1301 ここに、ダビデは千人隊の長、百人隊の長たち、すべての隊長と合議し、
1302 イスラエルの全集団に向かって、言った。「もしも、このことが、あなたがたによく、私たちの神、【主】の御旨から出たことなら、イスラエル全土に残っている私たちの同胞にいっせいに使者を送ろう。彼らのうちには、放牧地のある町々の祭司やレビ人もいる。彼らを私たちのもとに集めよう。
1303 私たちの神の箱を私たちのもとに持ち帰ろう。私たちは、サウルの時代には、これを顧みなかったから。」
1304 すると全集団は、そうしようと言った。すべての民がそのことを正しいと見たからである。
1305 そこで、ダビデは、神の箱をキルヤテ・エアリムから運ぶため、エジプトのシホルからレボ・ハマテに至るまでの全イスラエルを召集した。
1306 ダビデと全イスラエルは、バアラ、すなわち、ユダに属するキルヤテ・エアリムに上って行き、そこから、「ケルビムに座しておられる【主】」と呼ばれていた神の箱を運び上ろうとした。
1307 そこで彼らはアビナダブの家から神の箱を新しい車に載せた。ウザとアフヨがその車を御していた。
1308 ダビデと全イスラエルは、歌を歌い、立琴、十弦の琴、タンバリン、シンバル、ラッパを鳴らして、神の前で力の限り喜び踊った。
1309 こうして彼らがキドンの打ち場まで来たとき、ウザは手を伸ばして、箱を押さえた。牛がそれをひっくり返しそうになったからである。
1310 すると、【主】の怒りがウザに向かって燃え上がり、彼を打った。彼が手を箱に伸べたからである。彼はその場で神の前に死んだ。
1311 ダビデの心は激した。ウザによる割りこみに【主】が怒りを発せられたからである。それでその場所はペレツ・ウザと呼ばれた。今日もそうである。
1312 その日ダビデは神を恐れて言った。「私はどうして、私のところに神の箱をお運びできましょうか。」
1313 そこで、ダビデは箱を彼のところダビデの町には移さず、ガテ人オベデ・エドムの家にそれを回した。
1314 このようにして、神の箱はオベデ・エドムの家族とともに、彼の家に三か月間とどまった。【主】はオベデ・エドムの家と、彼に属するすべてのものを祝福された。
1401 ツロの王ヒラムは、ダビデのもとに使者を送り、ダビデの王宮を建てるために杉材、石工、大工を送った。
1402 ダビデは、【主】が彼をイスラエルの王として堅く立て、主の民イスラエルのために、彼の王権がいよいよ盛んにされているのを知った。
1403 ダビデはエルサレムで、さらに妻たちをめとった。ダビデはさらに、息子、娘たちを生んだ。
1404 エルサレムで彼に生まれた子の名は次のとおり。シャムア、ショバブ、ナタン、ソロモン、
1405 イブハル、エリシュア、エルペレテ、
1406 ノガハ、ネフェグ、ヤフィア、
1407 エリシャマ、ベエルヤダ、エリフェレテ。
1408 ペリシテ人は、ダビデが油をそそがれて全イスラエルの王となったことを聞いた。そこでペリシテ人はみな、ダビデをねらって上って来た。ダビデはそれと聞き、彼らを迎え撃ちに出た。
1409 ペリシテ人は来て、レファイムの谷間に突入した。
1410 そこで、ダビデは神に伺って言った。「ペリシテ人を攻めに上るべきでしょうか。彼らを私の手に渡してくださるでしょうか。」すると【主】は彼に仰せられた。「上れ。わたしは彼らをあなたの手に渡す。」
1411 それで、みなはバアル・ペラツィムに上り、ダビデはそこで彼らを打った。そして、ダビデは言った。「神は、水が破れ出るように、私の手を用いて私の敵を破られた。」それゆえ、その場所の名はバアル・ペラツィムと呼ばれた。
1412 彼らが自分たちの神々を置き去りにして行ったので、ダビデは命じて、これを火で焼いた。
1413 ところがペリシテ人は、なおもまたその谷間に突入して来た。
1414 そこで、ダビデがさらに神に伺ったところ、神は彼に仰せられた。「彼らを追って上って行くな。彼らには面と向かわず、回って行き、バルサム樹の林の前から彼らに向かえ。
1415 バルサム樹の林の上から行進の音が聞こえたら、そのとき、あなたは戦いに行け。神はすでに、ペリシテ人の陣営を打つために、あなたより先に出ているから。」
1416 ダビデは、神が彼に命じたとおりにし、彼らはギブオンからゲゼルまでのペリシテ人の陣営を打った。
