0701 これらの出来事の後、ペルシヤの王アルタシャスタの治世に、エズラという人がいた。このエズラはセラヤの子、順次さかのぼって、アザルヤの子、ヒルキヤの子、
0702 シャルムの子、ツァドクの子、アヒトブの子、
0703 アマルヤの子、アザルヤの子、メラヨテの子、
0704 ゼラヘヤの子、ウジの子、ブキの子、
0705 アビシュアの子、ピネハスの子、エルアザルの子、このエルアザルは祭司のかしらアロンの子である。
0706 エズラはバビロンから上って来た者であるが、イスラエルの神、【主】が賜ったモーセの律法に通じている学者であった。彼の神、【主】の御手が彼の上にあったので、王は彼の願いをみなかなえた。
0707 アルタシャスタ王の 七年にも、イスラエル人のある者たち、および、祭司、レビ人、歌うたい、門衛、宮に仕えるしもべたちのある者たちが、エルサレムに上って来た。
0708 エズラは王の 七年の 五の月にエルサレムに着いた。
0709 すなわち、彼は 一の月の一日にバビロンを出発して、 五の月の一日にエルサレムに着いた。彼の神の恵みの御手が確かに彼の上にあった。
0710 エズラは、【主】の律法を調べ、これを実行し、イスラエルでおきてと定めを教えようとして、心を定めていたからである。
0711 アルタシャスタ王が、祭司であり、学者であるエズラに与えた手紙の写しは次のとおりである。──エズラは、【主】の命令のことばと、イスラエルに関する主のおきてに精通した学者であった──
0712 「王の王アルタシャスタ。天の神の律法の学者である祭司エズラへ。この件は完了した。さて、
0713 私は命令を下す。私の国にいるイスラエルの民、その祭司、レビ人のうち、だれでも自分から進んでエルサレムに上って行きたい者は、あなたといっしょに行ってよい。
0714 なぜなら、あなたは、あなたの手にあるあなたの神の律法に従ってユダとエルサレムを調査するよう、王とその七人の議官によって遣わされており、
0715 また、王とその議官たちが、エルサレムに住まれるイスラエルの神に進んでささげた銀と金、
0716 バビロンのすべての州で、あなたが得るすべての銀と金、それに、エルサレムにある自分たちの神の宮のために、民と祭司たちが進んでささげたささげ物をも合わせて携えて行くために遣わされているからである。
0717 それゆえ、あなたはその献金で、牛、雄羊、子羊、また、そのための穀物のささげ物と注ぎのぶどう酒を心して買い求め、エルサレムにあるあなたがたの神の宮の祭壇の上で、それをささげなければならない。
0718 また、残りの銀と金の使い方については、あなたとあなたの兄弟たちがよいと思うことは何でも、あなたがたの神の御心に従って行うがよい。
0719 また、あなたの神の宮での礼拝のために、あなたに与えられた器具は、エルサレムの神の前に供えよ。
0720 その他、あなたの神の宮のために必要なもので、どうしても調達しなければならないものは、王の宝物倉からそれを調達してよい。
0721 私、アルタシャスタ王は、川向こうの宝庫係全員に命令を下す。天の神の律法の学者である祭司エズラが、あなたがたに求めることは何でも、心してそれを行え。
0722 すなわち、銀は百タラントまで、小麦は百コルまで、ぶどう酒は百バテまで、油も百バテまで、塩は制限なし。
0723 天の神の宮のために、天の神によって命じられていることは何でも、熱心に行え。御怒りが王とその子たちの国に下るといけないから。
0724 また、次のことを知らせる。祭司、レビ人、歌うたい、門衛、宮に仕えるしもべたち、つまり、この神の宮に仕える者にはだれにも、みつぎ、関税、税金を課してはならない。
0725 エズラよ。あなたは、あなたの手にあるあなたの神の知恵にしたがってさばきつかさや裁判官を任命し、川向こうにいるすべての民、すなわち、あなたの神の律法を知っているすべての者をさばかせよ。また、これを知らない者に、あなたがたは教えよ。
0726 あなたの神の律法と、王の律法を守らない者には、だれにでも、死刑でも、追放でも、財産の没収でも、または投獄でも、その判決を厳格に執行せよ。」
0727 私たちの父祖の神、【主】はほむべきかな。主はエルサレムにある【主】の宮に栄光を与えるために、このようなことを王の心に起こさせ、
0728 王と、その議官と、すべての王の有力な首長の好意を私に得させてくださった。私の神、【主】の御手が私の上にあったので、私は奮い立って、私といっしょに上るイスラエル人のかしらたちを集めることができた。
