残忍で、あわれみがない。その声は海のようにとどろく。バビロンの娘よ。彼らは馬に乗り、ひとりのように陣ぞなえをして、あなたを攻める。
5043 バビロンの王は、彼らのうわさを聞いて気力を失い、産婦のような苦しみと苦痛に捕らえられる。
5044 「見よ。獅子がヨルダンの密林から水の絶えず流れる牧場に上って来るように、わたしは一瞬にして彼らをそこから追い出そう。わたしは、選ばれた人をそこに置く。なぜなら、だれかわたしのような者があろうか。だれかわたしを呼びつける者があろうか。だれかわたしの前に立つことのできる牧者があろうか。」
5045 それゆえ、バビロンに対してめぐらされた【主】のはかりごとと、カルデヤ人の国に対して立てられたご計画を聞け。必ず、群れの小さい者まで引きずって行かれ、必ず、彼らの牧場はそのことでおびえる。
5046 バビロンの捕らえられる音で地は震え、その叫びが国々の間でも聞こえた。
5101 【主】はこう仰せられる。「見よ。わたしはバビロンとその住民に対し、破壊する者の霊を奮い立たせ、
5102 他国人たちをバビロンに送る。彼らはこれを吹き散らし、その国を滅ぼす。彼らは、わざわいの日に、四方からこれを攻める。」
5103 射手には弓を張らせ、よろいを着けてこれを襲わせよ。そこの若い男を惜しむことなく、その全軍を聖絶せよ。
5104 刺し殺された者たちが、カルデヤ人の国に倒れ、突き刺された者たちが、そのちまたに倒れる。
5105 しかし、イスラエルもユダも、その神、万軍の【主】から、決して見捨てられない。彼らの国は、イスラエルの聖なる方にそむいた罪に満ちていたが。
5106 バビロンの中から逃げ、それぞれ自分のいのちを救え。バビロンの咎のために断ち滅ぼされるな。これこそ、【主】の復讐の時、報いを主が返される。
5107 バビロンは【主】の御手にある金の杯。すべての国々はこれに酔い、国々はそのぶどう酒を飲んで、酔いしれた。
5108 たちまち、バビロンは倒れて砕かれた。このために泣きわめけ。その痛みのために乳香を取れ。あるいはいやされるかもしれない。
5109 私たちは、バビロンをいやそうとしたのに、それはいやされなかった。私たちはこれを見捨てて、おのおの自分の国へ帰ろう。バビロンへの罰は、天に達し、大空まで上ったからだ。
5110 【主】は、私たちの正義の主張を明らかにされた。来たれ。私たちはシオンで、私たちの神、【主】のみわざを語ろう。
5111 矢をとぎ、丸い小盾を取れ。【主】はメディヤ人の王たちの霊を奮い立たせられた。主の御思いは、バビロンを滅ぼすこと。それは【主】の復讐、その宮のための復讐である。
5112 バビロンの城壁に向かって旗を揚げよ。見張りを強くし、番兵を立てよ。伏兵を備えよ。【主】ははかりごとを立て、バビロンの住民について語られたことを実行されたからだ。
5113 大水のほとりに住む財宝豊かな者よ。あなたの最期、あなたの断ち滅ぼされる時が来た。
5114 万軍の【主】はご自分をさして誓って言われた。「必ず、わたしはばったのような大群の人をあなたに満たす。彼らはあなたに向かって叫び声をあげる。」
5115 主は、御力をもって地を造り、知恵をもって世界を堅く建て、英知をもって天を張られた。
5116 主が声を出すと、水のざわめきが天に起こる。主は地の果てから雲を上らせ、雨のためにいなずまを造り、その倉から風を出される。
5117 すべての人間は愚かで無知だ。すべての金細工人は、偶像のために恥を見る。その鋳た像は偽りで、その中に息がないからだ。
5118 それは、むなしいもの、物笑いの種だ。刑罰の時に、それらは滅びる。
5119 ヤコブの分け前はこんなものではない。主は万物を造る方。イスラエルは主ご自身の部族。その御名は万軍の【主】である。
5120 「あなたはわたしの鉄槌、戦いの道具だ。わたしはあなたを使って国々を砕き、あなたを使って諸王国を滅ぼす。
5121 あなたを使って馬も騎手も砕き、あなたを使って戦車も御者も砕き、
5122 あなたを使って男も女も砕き、あなたを使って年寄りも幼い者も砕き、あなたを使って若い男も若い女も砕き、
5123 あなたを使って牧者も群れも砕き、あなたを使って農夫もくびきを負う牛も砕き、あなたを使って総督や長官たちも砕く。
5124 わたしはバビロンとカルデヤの全住民に、彼らがシオンで行ったすべての悪のために、あなたがたの目の前で報復する。──【主】の御告げ──
5125 全地を破壊する、破壊の山よ。見よ。わたしはおまえを攻める。──【主】の御告げ──わたしはおまえに手を伸べ、おまえを岩から突き落とし、おまえを焼け山とする。
5126 だれもおまえから石を取って、隅の石とする者はなく、礎の石とする者もない。おまえは永遠に荒れ果てる。──【主】の御告げ──
5127 この地に旗を掲げ、国々の中に角笛を鳴らせ。国々を整えてこれを攻めよ。アララテ、ミニ、アシュケナズの王国を召集してこれを攻めよ。ひとりの長を立ててこれを攻めよ。群がるばったのように、馬を上らせよ。
5128 国々を整えてこれを攻めよ。メディヤ人の王たち、その総督やすべての長官たち、その支配する全土の民を整えて、これを攻めよ。
5129 地は震え、もだえる。【主】はご計画をバビロンに成し遂げ、バビロンの国を住む者もない荒れ果てた地とされる。