1417 こうして、ダビデの名声はあまねく全地に及んだ。【主】はすべての国々に、彼に対する恐怖を起こされた。
1501 彼はダビデの町に自分のために家を造り、また、神の箱のために場所を定め、そのために天幕を張った。
1502 そのとき、ダビデは言った。「レビ人でなければ、神の箱をかついではならない。【主】は、【主】の箱をかつがせ、とこしえまでも、ご自身に仕えさせるために、彼らを選ばれたからである。」
1503 ダビデは全イスラエルをエルサレムに呼び出して、【主】の箱を定めておいた場所へ運び上らせようとした。
1504 そこで、ダビデは、アロンの子らとレビ人とを集めた。
1505 ケハテ族から、そのつかさウリエルと、彼の同族の者百二十人。
1506 メラリ族から、そのつかさアサヤと、彼の同族の者二百二十人。
1507 ゲルショム族から、そのつかさヨエルと、彼の同族の者百三十人。
1508 エリツァファン族から、そのつかさシェマヤと、彼の同族の者二百人。
1509 ヘブロン族から、そのつかさエリエルと、彼の同族の者八十人。
1510 ウジエル族から、そのつかさアミナダブと、彼の同族の者百十二人。
1511 ダビデは祭司ツァドクとエブヤタル、それにレビ人たち、ウリエルとアサヤ、ヨエルとシェマヤ、エリエル、アミナダブを呼び、
1512 彼らに言った。「あなたがたはレビ人の家のかしらです。あなたがた自身も、あなたがたの同族の者たちも、身を聖別し、イスラエルの神、【主】の箱を、私がそのために定めておいた所に運び上りなさい。
1513 最初の時には、あなたがたがいなかったため、私たちの神、【主】が、私たちに怒りを発せられたのです。私たちがこの方を定めのとおりに求めなかったからです。」
1514 そこで、祭司たちとレビ人たちは、イスラエルの神、【主】の箱を運び上るために身を聖別した。
1515 そして、レビ族は、モーセが【主】のことばに従って命じたとおり、神の箱をにない棒で肩にかついだ。
1516 ここに、ダビデはレビ人のつかさたちに、彼らの同族の者たちを十弦の琴、立琴、シンバルなどの楽器を使う歌うたいとして立て、喜びの声をあげて歌わせるよう命じた。
1517 そこで、レビ人は、ヨエルの子ヘマン、彼の同族からベレクヤの子アサフ、メラリ族から彼らの同族クシャヤの子エタンを立てた。
1518 二の部類に属する彼らの同族の者たちも、彼らとともにいた。すなわち、ゼカリヤ、ベン、ヤアジエル、シェミラモテ、エヒエル、ウニ、エリアブ、ベナヤ、マアセヤ、マティテヤ、エリフェレフ、ミクネヤ、門衛オベデ・エドムとエイエル。
1519 歌うたいは、ヘマン、アサフ、エタン。彼らは青銅のシンバルを用いて歌った。
1520 ゼカリヤ、アジエル、シェミラモテ、エヒエル、ウニ、エリアブ、マアセヤ、ベナヤは、十弦の琴を用いてアラモテに合わせた。
1521 マティテヤ、エリフェレフ、ミクネヤ、オベデ・エドム、エイエル、アザズヤは、八弦の立琴に合わせて指揮した。
1522 レビ人のつかさケナヌヤは荷物の係りで、荷物のことを指図した。彼はそれに通じていたからである。
1523 ベレクヤとエルカナは、箱を守る門衛であった。
1524 祭司たち、すなわち、シェバヌヤ、ヨシャパテ、ネタヌエル、アマサイ、ゼカリヤ、ベナヤ、エリエゼルは、神の箱の前でラッパを吹き鳴らす者、オベデ・エドムとエヒヤは箱を守る門衛であった。
1525 こうして、ダビデとイスラエルの長老たち、千人隊の長たちは行って、喜びをもって【主】の契約の箱をオベデ・エドムの家から運び上ろうとした。
1526 神が、【主】の契約の箱をかつぐレビ人を助けられたとき、彼らは七頭の雄牛と七頭の雄羊とをいけにえとしてささげた。
1527 ダビデは白亜麻布の衣を身にまとっていた。箱をかつぐすべてのレビ人、歌うたいたち、荷物係長ケナヌヤ、歌うたいたちも、同様であった。ダビデは亜麻布のエポデを着けていた。
1528 全イスラエルは、歓声をあげ、角笛、ラッパ、シンバルを鳴らし、十弦の琴と立琴とを響かせて、【主】の契約の箱を運び上った。
1529 こうして、【主】の契約の箱はダビデの町に入った。サウルの娘ミカルは、窓から見おろし、ダビデ王がとびはねて喜び踊っているのを見て、心の中で彼をさげすんだ。