0801 アルタシャスタ王の治世に、バビロンから私といっしょに上って来た一族のかしらとその系図の記載は次のとおりである。
0802 ピネハス族からはゲルショム。イタマル族からはダニエル。ダビデ族からは、ハトシュ。
0803 ハトシュはシェカヌヤの孫。パルオシュ族からは、ゼカリヤと、系図に載せられた同行の者、男子百五十名。
0804 パハテ・モアブ族からは、ゼラヘヤの子エルエホエナイと、同行の男子二百名。
0805 ザト族からは、ヤハジエルの子シェカヌヤと、同行の男子三百名。
0806 アディン族からは、ヨナタンの子エベデと、同行の男子五十名。
0807 エラム族からは、アタルヤの子エシャヤと、同行の男子七十名。
0808 シェファテヤ族からは、ミカエルの子ゼバデヤと、同行の男子八十名。
0809 ヨアブ族からは、エヒエルの子オバデヤと、同行の男子二百十八名。
0810 バニ族からは、ヨシフヤの子シェロミテと、同行の男子百六十名。
0811 ベバイ族からは、ベバイの子ゼカリヤと、同行の男子二十八名。
0812 アズガデ族からは、カタンの子ヨハナンと、同行の男子百十名。
0813 アドニカム族からの者は最後の者たちで、その名はエリフェレテ、エイエル、シェマヤ、および彼らと同行の男子六十名。
0814 ビグワイ族からは、ウタイとザクルと、同行の男子七十名。
0815 私はアハワに流れる川のほとりに彼らを集め、私たちはそこに三日間、宿営した。私はそこに、民と祭司たちとを認めたが、レビ人をひとりも見つけることができなかった。
0816 それで、私はかしらのエリエゼル、アリエル、シェマヤ、エルナタン、ヤリブ、エルナタン、ナタン、ゼカリヤ、メシュラムと、教師エホヤリブ、エルナタンを呼び集め、
0817 彼らをカシフヤ地方のかしらイドのもとに遣わした。私は彼らにことばを授けて、私たちの神の宮に仕える者たちを連れて来るように、カシフヤ地方にいるイドとその兄弟の宮に仕えるしもべたちに命じた。
0818 私たちの神の恵みの御手が私たちの上にあったので、彼らはイスラエルの子、レビの子、マフリの子孫のうちから思慮深い人、シェレベヤと、その子たち、およびその兄弟たち十八名を私たちのところに連れて来た。
0819 また、ハシャブヤとともに、メラリの子孫のうちからエシャヤと、その兄弟と、その子たち二十名、
0820 および、ダビデとつかさたちにより、レビ人に奉仕するよう任命されていた宮に仕えるしもべたちのうちから、二百二十名の宮に仕えるしもべたちを連れて来た。これらの者はみな、指名された者であった。
0821 そこで、私はその所、アハワ川のほとりで断食を布告した。それは、私たちの神の前でへりくだり、私たちのために、私たちの子どもたちと、私たちのすべての持ち物のために、道中の無事を神に願い求めるためであった。
0822 私は道中の敵から私たちを助ける部隊と騎兵たちを王に求めるのを恥じたからである。私たちは、かつて王に、「私たちの神の御手は、神を尋ね求めるすべての者の上に幸いを下し、その力と怒りとは、神を捨てるすべての者の上に下る」と言っていたからである。
0823 だから、私たちはこのことのために断食して、私たちの神に願い求めた。すると神は私たちの願いを聞き入れてくださった。
0824 私は祭司長たちのうちから十二人、すなわち、シェレベヤとハシャブヤ、および彼らの同僚十人を選び出し、
0825 王や、議官たち、つかさたち、および、そこにいたすべてのイスラエル人がささげた、私たちの神の宮への奉納物の銀、金、器類を量って彼らに渡した。
0826 私は銀六百五十タラント、また、百タラント相当の銀の器類、および、金百タラントを量って彼らに渡した。
0827 それにまた、一千ダリク相当の金の鉢二十。また、金のように高価な、光り輝くみごとな青銅の器類二個を彼らに渡した。
0828 ついで、私は彼らに言った。「あなたがたは【主】の聖なるものである。この器類も聖なるものとされている。この銀と金は、あなたがたの父祖の神、【主】への進んでささげるささげ物である。
0829 あなたがたは、エルサレムの【主】の宮の部屋で、祭司長たち、レビ人たち、イスラエルの一族の長たちの前で量るまで、寝ずの番をして守りなさい。」
0830 祭司とレビ人たちは、その銀、金、器類を、エルサレムの私たちの神の宮に持って行くために、量って、受け取った。
0831 私たちはエルサレムに行こうと、 一の月の十二日にアハワ川を出発した。私たちの神の御手が私たちの上にあって、その道中、敵の手、待ち伏せする者の手から、私たちを救い出してくださった。
0832 こうして、私たちはエルサレムに着いて、そこに三日間とどまった。
