1901 貧しくても、誠実に歩む者は、曲がったことを言う愚かな者にまさる。
1902 熱心だけで知識のないのはよくない。急ぎ足の者はつまずく。
1903 人は自分の愚かさによってその生活を滅ぼす。しかもその心は【主】に向かって激しく怒る。
1904 財産は多くの友を増し加え、寄るべのない者は、その友からも引き離される。
1905 偽りの証人は罰を免れない。まやかしを吹聴する者も、のがれられない。
1906 高貴な人の好意を求める者は多く、だれでも贈り物をしてくれる人の友となる。
1907 貧しい者は自分の兄弟たちみなから憎まれる。彼の友人が彼から遠ざかるのは、なおさらのこと。彼がことばをもって追い求めても、彼らはいない。
1908 思慮を得る者は自分自身を愛する者、英知を保つ者は幸いを見つける。
1909 偽りの証人は罰を免れない。まやかしを吹聴する者は滅びる。
1910 愚かな者にぜいたくな暮らしはふさわしくない。奴隷が主人を支配するのは、なおさらのこと。
1911 人に思慮があれば、怒りをおそくする。その人の光栄は、そむきを赦すことである。
1912 王の激しい怒りは若い獅子がうなるよう。しかし、その恵みは草の上に置く露のよう。
1913 愚かな息子は父のわざわい。妻のいさかいは、したたり続ける雨漏り。
1914 家と財産とは先祖から受け継ぐもの。思慮深い妻は【主】からのもの。
1915 怠惰は人を深い眠りに陥らせ、なまけ者は飢える。
1916 命令を守る者は自分のいのちを保ち、自分の道をさげすむ者は死ぬ。
1917 寄るべのない者に施しをするのは、【主】に貸すことだ。主がその善行に報いてくださる。
1918 望みのあるうちに、自分の子を懲らしめよ。しかし、殺す気を起こしてはならない。
1919 激しく憤る者は罰を受ける。たとい彼を救い出しても、ただ、これをくり返さなければならない。
1920 忠告を聞き、訓戒を受け入れよ。そうすれば、あなたはあとで知恵を得よう。
1921 人の心には多くの計画がある。しかし【主】のはかりごとだけが成る。
1922 人の望むものは、人の変わらぬ愛である。貧しい人は、まやかしを言う者にまさる。
1923 【主】を恐れるなら、いのちに至る。満ち足りて住み、わざわいに会わない。
1924 なまけ者は手を皿に差し入れても、それを口に持っていこうとしない。
1925 あざける者を打て。そうすれば、わきまえのない者は利口になる。悟りのある者を責めよ。そうすれば、彼は知識をわきまえる。
1926 父に乱暴し、母を追い出す者は、恥を見、はずかしめを受ける子である。
1927 わが子よ。訓戒を聞くのをやめてみよ。そうすれば、知識のことばから迷い出る。
1928 よこしまな証人は、さばきをあざけり、悪者の口は、わざわいをのみこむ。
1929 さばきはあざける者のために準備され、むち打ちは愚かな者の背のために準備されている。
2001 ぶどう酒は、あざける者。強い酒は、騒ぐ者。これに惑わされる者は、みな知恵がない。
2002 王の恐ろしさは若い獅子がうなるようだ。彼を怒らせる者は自分のいのちを失う。
2003 争いを避けることは人の誉れ、愚か者はみな争いを引き起こす。
2004 なまけ者は冬には耕さない。それゆえ、刈り入れ時に求めても、何もない。
2005 人の心にあるはかりごとは深い水、英知のある人はこれを汲み出す。
2006 多くの人は自分の親切を吹聴する。しかし、だれが忠実な人を見つけえよう。
2007 正しい人が潔白な生活をするときに、彼の子孫はなんと幸いなことだろう。
2008 さばきの座に着く王は、自分の目ですべての悪をふるい分ける。
2009 だれが、「私は自分の心をきよめた。私は罪からきよめられた」と言うことができよう。
2010 異なる二種類のおもり、異なる二種類の枡、そのどちらも【主】に忌みきらわれる。
2011 幼子でさえ、何かするとき、その行いが純粋なのかどうか、正しいのかどうかを明らかにする。
2012 聞く耳と、見る目とは、二つとも【主】が造られたもの。
2013 眠りを愛してはいけない。さもないと貧しくなる。目を開け。そうすればパンに飽き足りる。
2014 買う者は「悪い、悪い」と言うが、買ってしまえば、それを自慢する。
2015 金があり、多くの真珠があっても、知識のくちびるが宝の器。