5130 バビロンの勇士たちは戦いをやめて、とりでの中にすわり込み、彼らの力も干からびて、女のようになる。その住まいは焼かれ、かんぬきは砕かれる。
5131 飛脚はほかの飛脚に走り次ぎ、使者もほかの使者に取り次いで、バビロンの王に告げて言う。「都はくまなく取られ、
5132 渡し場も取られ、葦の舟も火で焼かれ、戦士たちはおじ惑っている。」
5133 イスラエルの神、万軍の【主】が、こう仰せられたからだ。「バビロンの娘は、踏まれるときの打ち場のようだ。もうしばらくで、刈り入れの時が来る。
5134 『バビロンの王ネブカデレザルは、私を食い尽くし、私をかき乱して、からの器にした。竜のように私をのみこみ、私のおいしい物で腹を満たし、私を洗い流した。』
5135 シオンに住む者は、『私と私の肉親になされた暴虐は、バビロンにふりかかれ』と言え。エルサレムは、『私の血はカルデヤの住民に注がれよ』と言え。」
5136 それゆえ、【主】はこう仰せられる。「見よ。わたしはあなたの訴えを取り上げ、あなたのために報復する。わたしはその海を干上がらせ、その泉をからす。
5137 バビロンは石くれの山となり、ジャッカルの住みかとなり、恐怖、あざけりとなる。
5138 彼らは共に、若獅子のようにほえ、雄獅子のように叫ぶ。
5139 彼らがいらだっているとき、わたしは彼らに宴会を開き、彼らを酔わせて踊らせ、永遠の眠りについて、目ざめないようにする。──【主】の御告げ──
5140 わたしは彼らを、子羊のように、また雄羊か雄やぎのように、ほふり場に下らせる。
5141 ああ、バビロンは攻め取られ、全地の栄誉となっていた者は捕らえられた。ああ、バビロンは国々の間で恐怖となった。
5142 海がバビロンの上にのしかかり、その波のざわめきにそれはおおわれた。
5143 その町々は荒れ果て、地は砂漠と荒れた地となり、だれも住まず、人の子が通りもしない地となる。
5144 わたしはバビロンでベルを罰し、のみこんだ物を吐き出させる。国々はもう、そこに流れ込むことはない。ああ、バビロンの城壁は倒れてしまった。
5145 わたしの民よ。その中から出よ。【主】の燃える怒りを免れて、おのおの自分のいのちを救え。
5146 そうでないと、あなたがたの心は弱まり、この国に聞こえるうわさを恐れよう。うわさは今年も来、その後の年にも、うわさは来る。この国には暴虐があり、支配者はほかの支配者を攻める。
5147 それゆえ、見よ、その日が来る。その日、わたしは、バビロンの刻んだ像を罰する。この国全土は恥を見、その刺し殺された者はみな、そこに倒れる。
5148 天と地とその中のすべてのものは、バビロンのことで喜び歌う。北からこれに向かって、荒らす者たちが来るからだ。──【主】の御告げ──
5149 バビロンは、イスラエルの刺し殺された者たちのために、倒れなければならない。バビロンによって、全地の刺し殺された者たちが倒れたように。
5150 剣からのがれた者よ。行け。立ち止まるな。遠くから【主】を思い出せ。エルサレムを心に思い浮かべよ。
5151 『私たちは、そしりを聞いて、はずかしめを受けた。他国人が【主】の宮の聖所に入ったので、侮辱が私たちの顔をおおった。』」
5152 「それゆえ、見よ、その日が来る。──【主】の御告げ──その日、わたしは、その刻んだ像を罰する。刺された者がその全土でうめく。
5153 たといバビロンが天に上っても、たとい、そのとりでを高くして近寄りがたくしても、わたしのもとから荒らす者たちが、ここに来る。──【主】の御告げ──」
5154 聞け。バビロンからの叫び、カルデヤ人の地からの大いなる破滅の響きを。
5155 【主】がバビロンを荒らして、そこから大いなる声を絶やされるからだ。その波は大水のように鳴りとどろき、その声は鳴りどよめく。
5156 荒らす者がバビロンを攻めに来て、その勇士たちは捕らえられ、その弓も折られる。【主】は報復の神で、必ず報復されるからだ。
5157 「わたしは、その首長たちや、知恵ある者、総督や長官、勇士たちを酔わせる。彼らは永遠の眠りについて、目ざめることはない。──その名を万軍の【主】という王の御告げ──」
5158 万軍の【主】はこう仰せられる。「バビロンの広い城壁は、全くくつがえされ、その高い門も火で焼かれる。国々の民はむなしく労し、諸国の民は、ただ火に焼かれるために疲れ果てる。」
5159 マフセヤの子ネリヤの子セラヤが、ユダの王ゼデキヤとともに、その治世の 四年に、バビロンへ行くとき、預言者エレミヤがセラヤに命じたことば。そのとき、セラヤは宿営の長であった。
5160 エレミヤはバビロンに下るわざわいのすべてを一つの巻き物にしるした。すなわち、バビロンについてこのすべてのことばが書いてあった。
5161 エレミヤはセラヤに言った。「あなたがバビロンに入ったときに、これらすべてのことばをよく注意して読み、
5162 『【主】よ。あなたはこの所について、これを滅ぼし、人間から獣に至るまで住むものがないようにし、永遠に荒れ果てさせる、と語られました』と言い、
5163 この書物を読み終わったなら、それに石を結びつけて、ユーフラテス川の中に投げ入れ、
5164 『このように、バビロンは沈み、浮かび上がれない。わたしがもたらすわざわいのためだ。彼らは疲れ果てる』と言いなさい。」ここまでが、エレミヤのことばである。