0833 四日目に銀と金と器類が、私たちの神の宮の中で量られ、ウリヤの子の祭司メレモテの手に渡された。彼とともにピネハスの子エルアザルがおり、彼らとともにレビ人であるヨシュアの子エホザバデと、ビヌイの子ノアデヤがいた。
0834 全部が数えられ、量られた。そのとき、全重量が書き留められた。
0835 捕囚の人々で、捕囚から帰って来た者は、イスラエルの神に全焼のいけにえをささげた。すなわち、イスラエル全体のために雄牛十二頭、雄羊九十六頭、子羊七十七頭、罪のためのいけにえとして雄やぎ十二頭をささげた。これはすべて【主】への全焼のいけにえであった。
0836 それから、彼らは王の命令書を、王の太守たちと、川向こうの総督たちに渡した。この人たちは、この民と神の宮とに援助を与えた。
0901 これらのことが終わって後、つかさたちが私のところに近づいて来て次のように言った。「イスラエルの民や、祭司や、レビ人は、カナン人、ヘテ人、ペリジ人、エブス人、アモン人、モアブ人、エジプト人、エモリ人などの、忌みきらうべき国々の民と縁を絶つことなく、
0902 かえって、彼らも、その息子たちも、これらの国々の娘をめとり、聖なる種族がこれらの国々の民と混じり合ってしまいました。しかも、つかさたち、代表者たちがこの不信の罪の張本人なのです。」
0903 私はこのことを聞いて、着物と上着を裂き、髪の毛とひげを引き抜き、色を失ってすわってしまった。
0904 捕囚から帰って来た人々の不信の罪のことで、イスラエルの神のことばを恐れている者はみな、私のところに集まって来た。私は夕方のささげ物の時刻まで、色を失ってじっとすわっていた。
0905 夕方のささげ物の時刻になって、私は気を取り戻し、着物と上着を裂いたまま、ひざまずき、私の神、【主】に向かって手を差し伸ばし、祈って、
0906 言った。「私の神よ。私は恥を受け、私の神であるあなたに向かって顔を上げるのも恥ずかしく思います。私たちの咎は私たちの頭より高く増し加わり、私たちの罪過は大きく天にまで達したからです。
0907 私たちの先祖の時代から今日まで、私たちは大きな罪過の中にありました。私たちのその咎のため、私たちや、私たちの王、祭司たちは、よその国々の王たちの手に渡され、剣にかけられ、とりこにされ、かすめ奪われ、恥を見せられて、今日あるとおりです。
0908 しかし、今、しばらくの間、私たちの神、【主】のあわれみによって、私たちに、のがれた者を残しておき、私たちのためにご自分の聖なる所の中に一つの釘を与えてくださいました。これは、私たちの神が私たちの目を明るくし、奴隷の身の私たちをしばらく生き返らせてくださるためでした。
0909 事実、私たちは奴隷です。しかし、私たちの神は、この奴隷の身の私たちを見捨てることなく、かえって、ペルシヤの王たちによって、私たちに恵みを施し、私たちを生かして、私たちの神の宮を再建させ、その廃墟を建て直させ、ユダとエルサレムに石垣を下さいました。
0910 今、こうなってからは、何と申し上げたらよいのでしょう。私たちの神よ。私たちはあなたの命令を捨てたからです。
0911 あなたは、あなたのしもべ、預言者たちによって、こう命じておられました。『あなたがたが、入って行って所有しようとしている地は、そこの国々の民の、忌みきらうべき行いによって汚された汚らわしい地であり、その隅々まで、彼らの汚れで満たされている。
0912 だから、今、あなたがたの娘を彼らの息子にとつがせてはならない。また、彼らの娘をあなたがたの息子にめとってはならない。永久に彼らの平安も、しあわせも求めてはならない。そうすれば、あなたがたは強くなり、その地の良い物を食べ、これを永久にあなたがたの子孫のために所有することができる』と。
0913 私たちの悪い行いと、大きな罪過のために、これらすべてのことが私たちの上に起こって後、──事実、私たちの神、あなたは、私たちの咎の受けるべき刑罰よりも軽く罰し、このようにのがれた者を私たちに残してくださいました──
0914 私たちは再び、あなたの命令を破って、忌みきらうべき行いをするこれらの民と互いに縁を結んでよいのでしょうか。あなたは私たちを怒り、ついには私たちを絶ち滅ぼし、生き残った者も、のがれた者もいないようにされるのではないでしょうか。
0915 イスラエルの神、【主】。あなたは正しい方です。まことに、今日あるように、私たちは、のがれた者として残されています。ご覧ください。私たちは罪過の中であなたの御前におります。このような状態で、だれもあなたの御前に立つことはできないのに。」