2016 他国人の保証人となるときは、その者の着物を取れ。見知らぬ女のためにも、着物を抵当に取れ。
2017 だまし取ったパンはうまい。しかし、後にはその口はじゃりでいっぱいになる。
2018 相談して計画を整え、すぐれた指揮のもとに戦いを交えよ。
2019 歩き回って人を中傷する者は秘密を漏らす。くちびるを開く者とは交わるな。
2020 自分の父や母をのろう者、そのともしびは、やみが近づくと消える。
2021 初めに急に得た相続財産は、終わりには祝福されない。
2022 「悪に報いてやろう」と言ってはならない。【主】を待ち望め。主があなたを救われる。
2023 異なる二種類のおもりは【主】に忌みきらわれる。欺きのはかりはよくない。
2024 人の歩みは【主】によって定められる。人間はどうして自分の道を理解できようか。
2025 軽々しく、聖なるささげ物をすると言い、誓願を立てて後に、それを考え直す者は、わなにかかっている人だ。
2026 知恵のある王は悪者どもをふるいにかけ、彼らの上で車輪を引き回す。
2027 人間の息は【主】のともしび、腹の底まで探り出す。
2028 恵みとまこととは王を守る。彼は恵みによって王位をささえる。
2029 若い男の光栄は彼らの力。年寄りの飾りはそのしらが。
2030 打って傷つけるのは悪を洗い落とすため。腹の底まで打ちたたけ。
2101 王の心は【主】の手の中にあって、水の流れのようだ。みこころのままに向きを変えられる。
2102 人は自分の道はみな正しいと思う。しかし【主】は人の心の値うちをはかられる。
2103 正義と公義を行うことは、いけにえにまさって【主】に喜ばれる。
2104 高ぶる目とおごる心──悪者のともしびは罪である。
2105 勤勉な人の計画は利益をもたらし、すべてあわてる者は欠損を招くだけだ。
2106 偽りの舌をもって財宝を得る者は、吹き払われる息のようで、死を求める者だ。
2107 悪者は自分の暴虐に引きずられる。公義を行おうとしないからだ。
2108 罪人の道はねじれている。しかし、きよい人の行いはまっすぐだ。
2109 争い好きな女と社交場にいるよりは、屋根の片隅に住むほうがよい。
2110 悪者のたましいは悪事にあこがれ、隣人をあわれもうとはしない。
2111 あざける者が罰を受けるとき、わきまえのない者が知恵を得る。知恵のある者が学ぶとき、その人は知識を得る。
2112 正しい人は悪者の家を見抜く。悪者どもは自分の悪事のために滅ぼされる。
2113 寄るべのない者の叫びに耳を閉じる者は、自分が呼ぶときに答えられない。
2114 ひそかな贈り物は怒りをなだめ、ふところのわいろは激しい憤りをなだめる。
2115 公義が行われることは、正しい者には喜びであり、不法を行う者には滅びである。
2116 悟りの道から迷い出る者は、死者の霊たちの集会の中で休む。
2117 快楽を愛する者は貧しい人となり、ぶどう酒や油を愛する者は富むことがない。
2118 悪者が正しい人のための身代金となり、裏切り者が直ぐな人の身代わりとなる。
2119 争い好きで、うるさい女といるよりは、荒野に住むほうがまだましだ。
2120 知恵のある者の住まいには、好ましい財宝と油がある。しかし愚かな者はこれをのみ尽くす。
2121 正義と誠実を追い求める者は、いのちと正義と誉れとを得る。
2122 知恵のある者は勇士たちの町に攻め上って、その頼みとするとりでを倒す。
2123 自分の口と舌とを守る者は、自分自身を守って苦しみに会わない。
2124 高ぶった横柄な者──その名は「あざける者」、彼はいばって、横柄なふるまいをする。
2125 なまけ者の欲望はその身を殺す。その手が働くことを拒むからだ。
2126 この者は一日中、自分の欲望に明け暮れている。しかし、正しい人は人に与えて惜しまない。
2127 悪者のいけにえは忌みきらわれる。悪意をもってささげるときは、なおさらのこと。
2128 まやかしの証人は滅びる。しかし、よく聞く者はいつまでも語る。
2129 悪者はあつかましく、正しい者は自分の道をわきまえる。
2130 【主】の前では、どんな知恵も英知もはかりごとも、役に立たない。
2131 馬は戦いの日のために備えられる。しかし救いは【主】による。